木曜日はコペンハーゲンの国会前で4万人のデモが行われました。本格的です。しかし労使双方とも表面上はまだ歩み寄りをみせていません。デモ参加者たちは政府の介入を主張しますが、政府も、大規模とはいえ、労使の交渉に簡単に介入するわけにはいかず、そうなるとやはりストは長期化しそうです。
これに対し、全国紙はそれぞれそれなりの報道となっています。メディアにはそれぞれ右左のスタンスがあります。たとえば日本の全国紙4紙を左から右へあげれば、朝日、毎日、読売、産経です。こちらでも日刊の全国紙は4紙(宗教関係は除いて)あり、左からいえば、Information、Politiken、Jyllands Posten、Berlingske Tidendeです。それぞれの報道を読み比べてみると、やはりInformationは、「オールボーの介護職たちがバランスを取って仕事場に戻って業務を行った」と労働者は考えている的な労働者寄りの報道です。Jyllandは「雇用側のコミューン全国連合が『事前の交渉で社会保健介護士らに対しては賃上げは13.9%アップを提示したのに、FOAは他の職と歩みが合わない、と拒否した』と述べた」と労働者側を非難気味に書いたのに対し、PolitikenはJyllandの記事を引用し、「雇用側が労働者側を攻撃」と書き立てています。もっとも右よりのBerlingskeは、労働運動に対しては淡々と事実報道に徹っする、という体制側にありがちなパターンを踏襲しています。
少々面白いのはデンマーク国民党の姿勢です。野党で左派の社会民主党や社会国民党が労働者寄りなのは当然ですが、もっとも右寄りの与党のひとつ、国民党党首は労働者寄りの発言をしており、おそらくアナス・フォー(首相)は苦虫をつぶしているでしょう。国民党は、与党に与していますが、「支持政党」と呼ばれ、閣僚を出していません。そのため、こうした是々非々の態度が容易に取れるのでしょう。ある意味では与党の獅子身中の虫と言ったところですか。虫、というよりは、身体の一部といえるぐらい大きいのですが。

Jyllands Postenより。