作家・評論家の村上龍のメーリングリスト(Japan Mail Media)に参加しているのですが、村上氏の面白い文章がありましたので、以下転載させていただきます。土建屋さんには怒られるかもしれませんが、そのとおりだと思います。その部分のお金を少しでも福祉分野に回すだけで、より住みやすい国に絶対になると思うのですが…。
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ハウステンボスに滞在するとき、近くの専門店まで新鮮なイカの刺身をよく食べに行きます。ハウステンボスからそのイカ刺し専門店までは車で20分の距離ですが、驚くべきことに、一般道の他にバイパスが通っています。正確ではないですが、確か通行料金は100円でした。その道路を使う地元の人はほとんどいません。バイパスの出入り口には非常に立派な事務所が2棟も建っています。誰もこの道路は使っていませんね、と運転手に言うと、ここを通るのはハウステンボスからイカ刺し専門店に行く村上龍さんだけじゃないでしょうか、と言われました。
きっと全国に同じようなバイパスや道路がたくさんあるのだろうと思います。ただ、長崎に住む友人の土建業経営者から聞いたのですが、道路建設が今後減っていくと、今でもその数が多すぎる土建業者は、路頭に迷うだろうということでした。小渕政権のばらまき政策のあと、小泉改革で公共工事は激減したが土建業者数はそれほど減っていないので、じわじわと真綿で首を絞められている状態だそうです。会社を整理するにも資金や多大な手間が必要だし、従業員の再就職先探しは絶望的だと彼は言っていました。このままでは「国破れて道路あり」というか、財政に余裕もないのになぜか道路だけを熱心に作り続けてゆっくりと衰退・没落していった奇妙な国として日本は歴史に残るだろう、と土建業者が自嘲気味に苦笑する様は、本当に異様でした。