ゴジットの生活はそう楽なものではなかった。
ポッドがあるからして、生活は安定したが、ポッド無しには死んでいただろう。
幻現星はそれこそ、表の天国、裏の地獄なのだ。
自然豊かなこの星も、食べるものと言えば、正体不明の植物達だ。
この星はまだ見つかってはおらず、きっとこの星の存在を知れば、邪悪な者達が悪用す
るはずだ、だからゴジットは提案した。
『もう一つの次元』だ、このもう一つの次元こそ、今の銀河である。
様々な星が満ち溢れ、簡単に言えば大きな施設なのである。
これほどおいしい話は無い。
さてこれに食いつくものはすぐ居た。
銀河対戦その一だ。
「フン、この銀河を支配しようなど甘いな」
ゴジットは高笑いしながら言うが、こう相手に言い返された。
「シシシ、俺っちは犀怨星(さいおんせい)の王子なんだぜ、逆らったらどうなるかぐら
いは分かるよなぁ」
「ハハハハハ、冗談はよせ!
俺は今この世界の創世神なのだから、俺ならその犀怨星とやらも破壊できる」
ゴジットは自慢げに言い、さらにこう付け加えた。
「王子様よぉ、アンタこそ馬鹿じゃなきゃどうなるか…分かるよな?」
「創世神?ふざけるのも大概(たいがい)にしてくれよ、こっちも何かと忙しいんだ」
「んな事言わない方が身のためだぜ、俺も無駄な殺生(せっしょう)は好まない」
「ならば、やってみるがいいさ」
二人は三十合ほど打ち合い、ゴジットは優勢に立った。
「終りだな
創造の雷(クリエイター・サンダー)」
宇宙空間にヒビが入り奈落の世界へと通じ始めた。
九の次元の一つ『異次元』である。
「異次元へと通じたか…なるほど俺は知らないうちに次元をあやつれるようにまでなったのか…」
その後も九の次元を操り、銀河を護ったのであった。
そして、ある日の事ゴジットは唖然(あぜん)とした。
ベッドから起床した後ポッドを出たらなんと…次元が一つ増えているのである。
「!」
新たな次元から男が出てきた。
「貴方ですね、ゴジット…この宇宙の創世神を名乗る男ですか…」
「貴様…何者だ!?」
ゴジットはすかさず言い返した。
謎の男はこう言った。
「時の創造者(タイム・クリエイター)とでも言いましょうか」
「時の創造者だと?この世界の全ての時をつかさどっていると言うのか?」
「クフフフフフ、それはどうか分かりませんね
時の創造者と言えど、その生物の行動しだいで全てを左右される…そして…貴方の時を
操ることも出来る!」
(カタコト…時計の音だ…おかしい…目の前がゆがんで見える。あいつは本当に俺の時を支配してるとでも言うのか?ならば俺はその程度の器だったのか…)
ゴジットは意識を取り戻した。
(私のタイム・。トラベルから自力で抜け出す?今までそんな奴が居たはずが…)
「時の創造者だかなんだか知らねぇけどよ…
他人に自分の人生変えられるほど…俺の人生は安くねぇ!」
ゴジットが反撃しようとした時、男は別の空間へと移転した。
次元と空間の差は激しいものである。
〜霊界〜
この霊界も九つの次元の一つとされる。
俗にいう幽霊が集まる場所である。
そしてココでまた新たな会議が開かれた。
「急な集結の申し訳すまない。
私はついに、突き止めた宇宙の果てを…」
「なんと!ゴジット様が突き止めた!」
大霊界王は会議室一帯を轟かす大声で言った。
遺怨(ゆいおん)はこう言った。
「っさいわねぇ、会議中ぐらい静かにしてって言ってるじゃない」
「よさんか、話を続けるぞ。
そしてそこは当時八の次元があったそして九つ目の次元を私が造った。
だが、しかし先日朝起きると次元と十に増えていた。
そして時の創造者と名乗る者が私に挑戦しに来たのである」
会議室は、驚きで包まれた。
なぜなら、ゴジットに挑むものなどそうそう、居ないからだ。
遺怨(ゆいおん)は言った。
「けど、おかしいはね…いくら無謀とはいえ
ゴジット様にたてつくとは…」
大霊界王は席を立ち、大声で怒鳴りあげた。
「遺怨!だからお前は甘いんだ!
もし、この世界で危険な者達が何かを企んでいたらどうするつもりだ!」
「…」遺怨は黙った…。
ゴジットの目の前はいきなり会議室から、銀河へと戻された。
「なんだと!また貴様か、時の創造者(タイム・クリエイター!)」
「フハハハハハハ、奴が言ってたのはこんな程度の器かぁ、ヌカ喜びさせやがって」
「ちがう…アイツは」
ゴジットは驚きを隠せない…。
「俺の名は、アイツのように簡単には言わないぜ
何故なら、今から殺す相手に…名前など教える必要が…無いからな!」
「やるか?名無し君!」
二人は抜刀(ばっとう)し、何合も打ち合った。
「創造の乱気流!」
相手は攻撃をスラリとかわした。
「この次元に渦を起こすだと?空気の無い宇宙空間で?」
「アトミック・ブラスト!」
黒い閃光が宇宙空間を狂わせた。
だが何故か、相手には攻撃が当たらなかった…
そして、宇宙空間に炎が灯され火が柱のようにゴジットに突き刺さった。
「痛くねぇ!」
「痛く無くて当然だ…」
「負け惜しみを言いやがって」
二人は一進一退の攻防を続けた。
そしてついに火の柱は凍り始めた…
「な…なんじゃこりゃ」
「お前はもう俺の手中だ」
ゴジットは叫んだ。
「ふざけんな!確かに火の柱は俺に突き刺さったし、ソレが凍った、本当なら痛みを感じるはずだ!
なのに俺は痛みを感じねぇけど、コレが幻覚なら俺は動けるはずなのに動けねぇんだなんなんだこれはッ」
「分からないならずっとそのままで居ればいい」
相手は空間転移を使い、脱出した。
ゴジットはくやんだ。
「くそっ、何で抜けらんねぇんだ…
そうだ、宇宙空間転移を使えばいいんじゃん」
―2時間後―
「抜けらんねぇ!なんでだぁうわー!
そーだ、皆に頼もう…ってココ宇宙空間だから電波通じねぇんだ…」
ただただ、時間が経つのであった。
「コレだけ経って救助も来ないか…」
その時、霊界の次元から大霊界王がやって来た。
「大霊界王!良く来てくれたな、さぁこの柱をぶっ壊してくれ」
「…」
大霊界王は沈黙の表情を見せ、手に気を集め始めた。
この技は…スピリット・オブ・ナイトメア・バースト、
大霊界王のみが習得した、究極の霊界奥義。
そしてついにスピリット・オブ・ナイトメア・バースト発射された。
決まった…。
スピリット・オブ・ナイトメア・バーストはゴジットもろとも破壊したのだ…。
「いい気味だ、コレで邪魔者は居ない
奴に報告しなければ」
死にかけのゴジットは言い残した。
「何を企んでんだか知らねぇけど、再び俺は蘇る、
不死鳥の如く…そして貴様らに復讐す…。」