2009/6/30

東海道途中下車その4/むかし次郎長、今・・・  火曜:街ぶら・街ネタ


■東海道途中下車その1/1店逸品発祥の街(静岡市呉服町通り)はコチラ
■東海道途中下車その2/リタンな街、リタンな味?(静岡県富士市)はコチラ
■東海道途中下車その3/日本一優秀な静岡の・・・(静岡鉄道)はコチラ

です。

さてさて、今週は先週からの続きで・・・・・

新静岡駅から乗った日本一優秀な地方鉄道、静岡鉄道静岡清水線も終着間近。
快調に走ってきた電車が終点手前の鉄橋目前で超ノロノロ運転に。。。

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この鉄橋手前にクロスポイントがあり、そこで進路変更したらもう終点までは進路を変えられない。
鉄橋を渡った先は急カーブで、そこが終点の新清水駅。
まったく見通しが利かない終点というのも珍しい。

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鉄橋を渡りギュルギュルと台車を歪ませながら急カーブを曲がるとそこは新清水駅

行き止まり式の新清水駅に到着。
新静岡駅から所要20分、290円のミニトリップだ。

さて、新清水駅も久し振り。
1975年以来だから・・・・ま、数えるのも嫌になるくらい昔の事です。

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静岡鉄道新清水駅

地方鉄道の終着駅としては立派な駅舎。
今でこそ静岡市清水区だけど、数年前までは列記とした清水市の玄関だった。
静岡鉄道が優秀なのもこの両市を結んでいたからというのが大きい。

静岡市の人口が約72万人。旧清水市の人口がその内の約23万人。
かたや人口49万人の静岡市と、かたや人口23万人の清水市の流動を小まめに引き受けているから市電並みのデイタイム6分間隔というフリークェンシーが成立。他の地方鉄道では考えられない高密度輸送だ。

清水と静岡の間にはJR東海道線という強敵がある。
しかし、JRが途中2駅、所要11分、約12分間隔、230円という布陣に対して静岡鉄道はその倍の高頻度運転で対抗している。しかも静鉄は途中に13も駅があるからより地域密着型。

全国にもJRと地方鉄道が競合する区間(広島電鉄・西広島-広電宮島間、伊予鉄道・松山市駅-郡中港間、高松琴平電鉄・高松築港-琴電琴平間、等)があるが、JRは駅間と運転間隔が長くその代わり所要時間は短い、地方鉄道は駅間と運転間隔が短く途中駅で小まめに客を拾って走るという住み分けが出来ており、両者は不思議と共存しているケースが多い。その中でもこの静岡鉄道はサービスもフリークェンシーもトップクラス。

さて、清水区、つまりは旧・清水市。清水でいいだろう。
清水と言えば・・・・
清水の次郎長親分、、が出て来るのは世代の差かもしれないけど、僕は「美保の松原」。

天女が降りたと伝わる美保海岸の「はごろもの松」。
ううん。。
確か80年代前半に九州の悪友カーコ達とドライブで来たのが最後かな。えっ、天女?・・・ううん、、、(笑)

だから缶詰のメーカーで泣く子も黙るシーチキンの「はごろもフーズ」があるでしょ。清水には。
美保の松原・はごろもの松ですよ。あれは。

時代は変わって現在なら清水と言えばやっぱり清水エスパルスでしょーね。
それほどに全国区。

と、熱くサッカーについて語れるほど詳しくないから、さっさと駅前から何処かへ行きましょう。

随分と道が広く感じたけど、何となく一度来た土地は覚えていますね。
もっとも当時はコースが逆でしたが、記憶が正しければ駅前を左に進めばJRの清水駅方面。

早速歩みを進めてサッカー話から逃避(笑)

妥協点として、清水と言えば「ちびまる子ちゃん」の舞台。
あのアニメの舞台は作者が出身のこの清水市。
これならどーよ。
清水と言えば・・・・ね。

昔は踏み切りを渡った記憶があったんですが、妙に立派な跨線橋があるので渡らない手はありません。
これで渡るのはJR東海道線。
最新式の跨線橋らしくバリアフリー対応とやらでエレベータ付きです。凄いですね。
階段を昇り降りするようにエレベータで昇り降りして向こう側へ。

すると目の前には・・・・

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清水駅前銀座商店街

アーケードも懐かしい清水駅前銀座商店街。→ホームページ
「ちびまる子ちゃん」で登場する商店街かどうかはわかりませんが、昔は随分賑わっていた記憶があります。
さすがに日曜日の午前9時となれば、まだ街も寝静まっているので、はたしてここがシャッター商店街と化したのかどうかは定かではありません。

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それにしても懐かしい感じがします。
まず名称に「銀座」というネーミング。
昔は全国の街の中心地に行くと「●●銀座」というネーミングが誇らしげでした。
「ギンザ」がブランドだったのですね。

この全蓋式のアーケードも造りが懐かしい。
素人観察ですが昭和40年前後の造りと見ます。
天井の天窓の感じが昔地方に多かったアーケードの形をしています。
恐らくパネルは錆びないアルミ製でしょうね。

ガランとした静かな日曜朝のアーケードの中で一際賑やかな店を発見しました。

誰も歩いていないのですが、そこだけ道路にまでサンプルケースを張り出し、ゴチャゴチャと看板を掲げ、店内に音楽も流れ、さらには開け放たれた二階の窓から人のワイワイした会話がアーケード内にガンガン響いているのです。

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日曜日だろうと関係なくモーニングで一人気を吐く・・・・

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パーラー『ボンヌール』(清水駅前銀座商店街内)

いいっすねぇ!!
こういう店がある商店街は。
パーラー。
これも懐かしい呼び名です。
資生堂パーラーは現役だけど、パーラーカー(私鉄の軽食売店付き特急)は過去の中・・・1960年代の香りがするパーラーという響きは好きだ。

調べてみるとここ清水駅前商店街は2000年の通行量が1975年の25%!と、ちょうど僕が初めて清水駅に降り立って静鉄の新清水駅を目指して通り抜けた時の四分の一まで減っているようです。

が、

日曜早朝から開いてるパーラーとか、新鮮な魚屋さん(清水は漁港だから魚は飛び切り新鮮)など、地域密着型の店が頑張っているようです。

また、清水は日本三大七夕(仙台・平塚・清水)の一つ「清水七夕まつり」があるので救われる面も。

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こちらが駅前側入口。この光景を覚えていた。

アーケードの中に昔は長崎屋があったらしいが、何処にでもあるように跡地はマンションに。

駅前に抜けて、改めて駅前ロータリーから清水の街を見てみた。

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最近改築されたJR清水駅。ほぼ毎月寝台特急サンライズで通過するので建替えているのは知っていた。二つ先の「東静岡」駅と同じような新駅舎はJR東海の新標準仕様か?

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明らかに大型店の跡地にカラオケ屋という典型的な図。(元・丸井)

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「大和屋」は昔からあったのでしょうか?

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「大和屋」の後ろ側にありました、ありました、唯一現役の「西友」。1970年代の建物らしいデザインが懐かしい。西友、ダイエーは全国何処へ行ってもこういうデザインの建物が多かった。

ピカピカの新駅舎とは対象的に駅前は「かつて」の残像のようになってしまった。
1970年代に栄えたものはほぼ全国的に斜陽期に入っている。
眺めるのも、入るのも好きな1970年代の建物が消えて行くのは悲しいけど、そのままの姿を本来の店舗ではない不自然な形が覆うのには違和感を感じる。

静岡市と合併したことで清水が衰退したのか・・・・?

そういう現象をストロー現象と呼んで、今、全国に見られる。
そのストローの一端をJR東海道線や静岡鉄道が担っているというのは残念ながら事実かもしれない。
便利な事に越したことはないが・・・・・。

郊外型の大型店の影響と静岡市のストロー効果でちょっと元気のなさそうな清水駅前だけど、「七夕祭り」に「ちびまる子ちゃん」、「清水エスパルス」に「はごろもの松」、「新鮮な魚」に、さらには「清水の次郎長親分」と、他の地方都市と比べれば知名度もネタも豊富。活路を見出すには十分魅力的な街に思えました。

頑張れ、全国の商店街!



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チェキラ!

2009/6/29

固定ですけど?・・・・  月曜:ちょっと舞台裏


Michael Joseph Jacksonが亡くなったことは週末の世界中を悲しませた。
まったくマイケル・ジャクソンとは無縁のフィールドで育ちながらも、幾度と無く音楽やビデオに触れることがあった。

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只今午前4時過ぎ。週明けの東京地方は晴れの様子

1983年頃は毎日の中でマイケル・ジャクソンの音が聞こえてこない日はなかった。
それに、あの"Thriller"のミュージック・ビデオは破格に面白かった。

マイケル・ジャクソンを観ると思い出すのは、あの頃の深夜テレビだ。
別に彼を見たくてテレビを見ていたのではないけど、世界的なあの頃の空気とマイケル・ジャクソンはピタリと一致していたからテレビの映像のどこかに、あのスリラーに共通するものがあった気がする。

その頃のテレビは週末だけがオールナイトでどこのチャンネルだったかは忘れたけど“ベスト・ヒット・USA”と“MTV”だけはよく観ていた。
もちろんマイケル・ジャクソンのスリラーが“ベスト・ヒット・USA”や“MTV”で何度もリクエストされていたのは当然の事。

平日は午前2時頃には「砂嵐」になってしまう。
でもその前のわずかな時間の番組だけは観ていた。

マイケル・ジャクソンな時代は米ドラマの全盛期(東京だけかもしれないけど)で、日テレの『CHiPs』(邦題:白バイ野郎ジョン&パンチ)やテレ朝系の『Knight Rider』(邦題:ナイトライダー)など、なんだかよくわからないし、どこがどう面白かったとも言えないのにズルズルと観てしまう不思議な習慣性の番組。
恐らくその日最後の番組として午前1時過ぎに始まるので僕らが仕事が終わって楽器を積んで家に戻る時間にピッタリだったのでしょう。
少ししてからその後欠かさず見ていたテレ朝の『CNNニュース』も始まった記憶がある。

午前2時には娯楽が終わってしまう時代だよ。
ネットもない、携帯もない。
今では考えられないね。

でも、娯楽の時間が終わってからもけっこう楽しかった。
その気になればやることがいっぱいあった。
その気になったら寝る暇なんて無かった。

何でも自発的に時間を使えて、テレビもうまい具合に終わってくれた時代だった。

そんな時代の象徴でもあったマイケル・ジャクソン。
どうか安らかに。



最近やたらとうるさい。

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固定電話。

何がうるさいかと言えば、電話会社。

それも一社じゃない。

大元の●TTが変な電話をしてきた。

「お使いになられていない回線に関してのお願い」だそうな。

ウチは光電話の登録を済ませているが、どうやら光にする時に通常の回線とは別の設定とするので台帳上ではウチは固定電話の回線を使っていないことになるんだそうな。。。ってヲイヲイ、よくわかんないなぁ、その仕組み。
しかもそれ、おたくの関連会社じゃないの?

聞くと「違う」んだそうな。
独立採算制とかで、同じ系列に見えてもライバルなんだとか。

かたや固定電話、かたや携帯電話。
線の有る無しで全然違う企業だと言われると「へー、そうなんですかぁ」とも思うけど、それはそっちの勝手。
「お使いになられていない回線」かどうかぐらいわからないものなのかねぇ、ってちょっとお間抜けに感じた。

みなさんもすっかり記憶の彼方に飛んでしまっていると思いますが、あれだけ騒いだ「マイライン」や「マイラインプラス」って一体?
お得になる、お得になる、とさんざん騒いでおいて、さっぱり何のメリットもこちらに感じられないサービス。あれ、何だったの?

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携帯電話ばかり宣伝で目に付くが、固定電話の世界も随分変化している。
例えば国際電話。

昔はKDDで繋ぐのが一般的だったけど、今やネット電話のSkype(スカイプ)が特定の相手との通話では大半。
恐らくこれが次世代国際電話の中心となるだろう。

Skype(スカイプ)HP

それが原因かどうかはわからないが、今度は●DDIから「お使いの固定・携帯電話と光ネット接続おまとめプランに関して・・」とまたまた電話が。

この会社、ずーっと前に合併したのにずーっと毎月携帯と固定電話の請求が分かれてくる贅沢な会社だ。
それ、一つに出来ないの? と随分昔に言ったのにそのまんまだった。
一軒に二つの請求書を送る無駄なコストを省かないと合併の意味なんか無いよ。ホント。

で、ようやく自分とこのサービスを全部まとめる気になったらしい(って、遅すぎるよ・・)。

噂では、今年に入ってから各電話会社は携帯も固定も未回収の通話料金が増えて困惑しているらしい。
世界同時不況の影響がここでも深刻だ。iPhoneと割安料金体系の波に乗って絶好調のS社を除いて。

それにしても、この情報社会の中で、しかもその最先端企業とばかりに思っていた電話会社が、正確に顧客の利用形態を把握出来ていないというのは、ちょっと驚きでした。
こんな事でいいんでしょうか、ねぇ。。



Special Live のお知らせ。


■日時:2009年7月5日(日)午後7時45分〜(開場:午後7時15分)
■会場:横浜・関内「エアジン」 http://www.airegin.jp/
■横濱エアジンPRESENTS!  
  赤松敏弘(vib) & 津村和彦(ac-g) duo night  
  Produced by NAKAE
■料金:2500円(MC)+Drink(2セット入れ替えなし)
*MC学割あり
■予約:045-641-9191
(エアジンにて予約受付中。良い席は早いもん勝ちだよ!)

NAKAE Producerのリクエストで実現!二十代前半の同じ時期にジャズシーンにデビューして以来まったく共演していなかった“奇跡”を今夜開封する事にしました。
とても楽しみにしているアコースティック・デュオです。

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2009/6/26

アッパーストラクチャー・トライアードを活用しよう・・・その1  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はvibraphoneやmarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第百四十一回目の今日は『アッパーストラクチャー・トライアードを活用しよう・・・その1』です。

ポリコードという言葉を聞いたことがあるでしょう。
複合和音という意味です。
なんだか難しい話になりそうですが、なるべく簡単に今日はそれをインプロに持ち込む方法について書きます。

音楽では複合と言うとリズム(ポリリズム)、そしてコード(ポリコード)があります。
どちらも音楽表現の中のアクセントとなるべく活用されているもので、言葉は難しそうですが実際には身近な存在になりつつあります。

ヴィブラフォンやマリンバでジャズを演奏する場合、管楽器や弦楽器のような音色のバリエーションによる表現は望むべくもありません。
また、ピアノのように左手で右手のサウンドをフォローしながら浮かび上がらせるのも限界があります。
そうなると、どんな時でもクリアーなサウンドに沿った演奏にするのがこの楽器ではベストという事になります。
たとえリハモ(俗に言うアウト)するとしても、それらをクリアーに遂行するのがベストなのです。

ジャズではポリコードの中の「アッパー・ストラクチャー・トライアード」を頻繁に活用します。
1960年代のモード・ジャズの頃から広く普及したもので、従来の根音を基準とした積み重ね式の和音感覚から一気に和音そのものの解釈が拡大されて、自由自在な組み合わせが出来るようになりました。

しかし、物事には何事にも根拠が必要。
いくら難しい言葉を並べ立てても音楽の進化を正確には表現出来ていません。
ここではインプロを行うにあたって、最低限必要な知識と感覚についてまとめます。

理論を並べ立てるよりも、まずは次のような曲があった場合の解釈から入ってみましょう。

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クラシック流のポリコードと違ってジャズ流のポリコードの考え方は「物事をシンプルな方向へ導き出す一つの手段」として使われます。
難しい事を難しそうに演奏するのは実は簡単なこと。
難しい事を簡単そうに演奏するのがベストなのです。

この曲の1小節目と3小節目にはアッパー・ストラクチャー・トライアードが使われています。
しかし、本来はE7sus4、A7sus4というコードが付いていたのです。
これは僕がそれらのコードを演奏する時に頭の中で置き換えた状態のコードなのです。

ここではsus4というコードと通常のドミナント・コードのコントラストを如何につけるか、が演奏のポイントです。
普段ならアヴォイド・ノートとされるドミナント・セブンスコードの4th(11th)を「使え」と言うのですから意外と様にならない演奏になってしまいがち。

そこでアッパーストラクチャー・トライアードを適用したわけです。

E7sus4もE7も、どちらも同じコードスケールを持った和音なのでこのコードスケールの中に隠れているトライアード(三全音)を捜すのです。

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オクターブの中にはメジャー、マイナー合わせて7つのトライアードが(ディグリー・コードと同様に)隠れていますが、このコードはE7がベーシックとなる事からb7thのDの音は必須です。
それにsus4の音(A)も必須。
そうなると、先の7つのトライアードでDとAを持つトライアードはD以外に無いのですね。

難しい理論を出す前に答えが見えるのがジャズ流のポリコードの捉え方なのです。
同様にA7sus4もアッパーストラクチャー・トライアードに置き換えて考えると答えはすぐに見つかります。

極端にトライアードを意識して演奏するとこのような例が出来ます。

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見事なほどにトライアードの連発ですが、E7sus4とか、A7sus4というコードを眺めていたのでは浮かばないメロディーラインではあります。
あまりに面白味に欠けるので4小節目はコードスケールに沿ったメロディーにしています。

ジャズ流のポリコードへの入口はsus4から、なんです。

さて、同じ曲の違う部分にこんな箇所があります。

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アッパー・ストラクチャー・トライアードは2小節目と4小節目のドミナントコードに対して想定してみましょう。

先と同じようにそれぞれのコードスケールを割出して、その中に含まれるトライアードを捜すのです。

ここで一つ提案。
来週までの宿題として2小節目のAb7(#11)をアッパー・ストラクチャー・トライアードに置き換えるとどうなるか、を残しておきます。
4小節目のC7(#11)を先に解説しますから、今日の説明をヒントに答えを予測してみてください。

C7(#11)のコードスケールの割出しから始めると、メロディーはD、コードトーンはC+E+G+Bb、さらにテンション指定されているF#(#11)。テンション9thと#11thを含むコードスケールはリディアン・フラットセブンしかありませんからこれで決定。

さて、ではCのリディアン・フラットセブンのコードスケールの中に隠されたトライアードからアッパーストラクチャー・トライアードで解釈するとどうなる???

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ここではDトライアードが#11thを含む最も安定した和音と判明。
従ってC7(#11)はD/Cと解釈する事になる。

では、「宿題」の2小節目は伏せて、それ以外の小節をインプロするとこんなメロディーラインの例が出来る。

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マイナーコードとメジャーコードはペンタトニック・リックを使ってアッパーストラクチャー・トライアードとの差を演出している。これでも従来のC7(#11)というコードを眺めて浮かぶメロディーラインにはない格段な広がりを持っている。

さて、2小節目のAb7(#11)。
これをどんなアッパーストラクチャー・トライアードに読み替える事が出来るか・・・

次回をお楽しみに。

説明中のコードスケールやペンタトニック・リックの詳細に関してはヤマハから出版している『レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン』(赤松著)のP.57“メロディーラインの作り方”などを参照に。


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■日時:2009年7月5日(日)午後7時45分〜(開場:午後7時15分)
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チェキラ!


2009/6/25

ブラッド・メルドーの一番はずれにある作品・・・  木曜:Jazz & Classic Library


宮崎県知事の発言はひねりが効いていて面白い。
丁重なるお断りの言葉とも、混迷する政党の足元を見た発言ともとれる。
真意は本人にしかわからない。
いや、本当は途中からどちらにでも答えが挿げ替えられるように話を持って行ったのだろう。
だから本当は本人にも答えはわからない。
なるようになれ、という提議だ。

それにしても、そんな事になるとは露知らずノコノコと出掛けて行って突然条件を浴びせられた某党の幹部は卒倒寸前だったろうなぁ。(笑)
ミイラ取りがミイラになる、だ。
どちらにしても、本人にも相手にもわからない答えが出る時がそう遠くない時期に来るだろう。

本日はJazz & Classic Library。

今やジャズ界のピアノの中心的な存在となりつつあるブラッド・メルドー。
当代最高のピアニストとなるかどうかの峠を昇りつつる。
もしも本当に当代最高のピアニストとなれば、キース・ジャレット、チック・コリア以来の存在になるはずだ。

僕がブラッド・メルドーのピアノに注目したのは、彼がオリジナルを演奏したものでも、あの独特の超絶技巧を駆使した演奏をしている時でもなく、テナーサックスのベテラン奏者チャールス・ロイドの2000年の傑作『THE WATER IS WIDE』(ECM)を聴いた時だった。

このロイドのアルバムは、現代版のコルトレーン“バラッド”とも呼べるほど心地よい時間が記録されているもの。その中でもメルドーのピアノは妙に“気になる”存在だった。別にヘンテコな演奏をしているんじゃない。
ほぼ真っ当なスタンダード・フォームな曲を普通に演奏しているだけ。
でも、それだけで十分だった。

このピアニストの独特なオーラをキャッチするには。

世の中は四半世紀で常識というのがひっくり返るもので、ジャズでも四半世紀前には過渡期に突入したフュージョンから「スタンダード回帰」とかなんとかで、わけのわからない純ジャズなどという怪しい俗語まで飛び出す始末。
それが今では猫も杓子も「オリジナル志向」。そのおかげでどっかで聴いた事のあるような似非オリジナルが大氾濫。
別に良ければスタンダードでもオリジナルでもいいじゃん、と思ってしまう今日この頃。

まぁ、そうなるとジャズのような音楽は本来持ち合わせている「その場限り」のアイデアを生かしやすいから有利なんだけどね。

って事は、これからジャズ界をリードして行こう、なーんて考えている人は益々「その場限り」の偶然に一生を賭ける、
なーんて事になりかねない。
甘い、甘い。
「その場限り」に出て来たようなアイデアに見えるものは、全てそれまでの経験と学習の中にヒントがあるんだ。
直感で生きているように見えても、実は正反対に直感で突き進む自分を支えているもう一人の自分がいるものだ。
ジャズという音楽が面白いのも、そういう対極の部分が音となって噴出する瞬間に巡り会えるから。

ブラッド・メルドーというピアニストはそれが実にわかりやすい。


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『LARGO/Brad Mehldau』(warner bros./2002年)

テクニカルなプレーヤーの音楽には二通りある。
一つは才能でも鍛錬でも(どちらでもいいのだけど)積み上げて構築されたタワーのような音を発する人。
凄いねー、素晴らしいねー、感心するねー、というタイプだ。

もう一つは大して鍛錬などしてなくて好きな事を勝手にやる内にそうなった、という音を発する人。
言葉ではうまく言い表せないが、凄い、素晴らしい、感心とか関係なく身体がゾクゾクするタイプ。

僕にとってブラッド・メルドーは明らかに後者だ。
別に何も凄いとは思わない。
やろうとしてやった事がちゃんと記録されている。
同じ状況に立たされたらきっと同じチョイスをする。
いや、そう思わせるほどにスムースで無理のない事しかやっていない。
でも、
身体が記憶する音を持っているんだ。

テクニカルなプレーヤーが悪いなどという風潮が一部にはある。
そういうプレーヤーには「歌」が無い、と言うのだけど、これは中学の頃からジャズを聞いていて不思議に思っていた事だ。

もしも「歌」があるというのが単旋律だとしたら、それ間違ってない?
ハーモニーやコードにも「歌」がある。
もしも「歌」いうのがお決まりの節まわしという事だとしたら、それは歌ではなく節だ。
もちろん節にはハーモニーもコードもない。

中学の頃はずっとその事が気掛かりだったけど、それは音を出している人間が発した言葉ではなく、第三者的な立場の人間が自分の尺度で感想を述べたに過ぎない事をプロの世界に入ってから知り勇気を得た。

だって、マイルス・デイビス(tp)もゲイリー・バートン(vib)も同一線上に並ぶ風に感じてきたんだもの。
マイルス・デイビスは単旋律しか吹けないけど「ハーモニー」をいつも感じさせてくれるし、ゲイリー・バートンはハーモニーも同時に「歌」であることを示してくれた。
それがどんなテクニカルなトランペッターよりもマイルス・デイビスの音が好きな要因だし、ただ単にテクニカルなだけのヴァイビストとは一線を画すゲイリー・バートンの魅力でもある。

ブラッド・メルドー。

このアルバム『ラーゴ』はジャズ界で真価を問う数々のプログレッシブな作品を連発するメルドーの作品の中ではかなーりはずれのほうにある。
母屋に対する“はなれ”。
メインディッシュに対する“アぺタイザー”。
当たり外れの“はずれ”ではない“はなれ”。

1曲目でなにやらちょっとチープなアンサンブルが聞こえてきて、ありゃりゃ? と一瞬心が「嫌な予感」に走ろうとするがちょうど1分を過ぎる頃には「あ、メルドー、ちゃんとやってくれてるのね」と、なぜか胸をなで下ろす。
この“When It Rains”がこのアルバムの性格を全て代表している。

ロック。
それも60年代後期のニアンスを持つ。
ロックもその時代は突き抜けたミュージシャンが多かった。
もちろんそれだけではないのは今は21世紀だ。

2曲目の“You're Vibing me”ではメルドーがヴィブラフォン(正確にはヴァイブラフォン/vibraphone)でメロディーを奏でる。シャレっ気が利いているのか、ダジャレ好きなのかイマイチこのセンスはつかめないが、スラングにもひっかけているようなのでまぁ、いいか。
サウンドのせいもあるけど、メルドーが弾くヴィブラフォンからかつてアンニュいな頃のヴァイビスト、デイブ・パイクが60年代後期にドイツで率いていたThe DAVE PIKE SETを連想させるのが面白い。

以下、今にすれば7年も前のサウンドだから目新しいものは何もないが、21世紀らしい仕掛けがサウンドの随所にあって面白い。

6曲目“Franklin Avenue”はピアノトリオの後ろに2トロンボーンと隠すようなアタック・リズムをメルドーのヴィブラフォンが弾いている。あるいはこれはサンプリングかもしれないが・・。この曲などは2006年のアルバム『House on Hill』(08年12月25日のブログで紹介)に通ずる先見性のあるコンセプトだ。

、キタ、来た、キター。7曲目“Sabbath”はこれぞロックの真骨頂とでも言いたくなるようなへヴィーなビートにフランジャーやらファズらなにやらわからないノイズ系のサウンドでピアノがロックに燃えます。
1曲くらいはこういうガッツリ系が無いとね。他がアコースティックかネオ・アコースティックだから。

8曲目“Dear Prudence”になるとこのアルバムも峠を越えた感じに。
ピアノトリオで軽快にジャンプする大人なロックだ。もちろんメルドーの怪しいオーラは溢れつつ。

11曲目は“Wave/Mother Nature's Son”とジョビンとビートルズのカバーが飛び出す。全編メルドーのヴィブラフォンがリード。なんだか今度はラテンのヴァイビスト、カル・ジェイダーを彷彿とさせる演奏が微笑ましい。

最後の12曲目“I Do”。
クロージングに相応しく、ノーマルなピアノ(アルバム全体で実に多種多様なビアノの音がするアルバムだった)によるソロで締めくくられる。途中再びちょっとチープなアンサンブルが登場するが、もう事情はわかっているので心が「嫌な予感」に走る事もない(笑)。

このアルバムを通じたメッセージ。
確かに普段のメルドーのプログレッシヴさからすれば「はずれ」にあるが、これまでにメルドーが触れた音楽の片鱗がいろんなシーンで垣間見れて面白い。
ロックというシンプルなフォーマットの中だからこそ、それが無意識に炙り出されたのかもしれない。
ある意味で、これはメルドーの一番リリカルな面を凝縮したアルバムになっているのではないかな? とさりげなくプロデューサーのジョン・ブライオンの名前をメモった。


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タグ: Jazz ジャズ CD

2009/6/24

南国烏賊めし・・・  水曜:これは好物!


コンビニ最大手のSが揺れている。
というのも、これまで弁当などの廃棄品は販売店が買い取り(こりゃちょっと無茶な契約だね)というシステムに悲鳴を上げた販売店がオーナー判断で賞味期限間近に行っていた見切り販売(スーパーの見切り処分品と同じ割引販売)をSが禁止するというお達しは独禁法に抵触する、というものだ。

Sの言い分は、価格崩壊によって近隣にある直売店(自社)との格差が問題とか、収益全体に影響が及ぶのを危惧する発言ばかり聞こえてくる。

ううん、、、なぜ一言も食品衛生上好ましくない、とか消費者を気遣った言葉が出て来ないんだろう?
こういう所に企業の資質が現れるから怖い。

そもそも、コンビニの廃棄は随分前から疑問視されていた。
飽食の時代と呼ばれたバブルの頃から、一体あの廃棄された食べ物はどうなるんだ、と。
また、コンビニの姿勢も曖昧で、あるフランチャイズではバイトに廃棄品を処分してもらったり、あるフランチャイズでは一切廃棄品の外部持ち出しを禁止していたり、とまちまち。

僕らから見ても、陳列されている品物がいつも棚一杯に並べられているのは「売れて補充している」わけではない事くらいはうすうす感づいていたけれど・・・・

「えー、売れなかったらオーナーが100%買い取るって?? ヲイヲイ、それじゃちょっと前に問題になった、なんでも本にして出版して著作者に買い取らせる悪徳出版社と同じじゃないか」と。

食べ物だし、天候にも左右されるリスキーな食品の販売量を毎日的確に見抜くなんて無理。
まして販売店が調理するのではなく、会社が大量生産したものを並べて売るのだから「まずくて売れなかった」場合の責任は販売店にはない。

夜になって販売店オーナーの反発に対してSから「廃棄物15%の買取価格」の掲示があったそうな。
なんともお粗末な対応に感じる。
しかも何を基準に15%補償なんでしょうね。
こういうのはフィフティー・フィフティー。
売れないんだから50%ずつの痛み分け・・・・が道理に思えるのだけど。。。

ある人が素晴らしい突っ込みを入れていた。

「じゃあ、SさんとこのスーパーのIトーヨーカドーさんが、夕方以降に惣菜や弁当を見切り販売しているのをどう説明なさるのでしょうか。Sとまったく同じ銘柄の自社ブランドと思えるパンまで割引シールが貼られていますよ。」

鋭いお言葉 !  思わず10点差し上げる。
今後波紋を呼びそうだ。


廃棄するほど大量に作らない、いや作れないのが駅弁。
こちらも見切り販売は行わないが、駅弁大会という名のイベントでは例外的に賞味期限が近づくと割引販売される。
これはイベントで店舗ではないから衛生管理も限界がある、という理由がある。


夕方の特急列車。
外は日が落ちて、そろそろ夜の淵が広がり始めた頃。
車窓の楽しみも少ないこの時間の楽しみとなると、やはり駅弁。

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馴染みの駅弁もいいけど、たまには冒険してみたい。
そこで本日のチョイスはコレ!

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『いかめし』(愛媛県松山市・ホテルモンブラン弁当部製)

駅のコンビニで見慣れないパッケージ。
松山駅と言えば鈴木弁当店の『醤油めし』か『特選あなご寿司』、ふじや食品の『吉野鶏めし』が常連、そこに見慣れぬホテルモンブラン弁当部の進出。

はたしてその実力や如何に。

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ホテルモンブラン?
ジモティーでもあまり聞き覚えのないこのホテル。
JR駅前でそんなホテルあったっけなぁ(失礼!)と思うくらい印象がない。
しかし、確かにあった。
ああ、あの角のビジネス・ホテル。

松山駅前ホテルモンブラン

どのような経緯でJRのコンビニに商品が入るようになったのか、そっちのほうが興味津々。

それはともかく、決してメジャーではないホテルの作った駅弁風弁当。
しかも調理がホテルモンブラン弁当部とある。
調理部ではなく弁当部というのがなんとも不思議。

不思議に思えたら何でもチャレンジするのがわが道ではないか!。

ま、弁当一つでそこまで鼻息荒く騒ぐ必要はありませんが。。。。

快調に飛ばす特急電車。
日没を迎えつつある瀬戸内海が見渡せるところでその包みを開けた。

ほう!

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「いかめし」と言うと、北海道は森駅の「もりのいかめし」がダントツで人気。
駅弁大会の常連で、それでいて真新しい駅弁にチャレンジする傍らでしっかりと保険に一つや二つは買って行く。
保険になるほど万人が好む「もりのいかめし」。
どうしても、いかめし、となるとそれと比べてしまうのは仕方がない。

まず、驚いたのは、このいかめしは甘党ではない事。
愛媛県や大分県、宮崎県辺りは醤油まで甘口があるほどのエリア。
そのエリアで甘党ではない「いかめし」というのは意外だった。

包み紙を見ると、愛媛県南予磯津地方にて昔から食べられている「いかめし」を再現しました、とある。
素朴な味をご賞味ください、と結んでいる。

南予(なんよ)と呼ばれる愛媛県の南側はお宝の宝庫だ。

九州とも深く結び付いた食文化は独特の「さつまめし」(魚のすり身と麦味噌と調味料を合わせた冷汁めし。コレが美味い)や「たいめし」(炊き込みご飯ではなく鯛の刺身と独特のタレと玉子をご飯にかけるタイプ。これがまた美味い)を生み、同じ愛媛でも松山付近の中予(ちゅうよ)や新居浜付近の東予(とうよ)とは異なるかなり独自性のある文化圏。

飛行機の創世記に日本で初めて動力式模型飛行機を飛ばした二宮忠八など、かなりユニークな人がこのエリアから誕生しているのも面白い。

そんな中で九州に向けて飛び出した日本一長い半島でもある佐田岬の付け根にある小さな集落の磯津地方の郷土料理。

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すっきり系の醤油で炊かれた烏賊。
見た目からは想像出来ないほどに肉厚で身がしまってプリプリした食感がいい。
従来「いかめし」は甘ったるい印象があるが、これだけすっきり醤油味というのは意表を突かれる。

中のもち米にもほどよく烏賊の風味と醤油の香りが染みている。
何の変哲もない外見、何にも媚びない素朴な味付け。

ちょっとこれは印象に残る味になりそうです。

ここまで、すっきり醤油味なら、絶対酒の肴としてバッチリ。
そうとわかっていたら、同じコンビニでしっかりと日本酒をゲットしておくんだったぁ。。。

残念。

甘い「いかめし」だとなかなか酒の肴とは思いつかないのですが、この味なら「いかめし」も立派な肴入り。
サイドの甘めの煮豆がいい味付けと歯応えでアクセント。
今度は絶対に日本酒と一緒に・・・・・と、思案に暮れながらも街の灯りを右から左へと順調に流す特急電車と同じように、容器と口の間を順調に行き来する箸であっと言う間に完食となりました。。。。

いや、ホントにこりゃ素朴だわ。


Special Live のお知らせ。


■日時:2009年7月5日(日)午後7時45分〜(開場:午後7時15分)
■会場:横浜・関内「エアジン」 http://www.airegin.jp/
■横濱エアジンPRESENTS!  
  赤松敏弘(vib) & 津村和彦(ac-g) duo night  
  Produced by NAKAE
■料金:2500円(MC)+Drink(2セット入れ替えなし)
*MC学割あり
■予約:045-641-9191
(予約はエアジンの営業時間午後6時過ぎから11時過ぎの間に!)

NAKAE Producerのリクエストで実現!二十代前半の同じ時期にジャズシーンにデビューして以来まったく共演していなかった“奇跡”を今夜開封する事にしました。
とても楽しみにしているアコースティック・デュオです。

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チェキラ!


2009/6/23

東海道途中下車その3/日本一優秀な静岡の・・・  火曜:街ぶら・街ネタ


■東海道途中下車その1/1店逸品発祥の街(静岡市呉服町通り)はコチラ
■東海道途中下車その2/リタンな街、リタンな味?(静岡県富士市)はコチラ

です。




梅雨の晴れ間だそうです、本日の東京地方は。
たしかに。

じゃーん!

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なんだか路上演劇パフォーマンスのようなカットですが、ただの信号待ちです。
面白いもので、人が無背景(実際には工事パネル)なところで等間隔に同じような姿勢で点在すると、これからミュージカルでも始まるのか、と思ってしまうのは僕だけ?

ここは静岡市。
目の前で工事パネルに囲まれて解体されているのは新静岡センター・ビル。
本来ならここは静岡鉄道の新静岡駅でもあり、バスターミナルでもあり、ショッピングセンターでもあった、いわば地域密着型の玄関。

僕が静岡市に第一歩を記したのもこの新静岡でした。高校時代マリンバの安倍圭子先生のレッスンに月イチで岡山から東京に通っていた時の帰りにフラリとですから1975年の春頃だったと記憶します。
ですからもう数えるのも嫌になるくらい昔の事です。

いつも新幹線で静岡付近を通過する時、街の隙間から銀色で二両編成の電車が走っているのが見えました。毎回見掛けるものだからついつい乗ってみたくなったのですね。
長距離切符というのは途中下車が自在でしたから、前々から乗ってみたかった東海道線の急行「東海」で東京から清水までを東海道線で下り、そして新清水からこの静岡鉄道で静岡入り、そこから再び新幹線で岡山へ、というコースでその時は帰った。

その時に終点として降りた新静岡駅と新静岡センター周辺は賑わっていておもしろかった。

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ツワモノどもの夢のあと?

つい最近まで新静岡センターは健在だったようです。
あの外観を記録しておきたかったなぁ。
いわば昭和40年代の象徴のようなターミナル・ショッピングビル。
今の再開発ビルにはない、どこか手作りっぽさの漂う、ちょっと何処かの何かに似ていて、でもちょっぴり垢抜けず、それでいて街のプライドまで背負って堂々と一等地に建つ誇りあるランドマークだった昭和40年代なターミナル・ビル。

今、全国の街からその時代のビルが消えて行くのが淋しい。

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新静岡センターは取り壊されてこれで終わりではありません。
2011年には地上11階、地下1階の姿に生まれ変わり東急ハンズやシネコンを中心としたショッピング・センターになるのだそうです。旧バス・ターミナルの機能は1階に集約されるようで、駅とバス停、商業施設の複合ビル化されるようです。

だからこの場所まではスラスラと来れたのに、さっぱり構内がわかりません。
工事現場の地図を頼りにオロオロと・・・

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ほ・・ほんとーにこの先に駅があるのかよー、、、と不安になるほど何も無い工事パネルの塀の中を歩いていると、向こうからまとまった数の人が歩いて来るのでホッとした。皆電車で駅に着いた人達だろう。

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やっとあった! 静岡鉄道新静岡駅。

仮駅舎とはいえ、ちょっと驚くチープな造り。パネルとテント張りも約2年間の辛抱。
随分昔の印象とは違うが、ホームに上がるとなんとなく印象が残っているものだ。

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もう一本ホームがあったような気もするが、何となく覚えている光景。
違っているのはホームに転落防止用のフェンスが設置されていた事。

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東京でもホームドアの普及が少しずつ進んでいるが、規模も収益も小さい地方の私鉄となるとなかなかそこまで手が回らない。
そんな中で早々にホームフェンスを設置出来たには静岡鉄道なりの事情がある。

静岡鉄道

地元では“しずてつ”の愛称で親しまれている電鉄会社。
鉄道は静岡市と清水市(現・静岡市清水区)を結ぶ静岡清水線1路線のみだけど、これがあらゆる意味で静鉄の強みにもなっている。他にはバス路線など多数。

ホームで待つことしばし。
すぐに電車はやって来る。

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愛嬌のある顔の静鉄電車。個人的には東急の同型車の顔よりもぜんぜんこちらが好きですね。

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車番1001はトップナンバーという事

静鉄は日本一の地方鉄道だと思っています。
全便各駅停車のみだけど、なんせ鉄道会社の命とも呼ぶべきフリークェンシーが平日日中でも6分間隔という高密度。
ウチの近所の大手私鉄の京王線でさえ各駅停車は日中10分間隔だからこれは凄い。
6分間隔というと市電並みの頻度。
このフリークェンシーが成立するには、路線の100%が複線であるというインフラ整備の後押しが必須。

また、起点側(静岡市)だけでなく終点側(旧・清水市)もまとまった沿線人口があるのも強味。大概の地方鉄道はどちらか片方だけに人口集積があり、中心側から出発すると乗客は降りる一方というのが現状。

インフラ基盤、沿線環境とも堅実な静岡鉄道は、ヘタな大手私鉄末端区間よりも遥かにサービスが行き届いた路線だ。

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静岡鉄道が日本一な理由は他にもある。
例えば、この電車。
前の顔こそ見慣れぬ姿だけど、横の姿は何処かで目にしている人も多いはず。

これは東急電鉄の7200系という電車と同じ製造ラインで作られた電車だ。
鉄道マニアからは異論が出るかもしれないけど、少し前の東横線などもほぼ同じような姿形の電車が闊歩していたから「ああ、アレね」と思う人もいるはず。(実際には7200系は池上線や目蒲線だけで使われていたのだけど・・)
東急7200系は既に引退して地方私鉄に売却されたものが多いが、静鉄の電車は最初から新車で導入されている。

それも全ての電車を同じ形に統一している点が優れもの。

最近、どこの鉄道に乗っても新しい電車が各駅停車、少し古い電車は特急など通過駅の多い電車に使われているケースが増えたのにお気づきだろうか。
ちょっと昔なら特急や急行に新しい電車を使って、各駅停車はそれらのお古、というのが多かった。

昔は置き換えるとアコモデーションの差(例えば冷房の有無とか)が明確だったので特急などのサービス列車に新しい車両を使ったが、どんな地方の私鉄に行っても冷房付きが当たり前となった今ではアコモデーションの差は殆ど無くなった。

代わった理由は単純に「電気代」の差。つまり省エネルギー電車と1世代前の電車とでは消費電力に大きな差がつくほど技術の進歩がみられるようになった。

だから一番電気を消費する発進と停車を頻繁に繰り返す各駅停車のほうに新しい省エネ電車を使い、一度走り出したら当分停まらない特急などにはちょっと古い電車が使われる。自動車の燃費と同じですね。


静岡鉄道では、電車の性能を統一することで維持費などを圧縮し、かつ効率の良いダイヤを組んで現在の姿を昭和50年頃には確立していた。性能にバラツキが無いから消費電力も安定している。

僕が初めて静鉄に乗ったのも、そういうインフラ整備が進む最中で、旧式の電車に混ざって、この1000系電車はピカピカの新車で颯爽と走っているように見えた。その旧式の電車とて地方鉄道としては破格に洗練されたスマートな電車だったのに。

あっ!!@@;

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清水側の先頭車を見て驚いた。
1501号。
これこそ初めて静鉄に乗った時の車両だ。
1001号の反対側が1501号とは、、、

間違いがないかプレートを確認。

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昭和48年 東急車輛製とある

ほぼ、間違いなし。
いやはや、当時はピカピカの新車だったのが、今や広告をまとったベテラン。
いや、静鉄は全部同じ形の電車だからベテランも新人もないね。

全部が同じ姿形というのは趣味的にはあまり興味を持たれないようで鉄道雑誌などでも静鉄が取り上げられるのは稀。
しかし、この全部が同じ姿形というのがホームフェンスの設置をいち早く推し進められる要因にもなっている。

山手線などの都市部路線を除くと、ホームなどの整列乗車位置などにバラツキがあるのを御存知だろう。
3ドアの列車、4ドアの列車、5ドア・・・。ホームの足元は色分けされたそれぞれの整列乗車ラインでメチャクチャ。
おまけに先発、次発でラインわけされていたりでゴチャゴチャもいいとこ。

用途や規格によって車両の長さもドアの位置も数も皆バラバラなのです。
それがホームドアを設置する上でネックとなっているのが現状なんですが、全部が同じ姿形の静鉄ではまったく問題にならない。

終日2両固定編成で走るというのも、他の地域ではあまり例がない。

あまりにも東急と同じ姿の静岡鉄道を東急静岡鉄道線と呼ぶなら、僕の実家のある松山の伊予鉄道は京王電鉄の電車で溢れているから京王伊予鉄道線とでも呼べる。編成はラッシュ時4両、日中3両又は2両という形態で地方私鉄としては決して不便ではないが運転間隔は日中15分毎、ラッシュ時最短6分から11分間隔(線区によって異なる)というもの。しかし、フリークェンシーではこの静鉄の足元にも及ばない。

これはラッシュ時に編成を倍に長くして一気に運ぶか、編成はそのままでも便数を増やして対応するかの違い。
静鉄は後者を選択した数少ない例。
全線複線、全車同一性能の成せる業、だ。

10分間隔で4両編成を1時間走らせると24両分の輸送量。
これなら5分間隔で2両編成を走らせるのと1時間辺りの輸送量は同じだ。
しかも列車の増結などの作業コストをカット出来る。

大都市とは比べ物にならない輸送量だけど、そこで凌ぎを削っているアイデア一杯の地方鉄道は注目だ。

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せっかくだから“お立ち台”でこのまま静鉄ウォッチング。

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日曜日早朝の静岡市内を駆ける

途中駅では車庫に並ぶ電車が全てコレと同じ形式であることがわかる。合理的ではあるけど良い意味の合理化は賛同する。

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静岡鉄道静岡清水線長沼駅

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3分おきに対向列車とすれ違う高密度フリークェンシーが静鉄の自慢。その姿は海外のLRTにそっくり。実際に静鉄をLRT化して静岡市内を走らせようという動きもあるらしい。
これだけインフラが整備されているなら実現出来るかもしれない。

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カーブには古き時代の鉄柱が数多く残っている

狐ヶ崎駅からしばらくの間は東海道線と並走

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ちょっと前まで東京から静岡まで走っていた特急「東海」の車両が駆け抜けて行く。

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さてさて、快適に、何のストレスもなくここまで走ってきた電車が最後の最後で最徐行。

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終点の新清水駅手前の運河(河川)のさらに手前にクロスポイントがある。
随分中途半端な位置にあるが、鉄橋を渡ってすぐカーブすると新清水駅。
ここからではまったく見通しが利かない。
だから、このポイントをどちらに進むかで、この列車の入るホームが決まる。
こんなに見通しの悪い終着駅も珍しい・・・・・

どうやらこのままこちら側の線路を進むようだ。

ノロノロノロノロ、、、、

やがてその歩みは鉄橋にかかり、まだ見えぬ新清水駅構内に向けて着実に亀の歩みを続けるのでした・・・・

以下次回へ続く!


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チェキラ!

2009/6/22

便利な時代・・・・  月曜:ちょっと舞台裏

景気が底を打った、としきりに報道されています。

本当だろうか? と、疑ってしまいます。
まぁ、消費税を「景気が回復したら上げる」と公言しているのですから、ここいらで底を打って回復に向ってくれなくては財政が成り立たないのでしょう。
だから「底を打った」ではなく、「底を打ったような気配がある」とか、「一応底を打った事にしましょう」的なニアンスに聞こえて来るのですね。
景気は、夏明けまではまだ油断出来ないという情報もありますから。。。

トントン。。。
誰かが底を木槌で叩いてくれるといいんですが、、、

トントンではありませんが、使っているプロバイダーにはインスタント・メッセージ機能があるのでオンラインしている知り合いと時々メッセージを交換します。
まぁ、簡易的なメンバー間のチャットですね。

さっきもメールチェックでオンラインしたら、静岡に引っ越したyuko嬢がオンラインしていました。引っ越してからなかなかネットに繋がらず、今週末には何とか・・と言っていたので「おめでとう」メッセージを送るとリアルタイムにレスが返ってきます。メールだといちいち送受信しなきゃならないので面倒ですが、インスタント・メッセンジャーならお互い共有する一つの画面に書き込んで交換するだけなので便利。

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本当に便利な世の中になったもので、深夜で電話は気が引ける時間帯でもインスタント・メッセンジャーなら気軽に“会話”する事が出来ます。
また世界の何処にいても繋がっているのですから、一昔前では考えられない事です。

ネットは相手が見えないことから「犯罪」の温床のように言われますが、昔からある勧誘電話や怪しいDM、さらには勝手に郵便受けに放り込まれるチラシ類となんら変わりません。
自分で使うにはこれほど便利なツールはありません。

しかし・・・・

自分でサーバーを立ち上げない限り、業者の元の1ユーザーですから100%自由なわけでもありません。公共性のあるものは皆そうだから普段は不便とは感じませんが主導権がないのは時に不便さを感じることもあります。
まぁ、気に入らなければ業者を変えるかチャージを変えるかです。
資本主義社会の鉄則で永遠はないのです。

便利と言えば・・・・・

ネットではいろんな事実がわかって今さらながらに驚かされます。

つい最近、YouTubeに新しくアップされた映像をチェックしていたら・・・・

自分の中の創世記に、創造でしかなかったことが映像で裏づけられて妙に納得したり。

御存知の通り僕はヴィブラフォン奏者ですが、この道を志したのは中学校の時でした。
大きな引き金となったのは、これも承知の事だと思いますが後に師匠となるゲイリー・バートン氏を知ってからでした。

中学生の時に、四国の片隅でよくもまぁジャズを、しかもヴィブラフォンに出逢っていたものだと思いますが、そこに至るには小学校の時から聞き始めたジャズの中で巡り合ったギターのラリー・コリエルの存在があります。

僕がヴィブラフォンやゲイリー・バートン氏に辿り着くにはこのラリー・コリエルの存在なくしてはあり得なかったわけです。コリエル氏はバートン氏のバンドで人気を博していたのです。

僕がコリエル氏を聞き始めた時には既にコリエル氏はバートン氏のバンドを退団していましたから、この二人がリアルタイムに演奏していたのを目撃するのは不可能でした。

忘れもしない中学の時、毎週木曜日の午後8時からNHKでやっていたFMの「ジャズフラッシュ」という番組の正月特番の「1971年モントリュー・ジャズフェスティバル特集」を聞いて飛び上がらんばかりに喜んだのが、「久々の再会、ゲイリー・バートンとラリー・コリエルのステージ」と紹介された音源。

1972年のお正月の事。

僕の記憶が正しければ、バックを勤めるベースとドラムは同じヴィブラフォンのロイ・エアーズのバンドのメンバーで、演奏されたのもロック・ブルースだったのでジャズフェスティバルでよくある「ジャム・セッション」の1コマと思えた。

他にはドラマー、サニー・マレーのグループなどが収録されていた。
番組のホストは、これも後年自分のアルバムのライナーを書いていただいた児山紀芳氏。

当時、家にあったオープン・リールでこの番組を録音していたので間違いないと思う。

出てくるもんです。
ホント。
長生き(笑)するもんです。




この時の模様がYouTubeにアップされたのには正直びっくりしました。
音源は擦り切れるほど(実際にテープは擦り切れてしまいました)聞いた演奏なのでまったく同じテイクが録画されていたと言うことです。

極東の島国には音しか届かなかった(それでも十分中学生は夢中になった)けど、本国周辺では映像付きで電波で流れたんでしょうねぇ。

ホント、今考えれば地域格差もいいとこです。(笑)

いやいや、こんな映像が見れるなんて思ってなかったなぁ。

もう一つYouTubeにはラリー・コリエルとゲイリー・バートンの映像(1967年ベルリン・ギター・フェスティバル)がありますが、これは随分前にピーター・バラカン氏が司会するBSの番組で放映されていたものなので御存知の人も多いでしょう。
(途中にしっかりと日本語で映像が乱れる云々と・・/笑)
僕が二人の動く映像を初めて見たのはコレでした。

二人は68年に決別して以来、このモントリュー以外に再会の記録がありません。
映像を見ていると、演奏が終わるか終わらないかの内に、アンプからシールドを抜き、そそくさと立ち去るコリエル氏がこの頃の二人の関係を象徴しているかのようです。

もう一つ、この映像からわかったことがあります。

バートン氏は、このモントリューのステージでヴィブラフォンのソロ・アルバムをライブ録音していて、そのアルバム『Alone at Last』(atlantic/1972年)はグラミー賞を受けていますが、どうやらこのラリー・コリエルとのセッションはその直後に行われたようです。

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『Alone at Last/Gary Burton』(atlantic/1972年)

ラリー・コリエルとの再会と「Alone at Last」。
エネルギッシュなジャズロックと静寂のヴィブラフォン独奏。
中学生ながら、この二つが一体どんなシチュエーションで記録されたのか・・・相反する演奏を聴いて不思議でなりませんでした。

YouTubeの映像から、どうやらこれらは一晩の内に執り行われたような事がわかってきました。。

一つには再会セッションのステージで着ている衣装がアルバムとまったく同じ。
さらにソロを録音するために単身スイスに来ていたからバックも臨時のメンバーでのジャム。
ソロはアルバムに納められたので音源は1曲を除いてオフリミット、ジャムセッションは切り離されてオープンエアー、という事。

21世紀になってあの頃の事実が明らかになるとは、本当に凄い時代、便利な時代になったものです。

それにしても、映像で見るみんなが若いのは当たり前としても、演奏が熱い。
そういう時代だったのを僕も記憶していました。
これはしっかりと受け継がなければ。


こちらも負けじとSpecial Live のお知らせ。


■日時:2009年7月5日(日)午後7時45分〜(開場:午後7時15分)
■会場:横浜・関内「エアジン」 http://www.airegin.jp/
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  Produced by NAKAE
■料金:2500円(MC)+Drink(2セット入れ替えなし)
*MC学割あり
■予約:045-641-9191
(エアジンにて予約開始。良い席は早いもん勝ちだよ!)

NAKAE Producerのリクエストで実現!二十代前半の同じ時期にジャズシーンにデビューして以来まったく共演していなかった“奇跡”を今夜開封する事にしました。
とても楽しみにしているアコースティック・デュオです。

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チェキラ!

2009/6/19

今年のYJP2009と本日準備中・・・  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はvibraphoneやmarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第百四十回目の今日は・・・・・

その1


このブログでも昨年秋ごろから時々リハーサルの様子が登場していた新しいバンドのライブデビュー決定。

ナント、いきなり・・・・・

横濱ジャズプロムナード2009!

横濱ジャズプロムナード(YJP)2009公式HP
出演日:2009年10月10日(土)
出演時間:午後1時40分からの1ステージ
出演会場:ヨコハマNEWSハーバー(横浜メディアビジネスセンター/tvkテレビ神奈川1F)
クリックすると元のサイズで表示します

出演:赤松敏弘(vib) NewQuartet
<メンバー:佐藤浩一(p)澤田将弘(b)樋口広大(ds)>

料金:全有料会場(ホール10箇所超、ジャズクラブ20箇所超/1day)フリーパス/4000円他、割安のペア券、2days通し券など。(前売りチケットは8月からプレイガイド、JR東日本びゅうプラザ他で発売開始)

毎年観客動員二日間延べ13万人超という日本最大のジャズフェスティバル・横濱ジャズプロムナード。

今年はリーダーを除くと(笑)平均年齢25歳、新進気鋭の若者とタッグを組んで、行くぞ!我等が新境地。

今年の10月連休のお出掛けは、横浜でジャズとグルメ三昧の二日間で決まり!!
今からカレンダーにチェックマーク宜しくです。
どうかお見逃しなく。


その2

野捜しです。
夜捜しと言ってもいいでしょう。
譜面です。
今夜の労力の大半をこれに使ってしまいました・・・・

その内、どうしても最後まで見つからなかった曲・・・・
これがまた、自分の曲、、だったりします。。。

見つかりません。
ううん、、、

1998年頃を境に、自分の曲は作ったら譜面をパソコンにデータ保存しているんですが、いかんせん、その前のアナログ時代の譜面は全て手書き。
800曲は有に超えるオリジナルの中の半分以上が手書きという事です。
さらに、仕事やライブで演奏する為に作ったアレンジ譜や採譜、スタンダードなどのメモ譜を含めると98年以前に書いた譜面は天文学的な枚数。。。。

これをスキャナで取り込む作業は新しい曲を作る作業とは平行して行えないので、必要な時に必要なだけ引っ張り出してスキャンしているのです。

結局、今回のようにどうしても見つからない場合は、ナント情けない事に自分の曲を自分で採譜する、という屈辱的な作業に・・・・・

今度、ギターの津村和彦氏とデュオでライブをやる時の「レパートリーを検討する日」として今日一日予定を空けている。
二人とも二十代の頃に新宿ピットインなどのライブハウスで顔を合わせているが、面と向かってガッツリと一緒に演奏するのは今回が初めて。

そこであれこれ考えて、譜面と参考音源を用意するのだけど、昔ギターの道下和彦くんと一緒にやっていた頃にデュオ用に作った曲を思い出した。

うん? なぜだろう・・・知り合いのギタリストには和彦という名が多いゾ。道下和彦、小畑和彦、そして津村和彦・・・・。不思議だ・・

それはそうと、捜しているのはMySpaceでも公開している「Triton」だ。

「確か、あのバインダーにあったな・・・」

と、かすかな記憶・・・・・・・

ない。。

なんせ18年も前の譜面。
ガサゴソ夜捜し・・・・・

っくぅ・・・

すっかり外が明るくなってしまった。。。

で、

結局、この曲が入ったCDを引っ張り出して、自分の曲を採譜するという惨めな事に・・・

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パソコンにパチパチと打ち込む。なんだか20世紀の遺産を21世紀に修復している考古学者?みたいな気分。

なさけないねぇ。。という気持ちを避けたくて必死で捜したんだけど、結局こうなるなら早々に採譜すれば今夜をもっと有意義に使えたなぁ。。。とちょっぴり後悔。

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懐かしい・・・帰国後二枚目となるアルバムで当時新進気鋭の5バンドが濃厚な90年代のJ-JAZZを刻んでいる。

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『NOW'S THE TIME WORKSHOP Vol-2』(BGM/1991年11月)

前年(90年)11月の『アンファン』(ポリドール)がカバー・アルバムだったのでココは一気にオリジナルでガッツリと攻めた。

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内ジャを見ると、一口坂スタジオで今よりも少しだけ(?)若い僕らがシャツをズボンにインしながら笑っている。
91年8月の録音だから世の中バブル景気の真っ只中。

左の写真は当時のバンド「A-Project」。
左から今泉正明(p)佐藤武美(ds)バカボン鈴木(b)杉山泰(kb)有田純弘(banjo)そして真ん中でふんぞり返って座っているのが僕。いえいえ、リーダーはココ、とメンバーが勧めた席なんですが・・・(笑)。
右側の写真は当時デュオをやっていた道下和彦(g/右)と。

何だか今よりも少しだけ若い演奏を聴きながら自分の曲を採譜するという不思議な事をやりつつ、準備を進めるのでありました。

そんな不思議な準備をして迎えるのは・・・
Special Live


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チェキラ!


2009/6/18

キース・ジャレットの数少ないヒット曲といえば・・・  木曜:Jazz & Classic Library


このブログはいろんな方がご覧になっているようで、先日の木曜ブログ『チック・コリアのインナー・スペイスは爽快なジャズ・・・』(09年5月21日記)の文末で、紹介したアルバムの日本版でライナーを担当されている音楽ライターの大村幸則氏が曲名で勘違いされている事を書いた。

残念ながら氏のホームページ等を捜したが見当たらず、僕から直接連絡することは不可能と思えた。
そこで誰か氏の知り合いがご覧になる事を祈って「誰かお知り合いの方がいらっしゃれば教えてあげてください」と沿記した。

すると、二日ほど前に大村氏御本人からの御丁寧なメールを頂いた。
メールには誰からこのブログの事を知らされたのか記述が無かった(或いは御本人が見つけられたか)のでわかりませんが、伝えていただいた人に感謝です。

と、言うのも大村氏は僕と同じような音楽を愛好されて育ったのを随分前に何かで拝見していた事もあり、間違ってほしくない内容でもあったので是非お伝えしたかった。メールで御本人もそれに触れており真摯な姿勢が嬉しかった。

なぜこんな書き出しになったかと言えば・・・・
本日紹介するアルバムの日本版の紹介文を書かれているのも大村氏なんですね。
CDをセットしてからこの偶然に気付いたのです。


ピアニスト、キース・ジャレット。
いわずと知れた現代最高峰のピアニスト。
ソロで残した「ケルン・コンサート」はECMレーベル最大のヒット作。その他にも多数のヒット作品をリリースし、個人的に最近のスタンダーズにはあまり興味はないがこれもヒットしている。

ところがこの本日の表題。
「数少ないヒット曲」というのはどういうこと?

説明しましょう。

僕は音楽というのは他人が聞いて受け入れてくれたものが良い音楽だと思っています。
聞いて良いと受け入れた次には、その曲を演奏してみたくなる心理が働くのがミュージシャンの出発点。
新しい音楽や知らなかった音楽に触れたとき、年齢を問わず突き動かされるこの感情は「いつでも最優先に蘇る探究心」なのです。
これが失せてしまったら音楽をやる立場にはいられません。

僕一人だけが「これいい、これいい、」と騒いでいるだけならまだオタッキーの額縁にでも入れて飾っておけば良いのですが、セッションなどで集まった時に「何をやろうか?」という段階で飛び出したりする曲、それをミュージシャンのヒット曲と呼ぶのです。

ジャズでそういうヒット曲というのは重要で、オリジナルであればあるほどにそのミュージシャンの印象が明確に残ります。

キース・ジャレットと同世代で言えば、チック・コリアは同じピアニストでありながらずば抜けてヒット曲が多い存在です。
ピアニストとしては表現力、タッチ、テクニックのどれをとってもチックを上回るキースですが、他のミュージシャンが思わず演奏したくなるようなキースの曲となると・・・・・。

そんなヒット曲の数少ないキース・ジャレットの作品の中で最もヒットしたのが本日紹介するアルバムに収められています。


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『MY SONG/Keith Jarrett』(ecm/1977年)

いわゆるキースのヨーロピアン・カルテットと呼ばれるチームでの二枚目。
メンバーは

Keith Jarrett(p)
Jan Garbarek(ts,ss)
Palle Danielsson(b)
Jon Christensen(ds)

キース・ジャレットは優れたピアニストであるし、優れたコンポーザーでもある。
では、優れたバンドリーダーであるか? となるとなかなか判断が難しい。
天才と呼んでよいと思うのだけど、時々この天才肌のプレーヤーにいるタイプと思ってまず間違いないだろう。
また、それがピアノという楽器であるところに優れたバンドリーダーであるかどうかの判断の難しさがある。

ピアノという楽器はどの楽器よりも表現域が広い。
他の楽器の助けなど無くても自己完結できる楽器だ。

ピアノ・トリオの場合はまだいい。
三権分立のような構図がグループにあるから。
しかし三者による分立だから成り立っているケースも多い。

大昔のピアノ・トリオでなければ、少なくともビル・エバンス・トリオ以前のピアノ・トリオであればリーダーシップが明確であっただろうけど、ビルの登場でトリオという音楽の領域が飛躍的に広げられた結果、トリオ以上にトリオ無し、という領域にまで達している。

キース・ジャレットも例外ではなく1967年のデビュー作『LIFE BETWEEN THE EXIT SIGNS/Keith Jarrett』(Vortex/06年12月7日のブログで紹介)のピアノ・トリオは間違いなく次世代の音楽をやる理想的なフォーマットだったし、近年のスタンダーズもピアノ・トリオだ。
これらの音楽は完結した良さに満ち溢れている。

またチャールス・ロイドやゲイリー・バートン、ケニー・ホイラーなどとの共演では相手がリーダー・シップを握っている時に素晴らしい演奏が記録されている。

そして、完全なるピアノソロに於いて完全なる至高の自己完結を見る。

すると、トリオ以上の編成でリーダーになった時の手腕はどうなのだろう。

先月(5月7日)のブログ『キース・ジャレットのトレジャー・アイランドは本当の宝島だった?』で紹介したアメリカン・カルテットの時にも書いたけど、案外バンドリーダーとしてはアバウトな面があるんじゃないかと思えるのですよね。アメリカン・カルテットを聞いていると特に。

それに対してヨーロピアン・カルテットはある意味でバンドリーダーとしての圧力を持ってバンドをコントロールしている点がアメリカン・カルテットとは大きく違うようです。

このヨーロピアン・カルテットの二作目ではそのコントロールにも磨きが掛かり、ベースやドラムに対しても多くの注文を出しているように聴こえます。

さて、数少ないキースのヒット曲。

これはアルバム2曲目のタイトル・ソングでもある“My Song”。
80年代の東京でミュージシャンズ・スタンダードとして僕らと同世代のミュージシャンが集まると時々飛び出した曲。

これまでの経験からキースの曲を人前で演奏したのはこの“My Song”が最多で、後は『ケルン・コンサート』のアンコールとして演奏されていた"Koln, January 24, 1975 Part-II c"(後にリアルブック等で「Memories of Tomorrow」とクレジットされている曲)くらいしか記憶にない。

もちろんゲイリー・バートンが演奏していた"MOONCHILD & IN YOUR QUIET PLACE"や"CORAL"もあるけど、他の楽器のプレーヤーは知る由もない。

ある時からわかるようになったんですが、“My Song”が当時の僕ら若手ミュージシャンに受け入れられたのも、コントロールされた本アルバムの演奏がガイドとなり得たからだろう。

アメリカン・カルテットとなると、拍が多少ブレても平気で演奏していたりするから他人はそう安々とその演奏の中に入れないのだ。いや、入れないと言うよりも、一体どうなっているのかわからない部分が多かった。
そこに他人を寄せ付けないような仕組みがあったといってもよいでしょう。
だからアメリカン・カルテットを聴くのは好きだが、さて、そのレパートリーを自分で演奏してみたい、と思うミュージシャンが少ないのは当然かもしれない。本人達だって二度と同じ演奏にならない部分がたくさんある。

ところがこのヨーロピアン・カルテットは割り切れた演奏をする。
つまり、アメリカン・カルテットが「アク」だらけだとすればヨーロピアン・カルテットは「ごく平凡」な感性の集まりに聴こえた。
それはキースよりも若いメンバーをキース自身がリーダーとして統括していたからに他ならない。
だから、「キミら、これはここまでこうやってなさい。僕は適当に絡むから」みたいな感じで主と従の図式が明確に音楽にも現れているわけ。
だからこちらも演奏しようとするとその主の部分を理解さえすれば一緒の気分になれる、というものだ。

当時のヨーロピアン・カルテットのビデオを見るとその主と従の図式がよくわかる。
少しジャズをやった人ならどんな打ち合わせで演奏が行われていたか想像出来るでしょう。

YouTubeにヨーロピアン・カルテットの映像がありました。


面白いのはベースのソロに続く"Blossom"のイントロでキースが何度もキューを出しているのに気づかないヤン・ガルバレク(2分30秒過ぎ)。ヤンが緊張していたのか、それともキースが予定にない事(曲)を始めたか・・・・どちらかでしょう。
執拗に同じコードを弾き続け、「ほら、いま、これ、ほら、おい、いまだってば、ほれ、こら、」と珍しくナーバスになっているキースから、ヨーロピアン・カルテットの相関図がわかってくるのです。

ともあれ、数少ないキースのヒット曲を含むこのアルバムが、ソロピアノとスタンダーズ以外でのヒット作だったのは間違いないようです。

ちなみに、僕はこのアルバムでは最後の"The Journey Home"が当時としては珍しくグループ・サウンド重視の構成なのに惹かれて何度もリピートしました。

アメリカン・カルテットで同じ曲をやってもここまで聴きやすくまとまった演奏にはならなかっただろうと思うのです。
また、この曲ほどキースがアンサンブルとして曲を聞かせた例はないと今でも思うのですね。
特に陽気なカリプソ風のセカンド・テーマが終わってからのスロー・ロック・サウンド(6分59秒以降)は、エ?これ本当にキースの曲? という意外性があって今でも聞くと新鮮な気分になれます。

ある種リーダーとして必要な独裁的権限を唯一発揮できたバンドがキースの場合、ヨーロピアン・カルテットだったのではないかと、今になって気づくのでした。


Special Live のお知らせ。


■日時:2009年7月5日(日)午後7時45分〜(開場:午後7時15分)
■会場:横浜・関内「エアジン」 http://www.airegin.jp/
■横濱エアジンPRESENTS!  
  赤松敏弘(vib) & 津村和彦(ac-g) duo night  
  Produced by NAKAE
■料金:2500円(MC)+Drink(2セット入れ替えなし)
*MC学割あり
■予約:045-641-9191
(エアジンにて予約開始。良い席は早いもん勝ちだよ!)

NAKAE Producerのリクエストで実現!二十代前半の同じ時期にジャズシーンにデビューして以来まったく共演していなかった“奇跡”を今夜開封する事にしました。
とても楽しみにしているアコースティック・デュオです。

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タグ: Jazz ジャズ CD

2009/6/17

信州途中下車の味/襟を正して・・・  水曜:これは好物!


洋菓子という文字を見るとどんなお菓子を想像するでしょう?
最近じゃスイーツとかパティシエという文字に埋め尽くされてしまった感じですが、洋菓子は不滅です。

僕は真っ先にケーキ。
これがまた不思議な「ショートケーキ」という言葉。

みなさん、一度も疑問を持った事、ありませんでしたか?

「なぜ、イチゴを使ったスポンジケーキだけショートケーキと言い切るんだろう?・・・」と。
子供の頃から不思議でした。

ストロベリー・ショートケーキとちゃんと書いてあるのは稀で、他のバナナ・ショートケーキやメロン・ショートケーキはちゃんと冠を付けるのに、ストロベリー又はイチゴだけ略されるのだろうか?

この疑問は不二家が解決してくれた。
と、言うのも、この国にショートケーキという食べ物を紹介したのが不二家だったんだそうな。
元々アメリカのホールパイをカットしたような形でスポンジケーキにホイップクリーム、そしてイチゴを組み合わせたものを「ショートケーキ」と名付けて大正時代に売り出したんだそうだ。

日本人はスポンジケーキ好き。
古くは長崎に伝来したカステラがそれで、僕の生まれた松山にはスポンジケーキ(つまりカステラ)に餡を縫ってロールケーキ風にしたタルトという郷土菓子が明治時代からある。元々は江戸時代に藩主が長崎で南蛮菓子に触れ、いたく感激しその製法を持ち帰ったものの中身に使っていたジャムが入手できず、そこで和風の餡を入れてロールケーキ風に巻いたのが始まりらしい。和洋折衷菓子だ。

ショートケーキ。

今でこそ、安価で、大して感激も威厳もなく、スーパーやコンビニに並んでいる味気ないものに成り下がってしまったが、これもある種のアメリカン・ナイズか。
20年前のアメリカで「大して美味そうに見えないパック入りケーキ」が大量にスーパーやコンビニに並んでいてうんざりしていたのがまったくそのまんま日本の日常の光景となった。
でも、そんなアメリカでも日本人が経営していたケーキ屋は有名ホテルに卸すなど人気があったし、買うならその店と決めていた。別に当時の日本ならどこの街にでもあるような何の変哲も無いケーキ屋さんなんだけど、それが繊細だとアメリカでウケていたのだから・・・・。

ショートケーキ。

昔は威厳があって、どこの街にも一軒や二軒はケーキ自慢な個人店があった。
70年代中盤頃からはまるで寿司業界の後を追うようにケーキ界でも価格破壊とフランチャイズ戦略が横行。
「コトブキ」や「タカラブネ」が全国の至る所に進出、その影で優良な個人店がいくつも消えていった。

だから、こんな時代にまで、かろうじて残っている街の代名詞のようなケーキ屋さんを見つけると素通り出来ない。

また一軒見つけてしまった。

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このオーソドックスでしかも威厳のある包み。
しかもケーキ屋さんの包装は箱の上半分が主流の中、全包という珍しいスタイル。

信州は松本で見つけたケーキ屋さん。

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「フランス菓子・マサムラ」(長野県松本市)

食べログ[松本マサムラ]

松本駅前のバスターミナル「エスパ」で見つけたんですが、帰ってからネットで見るとやはり松本のケーキ屋界では老舗のようでした。

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最近地方でもちょっとお洒落なパティシエやパティシエールのお店がクローズアップされていて東京となんら変わり映えしません。もちろんそれらのお店は美味しいのですが、これから何十年も変わらぬ支持と味を守り抜いてから訪れてみたいと思うのですね。本物と呼ばれる風格が漂ってからじゃないと面白くありませんから。

ただ美味いだけでは生き残って行けない・・・・・

それよりも僕は昔堅気のケーキ屋さんに興味があります。

その土地のケーキにはその土地の繁栄と味覚が閉じ込められていると感じるからです。
どんなテイストであれ、その土地で本物とされてきた姿があるからです。

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ちょっとしたアイテムにも歴史が刻まれています

パティスリーの文字は昔からあったのでしょうかね?(笑)
ともあれ、洋菓子店と呼ばずにフランス菓子としているところに妙に惹かれました。

フランス菓子はガレット・デ・ロワやマカロン、マドレーヌにミルフイユ、シュー・ア・ラ・クレームにエクレール、ブリオッシュにクロワッサン・・・・多種多様の形と味がありますが、ショートケーキはフランス菓子ではありません。
でも必ずあるのは、日本人が作ったジャンルのケーキだからでしょう。

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堅実そうなケーキが好印象。
フランス菓子店だからシュー・ア・ラ・クレームつまりはシュークリームと、エクレールつまりはエクレアは外せません。

僕は大のショートケーキとエクレア好き。
子供の頃、近所にあった洋菓子・喫茶「プランタン」のショートケーキとエクレア専門店「サンベリナ」のエクレアが好物でした。「プランタン」は90年代に無くなり「サンベリナ」はスタバになってしまい、もう味わうことが出来ません。
だからかもしれませんが、こういう昔堅気な洋菓子店を見つけるとついつい買ってしまうのですね。

もっとも、これは家人との二人分です。(笑)

さて、お味のほうは・・・・

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驚いたのがホイップクリーム。
ナント、食べる毎に口の中いっぱいにミルクの風味が広がる!

生クリームというんじゃなく、本当にミルクなんですよ。これが。
この風味は他の店で味わったことがありません。
一発で気に入りました。

カスタードはかなりあっさりとした味わい。
最近の甘々なカスタードに慣れてしまうとこの美味さがわからないだろうなぁ。

エクレアは上に乗ったチョコがビターでしかも分厚くてびっくり。
ちょっと他にないタイプの食感が嬉しいエクレアです。

一見姿形は同じでも、やはり歴史のある店になると全国どこにもないその街独自の味わいが出てきて興味は尽きません。
松本で愛され続けた味から感じるのは、やはりこの街の「レトロ・モダン」な空気。
控えめな中に揺るぎの無い自信があるような、そんな頼もしさも感じるケーキでした。

お土産にお薦めデス。


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