2009/1/21

ヤンヤン 夏の想い出(’00)  アジア

台湾・日本合作のエドワード・ヤン監督作品。台北に暮らす祖母、両親、姉とヤンヤン少年、その一家に起こる様々な出来事を描いた作品。タイトルから、少年のひと夏、的な流れかと思ったら、特にヤンヤン(ジョナサン・チャン)が中心とか、その子供目線で追う、という訳ではなく、折に何か象徴的な言葉を大人に投げかけたりはするけれど、登場人物の一人、というスタンスだった。

叔父のやや波乱の結婚式、に始まり、祖母が脳卒中で倒れ寝たきりになり、マンションらしき瀟洒な住まい、でも、少しずつ見えない歯車が狂っていくかのような一家。母(エレン・ジン)が新興宗教に走って家から去り、父(ウー・ニエンジェン)は恋人との再会に心が揺れ、姉(ケリー・リー)は隣の少女と恋人との関係に巻き込まれ、

そういう中、ヤンヤンは、手にしたカメラで、人の後姿ばかりを写し、訝しがる大人に、(後姿は)自分では見えないでしょ、と言い放ったりするような多感というか、マセた所もあるけれど、基本的にそういう大人の世界とは無縁、学校で見かけた少女に、仄かな思いを抱いたりする様子。

長編で、中盤見ている分にもやや中弛みしてしまったけれど、後半割と引き入れられ、ややクセのあるゲーム業界の日本人ビジネスマン役でイッセー尾形が出ていたけれど、その仕事絡みで、父と元恋人が来日、日本舞台のシーンがあり、

電車に乗ったり、寺の石畳を歩いたり、海辺の街でのホテルで、昔の因縁が噴出、思いが絡み合いはするけれど、よりを戻したり、ということはなく、黙って別れていく部分、最新見た台湾関連作の日本舞台は「珈琲時光」('04)だったけれど、何だかそれよりも瑞々しい余韻、ではあった。

それと、姉の思春期の恋模様、おそらく彼女の純真さに一時傾いていた相手から、心無く吐き捨てられた言葉に、内心激しく傷つき一人泣いていた時、昏睡中のはずの祖母が、部屋で笑顔で座っていて、小さな折鶴を渡し、少女の頭を膝に載せてそっと撫で、無言で慰めていた姿。実際はその夜息を引き取ってしまっていたけれど、少女の手元に折鶴は残っていたり、唯一ファンタジー的な部分だったけれど、印象に残ったシーンだった。

台北のこざっぱりした街の、映像はきれいで、3組の大人や若者の緩やかな三角関係模様+少年、という、少しイメージ内容とは違ったけれど、ある一家の、それぞれ互いには見えない姿を追った、小群像劇、という感じもした作品だった。(http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A4%E3%83%89%http://www.omega.co.jp/movie/yanyan/index.html珈琲時光

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