やはり落ちてしまいました。昨日受けた大型バス免許の実技試験。日本で大学のときに米沢で合宿免許で普通免許を取ったときは、教官の言葉が聞き取れないながらも、10人の中で2人だけのノーミスで最短日数の16日であわせて中型バイク免許も取れたというのに(ただの過去自慢)。受けるべき口頭試問の勉強も怠っていたわけでもないのに。やはり外国人には簡単には取れないものなのか。ああああああああああ。
と、嘆いたり、ぼやいたりしてもはじまりません。ご説明しましょう。デンマークの実技試験を。
そもそもシステムとしては、先日述べた筆記ならぬ理論試験が合格した後に実技試験に通れば免許取得なのは日本とほぼ同じです。実技試験の場合、いつも通っている教習所に警察から試験官が来ます。この試験官とバスに同乗し、まず最初に大門5,6問ぐらいに関連質問がそれぞれある口頭試問があります。シートベルト非装着の際の責任や罰金は誰に行くのか、非常口はいくつバスには必要か、などです。私の場合、これがまずチンプンカンプンでメロメロでした。
まず最初に聞かれたのは、「バス」はどれだけの乗客を乗せられるか、でした。非常に初歩的に思えるでしょうが、デンマーク経験も言語もネイティヴにはなりえない外国人の難しさで、二点の理由から答えられませんでした。そもそもバスにはいろんな種類があり、法律上のバスとしての乗客数制限はありません。それぞれのバスごとに乗客数が決められているのですが、1)「バス」という場合に、私は一般的なバスを想定し、「え、そんな乗客数の上限なんて教科書に載っていなかったよ」とあわててしまいました。しかし、試験官の「バス」には、お尻につく定冠詞の「en」がついており、「このバス」を意味していたのです。口語では聞き取りはほぼ難しく、文脈で理解するのが普通です。となると、私が座っていた運転席のすぐ上にある表示板に「50人」と乗っているので、実はきわめて単純な問いだったのです。2)デンマーク人の質問はしばしば大雑把です。たとえば、「バスのブレーキってなに」のような質問が出ます。それに対し、答えはひとつではないのです。いくつかブレーキについて知っていることを答えていると、試験官が自分が欲しい答えを知っているか、いくつかの補足質問をして導いていきます。こんなやり方がデンマークでは一般的で、「共通一次」も受けたことがあるマニュアル化された日本で生きてきた私はしばしば面食らいます。乗客数の質問はここまでの大雑把さはなかったのですが、質問の意図が分からなければ話ながら進めていく、という対処法は、慣れていない、しかも「アガッている」状態の日本人には厳しいものがありました。
そのほか、「教科書や教習所から渡された資料には載っていなかった」という質問がいくつも出されました。後で聞くと、「普通免許を取るときに勉強する基礎知識」とのこと。「こっちで取っていないんだから知らないよ!!」と叫びたくなりましたが、次回は普通免許の教科書ももっと読み込んでおく必要があるというわけです。
口頭試問の段階で「終わった」と思ってしまった受験者には、その後の30分ほどの路上での実技はイバラの道でした。試験官はかなりいい人で、日本のことを聞くなりして雰囲気を和らげてくれてはいたのですが、こっちの顔はこわばっていたと思います。まず出発の際、バスは2速発進が普通なのですが、2速ギアの左横にあるバックギアを入れて出発しようとしてしまいました。次に走行中、右折と左折を聞き間違えてしまいました。さらに、柱が両端に立っているきわめて細い道路への右折進入を失敗しました。バスは車体が長く、いったん左に膨らまなければならないのを忘れていました。もうワヤです。ただ、これについての言い訳としては、前の教官がいい加減な男で、ガンガン路上教習で走っていた昨年の11月上旬から5ヶ月も経ったこの時期に実技試験というのはちょっと辛いものです。実技試験の前に2回路上教習を再度しましたが、新しい教官は人はいいのですが、先日バス運転手から転職したばかりで、免許の試験の内容をまったく知りません(オイオイ)。従って、実技試験には絶対に出る、前の教官がさせていた細い道路への右折進入はしませんでした。
くだらない愚痴にここまでお付き合いいただきありがとうございます。要は私が言いたいのは、日本人が日本で生活するのでもいろんな処世術が必要なぐらいですから、外国人が異なった外国で生活することはなお一層とってもいや結構難しい、ということです。ははは。

これが悪名高きコンピューターでの理論勉強。私は、辞書を片手に(おそらく教習所ではこんな生徒はじめてだったでしょう)、教習所に「あまり長くやりすぎ」と文句を言われながらも、夜な夜な、昼な昼な、コンピューターに向かいました。