デンマークはきょうから大変なことが起きています。主に医療・福祉分野の現場職員が賃上げを要望して、一斉にストに入りました。かかわっているのは、看護士、社会保健介護士、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士、助産婦、保育士らです。デンマークではそれぞれの職種に組合や協会があり、かなりの割合で職員たちは属していると言われています。これらの職種の11の組合が団結し、日本の「連合」にあたる「FOA」の支援を受け、それぞれの雇用主に向こう3年間での15%の賃上げを要求しています。これに対し、雇用主側は、12.8%まで歩み寄りましたが、妥結には至らず、きょうから全国で一斉のストがはじまりました。スト参加者数は、公表では93000人となっています。
さすがに救急病棟や高齢者施設などで最低限の職員は残っていますが、病院の通常の診察や高齢者施設での介護・アクティヴィティーなどに大きな影響が出ていますが、組合側は要求が通るまで1週間でも2週間でも継続する方針のようです。
雇用主の多くはコミューン(自治体)ですが、彼らの財布の紐を握る政府は現時点では介入しない方針です。これだけ大きなストはデンマークでも久しくなかったそうです。背景には、好景気が持続しているデンマークにおいて、現場職員の給料の賃上げ率は、ほとんどが「公務員」とみなされるデンマークの特殊事情もあって、景気と必ずしも比例関係にはないことが挙げられます。さらに、デンマークでも、こうした現場職員の仕事は「3K」であり、ステータスが決して高いとは言えません。そうしたもろもろの事情が引き金になったとも考えられます。
