もう何度か書いているストですが、まだまだ続きそうです。雇用者側のコミューン連合会が、ストへの対抗手段として、ロックアウト(就業拒否)を検討していましたが、25日の会議で見送りが決まりました。コミューン連合会は各自治体の首長級から成り、それぞれ出身政党があります。労働者側の社会民主党出身の市長らを中心に反対が根強かったようです。労働者の権利として認められているスト中は労働者の給与は保障されますが、ロックアウトが実施されると、ストに参加している、つまり組合員の労働者はスト中は給与が出なくなります。すると、組合側が労働者の給与を保障しなければならなくなります。これによって組合側の資金を枯渇させ、早期の収束を図るのがロックアウトのひとつのねらいでもあります。つまり、兵糧攻めですね。しかし、組合側も決して無策でストに挑んだわけでもなく、ロックアウトも想定した上でのスト決行ですから、資金がゼロになるのにはかなり時間がかかります。こうした面からみれば、ロックアウトは絶対的な効力を持つとはいえません。というよりも、労働者側を意固地に追い込み、闘争を激化させる危険性もはらんでいます。
それでもロックアウトが今回検討されたのは、政府の介入を促す意味合いがもっとも大きいようです。すでに戦線はお互いにこう着状態に陥っており、政府がなにがしかの介入をしなければ終息しない、と誰もが思うようになっています。たとえれば、ある二国が戦争を行い、こう着状態に陥った際、「核を使うぞ」と相手国を脅かしながら、その実は、それぞれのバックにいる国や国連を驚かせ、介入を促しているようなものです。
とはいえ、ロックアウトが断念されたとなれば、先行きがみえない状況になっていることは確かです。労働者側の給与水準の低さに共感を示しながらも、さすがにやり過ぎだろうと国民が怒り出すのを待つしかないのでしょうか。