2011/12/15

津軽あいや節/岸千恵子  聞きたい365日

津軽民謡の歌い手、岸千恵子さんが亡くなられていたのですね。

民謡は滅多に聴かないのですが、聴くとしても沖縄民謡と津軽民謡くらい。
津軽民謡も、浅利みきのLP2枚と、岸千恵子のテープが一本だけですが。


クリックすると元のサイズで表示します 津軽民謡に興味を持ったのは、シェブ・ハレド
 や、ジプシー・キングスなどのコブシの回った
 「血の濃い音楽」を聞き始めた90年代だった
 と思います。

 テレビで見た、全身をウェービング(?)させ
 魂を揺さぶる津軽あいや節を歌っていた
 彼女に、古い言い方ですが「シビれ」ました。

 同時に、今更ながら「土の香りのする音楽」
 「血の濃い音楽」は、外国に求めるまでも
 なく、すぐ足元にあったのだ、と。


全国それぞれに素晴らしい唄があるのでしょうが、その中で津軽民謡に
惹かれるのは、土地が近い北海道人という事があります。

更に私は、北海道の太平洋岸の育ちなので、山脈を隔てた札幌の放送よりも
海を渡る青森の放送の方がよく聞こえ、時々聞いたりしていました。

その中で、土曜日の午後だったと思いますが、おばあちゃん(多分)による
生の津軽弁(?)トーク番組があり、これが好きで印象に残っています。
懐かしいです。昭和40年代の話ですが。

加えて、育った土地の浜の漁師言葉も東北弁に近く、そんなわけで私は
東北弁のアクセントに、土の香りを覚えるのかもしれません。

津軽民謡が心にしみるのは、そんな育ちのせいなのでしょう。


我が家を離れ、深山で炭を焼く。山小屋暮らしも幾月と。わが子思えば
涙が…と歌う津軽よされ節や、ハレの正月に聞きたい南部俵積唄。
畑一面にりんごの花、と春の喜びが共感できる津軽じょんがら節…など

私が子供の頃の農家の生活につながる歌詞も、心が揺さぶられます。
歌謡曲を歌う彼女は守備範囲外だけれども、津軽民謡を歌う彼女は
とても魅力的です。


クリックすると元のサイズで表示します 岸千恵子さんの先輩、やはり青森出身の名人
 浅利みきさんも、2008年8月に亡くなられています。
 (左の写真は昭和32年のチラシ。右が浅利さん)

 同じ「津軽あいや節」を聴き比べると、豪快に
 塩辛声でぐいぐいと揺さぶる岸さん。
 少し控えめで、可憐な少女のような声の浅利さん
 

私には、お二人がいてこその津軽民謡でした。

津軽民謡の大御所の、ご冥福をお祈りします。

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