みんなが楽しみにしていた
遠足は
雨。でもそれぞれがお母さんやおばあちゃんの作った
弁当を持って、
自慢げに登園してきた。遠足の行き先はいつも散歩に行っている近所の公園だから、どこを歩くかより
お弁当が眼目なのだ。
明くる日一転して
きれいな空にぽかぽか陽気、子どもたちが
ウキウキワクワクといった様子で登園してくる。明らかに興奮気味だ。子どもには
動物本来の感覚が十分に残っているのだろう、環境に素直に反応していくところに、うらやましいほどの
エネルギーを感じる。
園庭から廊下に靴履きのまま上がってくるちびっ子グループ、事務室を駆けずり回るおねえさんグループ。ちょっとした混乱がむしろ楽しい。
ところが、今日は
岐阜市役所から公式の訪問がある日、「園児が何かで
異常に興奮していると見られては…」と心配する向きもある。結局私が園庭に出ることになった。
私自身が興奮の輪の中に入り込んでいるように見えるのだろうなあ。
困ったじいさんだ。
前日、ビッコを引きながら泣いていた子が事務室につれてこられた。私のことを
自分のじいちゃんと間違えているらしいという例の子だ。
ところが、保育士さんが「ほら、園長先生にだっこしてもらいなさい」となだめても、
プイと横を向いてしまう。どうもいつもと様子がちがう。
ふと思った。この子は私に
「対等な友だち意識」を持っているのではないか。だから足が痛くて泣いちゃったという、
自分の惨めな姿を見せたくない。私に同情などしてほしくない。そんな意識がふと頭をよぎったのかもしれない。
それが証拠にこの日、
ダーッと駆け足で私のところに来て、「あっち!」といって園庭に誘う。もう
引け目を感じるところはないから、堂々と遊ぼうと言うわけだ。
前期高齢者対
保育園低年齢児・・・
いい勝負だ・・・というところがこわい。
