いよいよ参議院選挙である。政府寄りのマスコミは、こぞって政府与党の意向にそった報道を垂れ流しにするだろうと思われる。選挙が近づけば近づくほど、より巧妙に、公正な報道番組の装いで、実は政府に擦り寄る巧妙な番組が多数登場する。そこで、権力に擦り寄る似非ジャーナリストの論法を解析してみたいと思う。偽りの報道に騙されてはいけない。彼らの手口を知っておく必要がある。
ディベートを見る場合、まず、司会者なるものがいる場合には、その相槌の打ち方に注意して欲しい。よく聞いていればすぐに分かることだが、相槌(あいづち)の打ち方ひとつで、その司会者がどちらの側に加担しようとしているかが、手に取るように分かる。相槌はメッセージである。司会者がどのような受け答えをするか、よく聞いておいて欲しい。相槌を繰り返すことで、偏ったイメージ付けが行われる。
・与党にに加担している司会者(似非ジャーナリスト)は、与党の発言を、あたかもその発言内容を確認するようかのように、繰り返す。ひたすら繰り返す。他方、切り捨てたい側(野党)の発言に対しては、繰り返すことはまずない。そのかわりに、簡単な反論か、揶揄する発言を差し込む。これでどちらに加担しているかが分かる。
具体例を挙げる。
・「年金問題は1年以内に統合する。」政府与党側が発言したとする。与党に加担する司会者は必ず、「年金問題は1年以内に統合する。」と、あたかも確認するかのように、その発言を幾度も繰り返す。他方、「年金問題は、まず記載のある全員に確認の文書を出すべきだ。」と野党側が発言したとすると、「そんなことは自民党もすると言っている。どこが違うんだ?」と反論する。あるいは、「まあ、共産党は政権をとるつもりはないんだから、何を言ってもいいんだけど。」という発言を差し込む。そのまま野党の発言を繰り返すようなことは決してない。先日、深夜番組でも多用されていた手法である。
・この手法をとる似非ジャーナリストの狙いは簡単だ。政府与党の答えたフレーズをそのまま繰り返すことで、政府与党がしっかりと問題に取り組んでおり、その施策もしっかりした方針の下に組み立てられている印象を植え付ける。他方、野党側の施策が政府与党と代わり映えのしないことを強調し、野党の頼りないこと、施策が二番煎じのいい加減なものであるかのような印象を植え付ける。
・もっと卑劣な方法がある。
・潰したいほうには、極論を振りかざして追い詰める手法である。この手法は、小学生の口喧嘩みたいに幼稚きわまりない手法だが、サンプロの田原氏が多用する手法であるから、いろんな議論をよく検証して欲しい。
・たとえば、小学生は日常的にこんなやり取りをする。「もう、俺、嘘つかない。」と真面目な子供が言うと、悪がきはこう言って反論するのだ。「じゃあ、お前、絶対、嘘つかないいんだなあ!嘘ついたら100万円払えよ!」周りも喜んではやし立てる。まじめな子供はここで口ごもってしまう。嘘はつきたくないが、小さな嘘は絶対についてしまうことを、もう経験的に子供は知っているからだ。そこを、悪がきは巧妙に衝く。あたかも正義の味方のようにはやし立てる。悪がきはいかにも自慢げである。立派な似非ジャーナリスト候補だ。
・先日の朝生でも全く同じようなやり取りがあった。天下り助長促進法案に対する民主党側の施策として、「5年間は天下りできないようにする。」という提示に対し、司会?の田原氏は、「では、民主党は、もし天下りしたら逮捕する?」と極論で細田議員を問い詰める。まじめな細田議員がもごもごと何か答えると、「いや、そんなことを聞いているんじゃない、民主党は、もし天下りしたら逮捕するだな?」と恫喝に近い形で極論を口走って責め立てていた。
・全くバカばかしい。こんな幼稚な手法はまともな大人は決して用いない。こんな手法を臆面もなく行使するのは、自分が勝ち組にいる、つまりは時の権力者側にいることを自認しているか、もしくは自分を正義の味方か神であると勘違いしている輩である。こんな報道に騙されてはいけない。
・論点のすり替えも頻繁に行われる。その際、誰もが反論できないような大論点を持ってきて、論点をすりかえるのがポイントである。この手法は、議論がどうみても加担したい側に不利な場合に用いられる。
・年金問題においてもこの手法により議論がすりかえられていた。年金問題を生じさせ、野党の指摘にもかかわらず放置していたことに政府は大きな責任がある。これで100年は年金は大丈夫だ。つい数年前に断言したのは与党なのである。責任論で言えば与党に弁解の余地はない。野党としてはこうした問題が生じた責任論を明確にしないと、またぞろ同じような問題が生じることから、責任論を論じる。更に、責任をはっきりさせないと、情報の開示もままならない状態なのだ。ところが、与党は情報の開示をしていますよといいながら開示せず、逃げる逃げる逃げる。。。。
・挙句の果てには妻井議員の質問を回避するという奇策に打って出たのだ。ここまで責任の所在がはっきりしていると、与党に加担しようとする司会者にもどうしようもない。そこで、論点をすりかえる。曰く、「分かった。責任はどちらにもある。(ここで野党からもごもごと反論が入るが無視して気にもとめない。)しかし、この問題は、(まだもごもご言っている者を威嚇するように、大声を張り上げる)この問題に対する国民の一番の関心は、要するに、年金がきちんともらえるのかどうかだ。そこで、さあ、政府はどうする?」と話を進めていく。平たく言えば、この司会者の論法は、責任論もそこそこにし、じゃあ今後どのようにするつもりなの?と子供に問う母親のようである。どこまで与党に甘いんだろう?いや、どこまで権力者に擦り寄るんだろう?
偏向報道に騙されてはいけない。
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