安倍の演説をNHKで観た。
『国民の皆様とともに』
『国民の皆様のために』
嘘ばかりである。
行政は私達庶民の生活のことなど考えてはいない。
その証左として今回の柏崎原発放射能漏れ事故があった。
原発が地震によって破壊され、メルトダウンが起きれば、その被害は想像を絶するからである。先の東京電力社長が「これをいい経験に・・・」とコメントしたと言うが、これほど国民をバカにしたコメントはない。
スリーマイルを想起せよ。チェルノブイリを想起せよ。
実際に柏崎原発でこのクラスの事故が起きた場合、その被害はこれらの比ではない。民主主義の破壊ではなく、国そのものが壊滅的な打撃を受けることは間違いない。
どれほど大きな地震であっても、原発施設にとって地震は想定外であってはいけないのだ。
なぜなら、原発事故に、『 次 』はないからだ。
AbEndで、低気温のエクスタシーbyはなゆーさんから、英紙TIMESONLINEで、日本国がIAEAの調査協力を拒絶したとのニュースがまず流れた。その後、これを受け入れることとなったニュースが流れたが、海外メディアが今回の地震についてどのような報道をしているかに興味を覚え、TIMESONLINEを読んでみて驚いた。
これを報じるTIMESの記事について概略を翻訳してみたので読んでほしい。
これが本来の報道機関の仕事である。行政と公的事業のおかしな行動を、自らの調査によって監視する。私達日本人は、日本のマスコミでこのような記事を期待することができない。国内の重大ニュースの詳細を海外にメディアによって手に入れなくてはならない状況にある。
もちろん、国家権力と、権力と直結する電力会社、ならびに電力会社から莫大な広告料を得てこれに縛られている日本のマスメディアには望むべきもないのだろう。選挙報道もしかり、危機管理もしかりなのだ。
何が国民とともに、などと言えるのだろう!
行政は国民の方を向いてはいないし、国家百年の計も何も考えていない。
あるのは目先の利益と権力闘争ばかりである。
TIMESONLINEの記事の要約を書いておく。私が翻訳したものであるから正確な日本語訳を希望される方は、原文を読んでほしい。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/asia/article2096238.ece
TIMESONLINE要約・・・・・・
世界最大の柏崎原発は実は活断層の上に建築されており、今回の地震により放射能漏れを起こした。地震学者は、55ある国内の古い原発のうち3分の1は、すぐにこれを停止して検査しなければならないと警告している。更に、今回の地震例を元に、老朽化した静岡原発が深刻な状況にあるとして、これを直ちに閉鎖すべきであると警告した。
東京大学の茂木清夫教授は、危険性の程度を指摘するのは難しいとしながらも、静岡の浜岡原発は直ちに停止しなければならないと警告している。
2005年に柏崎原発訴訟の東京高裁控訴審判決において、活断層の上に立てられていると主張したが認められなかったという。
東京電力による混乱した発表を危惧したIAEA(国際原子力機関)会長は調査を受け入れるように申し出た。
・・・・・・翻訳の要約は以上・・・・・・・・・・・・
上の記事に登場する茂木清夫東京大学名誉教授は、地震学の権威であり、東大地震研究所所長、地震予知連絡会会長を歴任、東海地震の発生の可能性を判断する国の地震防災対策強化地域判定会の会長を1991年から5年間務めた方である。いわゆる東海大地震を予測したことで、ご存知の方も多いのではないか。
東海大地震(マグニチュード8以上、以下M8と省略する)が、いつ起きてもおかしくないと発表、一時新聞紙上を賑わしたが、なんとその想定震源域のほぼ中央に中部電力浜岡原子力発電所が設置されているのだという。
茂木名誉教授は日本のように地震の巣窟のような不安定な地盤に原発を建築、しかも集中して建造している国は日本だけであると指摘し、愚挙だとサンデー毎日で糾弾している。(「サンデー毎日」2004年2月29日号掲載記事
http://www.stop-hamaoka.com/news/sunday.html)
浜岡原発、巨大地震対策虹のネットワーク
http://www.stop-hamaoka.com/
更に、記事中、茂木氏は、茂木氏が東海地震判定会会長職にあった30年の間に、中部電力や行政から相談を受けたことがないことを指摘し、次のように糾弾している。
『 こんな現実逃避の姿勢で何が「安全」ですか。あまりにも不まじめ、不勉強です。国の原発政策の有り様としてもおかしい。』
『繰り返しますが、原発がM8級の巨大地震に直撃されたことは、世界的にも一度もない。M7級でさえもありません。そして、仮定を積み重ねたシミュレーション通りに地震が起きる保証もありはしないのです。大災害を確実に回避するためには、浜岡原発を即刻止めるしかありません。それが実現するまで、私は訴え続けますよ。』
これが学者魂というものであろう。
次に、上のTIMESONLINEの記事で述べられている訴訟は、柏崎原発訴訟のことである。
この柏崎原発訴訟東京高裁控訴審の裁判長を務めた大喜多啓光という裁判官は、過去に法務省との人事交流で行政訴訟での国側の代理人となる訟務検事を経験して裁判所に戻ってきた人物である。このような人事交流は、冤罪事件の温床となっている。これはそのひとつの証左であろう。
行政のための行政の息のかかった裁判官による裁判。この国は本当におかしなことになっている。
司法と行政間の人事交流は、憲法の規定する三権分立を事実上侵害しているといわなくてはならない。
★柏崎原発訴訟について述べた伊藤良徳氏のサイト
http://www.shomin-law.com/katudoukashiwazakikousaihanketu.html
今回、柏崎原発について書いたが、これも行政の仕事を検証する作業のひとつである。日本に原発が本当に必要なのか?安全性の確保は本当に可能なのか?『次はない』ようなリスクを背負ってまで原発を建造する必要があるのか?
こうした基礎的なことをひとつひとつ検証していくのは、国民の生活と安全を守るべき国家の仕事である。
原発内の消防体制ひとつもないようなおそまつな運営が原発でなされていることが今回の事故で明らかになった。安倍は、東京電力の放射能漏れ報告が遅かったことを叱責したというが、本来、こうした検証作業を行い、日々、監視していなければならないのは、行政である。行政の長である首相が、自分の監視義務の懈怠を棚に上げる様子は、茶番としかいえない。こうした茶番を評価するのは、権力に擦り寄るマスコミと似非ジャーナリストくらいであろう。行政による管理体制をこそ糾弾されるべきである。
安心だ、安全だ、責任を持って行うから・・・どこかで聞いた言葉である。国家権力の頂点にある者が、前言を翻す時に発する言葉を、電力会社も模倣している。
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「安倍政権は何をしてきたか」 閣僚らの言行録
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