2013/4/8

プロメテウスの罠  福島の猫たち

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雪柳、ほころぶ(4月6日撮影 依頼主宅で)


週末、福島へ行き、4月6日(土)・7日(日)のレスキューに参加してきました。
この週末は全国的に荒れ模様で、爆弾低気圧とか春の嵐といった文字をネットのニュースで見かけましたが、幸いそれほどひどい天候でもなかったです。

帰りも電車の遅れはありましたが、仙台からは高速バスを使って無事いつもどおり盛岡に帰り着くことができました。

朝日新聞に「プロメテウスの罠」という、2011年3月11日の東日本大震災後に起きた東京電力福島第一原発事故のルポルタージュが今も連載中なのですが(単行本は4巻まで出ています)、先月の3月26日からはペット、動物に関しての「いのちの記録」が始まっています。土日も休まずの連載で、切り取ってノートに貼っています。

読み応えがあります。ペットレスキューをする民間ボランティアは「(警戒区域に)こっそり入るしかなかった」のですが(今も)、いろんなことが思い出されて、胸にぐっときます。
環境省の官僚が、そうした民間の存在を今になってですが「正直ありがたかった」とインタビューに応じているくだりを読んで、目頭が熱くなりました。口惜しいのか嬉しいのか、自分でもわかりませんが。


レスキューから帰宅して、この土日の分をスクラップしようと記事を読んだら。ちょうど牛たちのことが書かれていました…。



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(4月7日撮影)


日曜のレスキューの始まり。双葉駅の近くで耳標のない若い牛が。

まだまだ、街なかには放れ牛がまだいます。

*****

大熊町の依頼主さん宅のすぐ近くには、牧場があります。

最初の頃、荒れ果てた土地をなんとかしようと牧場主がブルドーザーをものすごい速さで動かして整備しているのを見ながら、私たちは依頼主の愛猫のために給餌をしていました。「こんにちは!」と挨拶をしても軽くうなずく程度で、何かに怒っているかのように黙々と作業を続けていました。

何度か通ううち、挨拶を続けるうちに挨拶を返してくれるようになり、日によっては短い会話を交わすようになりました。牧場は来るたびに整えられ、電気の柵が張り巡らされ。流通にのせるのは無理になった牛を、それでもなんとか生かそうと、畜産家としての意地と誇りと、もって行き場のない怒りと。

土曜。いつもより、いろいろ話を聞くことができました。

ここの牛たちは獣医師会系の協力のもとで管理ができていること。
研究目的で生かされていること。
すべての牡牛に去勢手術を行ったこと。

―ボランティア獣医さんってどこから来るんですか?
―岩大。
―そうなんですか。私、岩手から来たんですよ。

去勢手術の際に血液検査を行ったこと。
原発事故後は確かに(セシウムの)数値が高かったけれど、ずいぶん下がっていたこと。3キロ圏内から連れてきた牛はやはり高かったこと。

―(血液検査結果の)表を見てるとおもしろいよ。それだけでも、もらってよかったなって思うね。…いつまで続けられるかわからないし、何やってんだかとも思うけど。

苦笑いして。

―もう、(猫の)餌は置くなって言われなかった?


―言われました。先日、一時帰宅したときに(依頼主の)○○さんにお会いして、今、給餌器に入ってあるフードがなくなったらおしまいって。


2年経って。いろいろな気持ちの変化もあって。
いつまでも見つからない猫への思いをどうすればいいのか。

申し訳ないけれど、もう…。

すまなそうに言う依頼主さんに、気の利いた言葉も浮かばず。ただ、わかりましたと返すしかなくて。

(それでもひととおり、途切れない給餌で近隣の猫たちも生き延びていること、差し支えなければもう少し続けて、捕獲を試みたい…などは言うのですけど。
食べに来ているのは猫だけではない。タヌキもカラスも。給餌であたりを汚すことも避けられなくて…)


それでもやっぱり気になるわけで。

―今日はただ、フードの減り具合を確認しに来ただけなんですよ。



大きな地震があって。
びっくりして家から飛び出して。家の角を曲がって。そこに積まれていた薪がいっせいに崩れて。猫の姿を見失って。


2年経って。
2年経ったからといって、どうなるのか先が見えないことに変わりはないわけで。


*****

今回は保護枠があったにもかかわらず、保護猫0。

低気圧に猫のヒゲは敏感らしいというのは本当なのかもしれませんが、それでも猫の姿は思いのほか見かけました。

ここより先にはいないだろうな…なんて思うところに、車のエンジン音を聞いて姿を現した猫もいて。F1から1キロもないところで。

きっと、2年前の事故が起きる前は、帰宅する主を迎え出るのが当たり前の日常だったのだろうな…なんて。

給餌も、保護も。

いろいろな制限がありすぎる中での捕獲なわけで、とても難しいものになってきていますが。

あきらめの悪い私たちなので。


次回もがんばります。次回こそ。



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牧場主さんが世話をする牛たち(2013年3月撮影)



今回も無事にレスキュー活動ができたことに感謝します。

いつも応援・ご支援をありがとうございます。

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タグ:  ペット 被災



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