「近代史の縮図としての中国:中国は自滅の道を進むのか孤立に追い込まれるのか」
世界経済のゆくえ
「近代経済システム」における利潤と経済成長の源泉 後編 から続きます。
救いのないタイトルにした非礼を中国(政府・国民)に詫びたい。
中国関連の書き込みをいろいろ行ってきたので、“反中国”の立場にあるものではないことはご理解いただけると思う。
中国政府が、「9・11空爆テロ」を契機にしたブッシュ政権の「反テロ世界戦争」を容認するにとどまらず、それを好機としてシンチアンウイグル自治区の“独立派掃討作戦”に乗り出したことには唖然とし、愚策を採る政府に先行きを危惧したことは事実だが...。
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【世界経済のゆくえ】中国は自滅の道を進むのか孤立に追い込まれるのか 投稿者 あっしら 日時 2002 年 6 月 25 日
■ 近代史の縮図としての中国
インドと並んで、「近代経済システム」の軍事力を背景とした経済権益の対象になった大国中国は、近代国家的統一過程から現在まで、異なる近代価値観に基づく近代史を地域で織りなしてきたと言える。
「近代経済システム」とその政治形態である近代国家が持つパワーがどれほど強いかは、世界のほとんどを経済支配の対象にしたということのみならず、政治的経済的支配を受けた地域や国家が、対抗策として“近代主義”や“近代国家”を選択したという歴史的事実に如実に現れている。
イスラム圏の一部を除けば、国家統治レベルでは、それぞれの地域や国家が持っていた価値観・軍事機構を含む統治形態・経済システムを放棄し、近代主義に基づくそれらに移行しようとした。
欧米諸国に対抗して独立を維持したり回復するために、欧米諸国が基盤にしていた制度や価値観を取り込むというパラドックスである。
インドは近代主義に立脚する国民会議派が独立運動の主力を担い50年に渡って政権を維持した。
アフリカ諸国の多くも、マルクス主義という近代主義も含む西欧源泉の価値観で独立運動を戦い、独立後も独裁制を含む近代制度に基づいて国家を統治している。
それらには欧米諸国の巧妙な情報操作や工作という側面もあるが、やはり、それらの地域や国家が欧米諸国から受けた衝撃の強さを物語るものと考えた方がいいだろう。
日本もそうだったが、西欧に打ち勝つためには、西欧の価値観や制度を採り入れなければダメだと“悟った”のである。
中国(清)は、英国を中心とした欧米諸国及び日本の軍事力を背景にした経済支配強化のなかで、近代主義に基づく辛亥革命を経て、近代的統一国家の樹立を目指した。
「日中戦争」を「太平洋戦争」という間接的勝利で終結させ、4年間の内戦を経て、マルクス主義的価値観を持つ共産党が大陸中国を統治するようになった。
外モンゴルを除く清時代の勢力範囲を国境とするとともに、“解放”を名目にチベットに攻め込み自治区として国家内に取り込んだ。
(主導した政府も解放軍兵士も、よかれと思ってチベットに侵攻したことは間違いないだろう)
日本や欧米諸国がもたらした苛酷な状況を脇に置かさせてもらうと、中国は、欧州と同じように、強固な政治軍事基盤を築き、市場の拡大的統一を実現するための近代国家を形成し、“文明教化”を名目に外部共同体(国家)の政治支配を正当化したとも言えるだろう。
(経済権益のための名目であることがわかっている人もいただろうが、宣教師や兵士などのなかには良きことと思っていた人もいるだろう)
このようなことを書いてきたのは、中国の現状である「沿海部と内陸部の経済格差」が、世界における「南北問題」と重ね合い、天然資源が豊富なシンチアンウイグル自治区に対する支配強化が「欧米諸国による資源支配」とダブって見えるからである。
“新生”中国は、50年という歴史で、200年以上かけて形成された世界構造と類似的な構造を築いてきたのではないだろうか。
中国の現状は近代世界の縮図であるという視点が、共産党支配であるということより、中国経済のゆくえを考えるときに重要な意味を持っていると考えている。
7/8/29
中国が自滅する道 に続きます。

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