9・11空爆テロへのブッシュ政権の対応と波及効果からの続きです。
■ 第二次世界大戦後の国際テロ
「国際テロ」という視点で、WW2後の世界をざっと見つめ直してみたい。
アメリカ合衆国は、「キューバのカストロ政権転覆工作」、「チリのアジェンデ政権転覆工作」、「ニカラグアのサンデニスタ政権転覆工作」、「リビアのカダフィ大佐暗殺空爆作戦」、「パナマのノリエガ逮捕侵攻作戦(それに名を借りた愛国派勢力の大虐殺)」などなど、「国際テロ」としか呼びようのない軍事行動や破壊活動を、戦後世界で続けてきた。
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イスラエルに対するアメリカ合衆国の軍事的経済的援助は、一貫とした国際テロリストへの支援活動である。
また、アメリカ合衆国政権は、今回名指しした“「強の国際テロ組織」=アルカイダの育成にも深く関わってきた。
さらに、表だった国家としての「国際テロ」活動だけではなく、CIAによる国外組織を使った「代理国際テロ」やテロ活動を行う組織の育成も数多く行い、そのような活動では、意に反する自国市民さえもテロ活動の対象としてきた。
もちろん、戦後発動されたアメリカ合衆国の対外軍事活動すべてをテロ活動として一括することはできないと考えている。
朝鮮戦争という“内戦”への介入は国連決議を経て行われたし、対イラクの湾岸戦争も同じである。
ベトナムにおけるアメリカ合衆国の軍事行動も、かたちとして南ベトナム共和国政権の要請に基づくものになっており、南ベトナム領内の活動についてテロと言うことはできないだろう。
そこでの様々な残虐非道な行為は、戦争犯罪に準じる犯罪として国際的法廷で裁かれるべきものである。
ベトナム戦争におけるアメリカ合衆国の「国際テロ」は、「トンキン湾事件」をでっち上げ宣戦布告なしで開始した北爆やホーチミンルートつぶしの名目で行った宣戦布告なしのカンボジア侵攻である。
イスラエルは、「オスロ合意」後も、パレスチナ自治区内で入植と称してパレスチナ人の土地を強奪するという国家主体の「国際テロ」を継続している。
そして、それに対抗するパレスチナ人をテロリスト呼び、国家の軍事行動としてのテロを強化している。
さらに、公然の秘密である核兵器開発を行っていながら、核兵器を開発する恐れがあるとしてイラクの原発施設を空爆するという「国際テロ」も敢行した。
アメリカ合衆国以外の旧ソ連などはどうなのかという疑問が出てくる。
まず、中国解放軍のチベット及びシンチアンウイグルの“解放”は、共産主義を旗印に掲げた「国際テロ」である。
北朝鮮が、ラングーンで行ったとされる爆破テロはビルマ政権の捜査が正しければ「国際テロ」であり、大韓航空の爆破撃墜テロも韓国政府の主張通りであれば「国際テロ」である。
しかし、その真偽を決するに足る資料を持っていない。
現在の韓国では、軍事政権下で起きたいくつかの北朝鮮絡みの事件がKCIA絡みであることが明るみに出たり、昨年まで警察庁長官であった人物が捜査妨害の罪(北朝鮮のスパイとされたスージーキム殺害事件)で逮捕されたりもしている。
真偽を決するためにも、このような捜査の進展を待ちたい。
インドネシア−スハルト政権の東チモール侵攻と併合は「国際テロ」である。アメリカのフォード政権はそれにお墨付きを与えていたという。
ソ連政権の「アフガニスタン侵攻」は、アメリカ政権の南ベトナム共和国内での軍事行動と同等のものと考えている。
ヤルタ・ポツダム体制として戦後生まれたソ連圏東欧諸国に対してソ連政権が中心になって行った軍事活動は、軍事的弾圧であり「国際テロ」に通じるものとして糾弾するが、「国際テロ」と断じるにはワルシャワ条約や各国国内法との兼ね合いが問題になる。アメリカがベトナムなどで行った介入と同じ問題である。
西欧植民地主義国家が戦後噴出した植民地の独立運動に対抗して起こした軍事行動は、テロリズムにも劣る“強盗の居直り”でしかないものと考えている。
世界の各地で起きたり続いている様々な戦いも、革命(抵抗)運動であったり、独立運動といったものである。
それらについては、「アメリカ独立革命」と同種のものである。そのような運動体が、その弱さを補うために、テロリズムを戦術として行使することが多いことも確かである。
■ 「国際テロ」根絶への道
戦後世界を冷静に捉え直せば、「国際テロ」を大規模な軍事活動として継続的に行ってきた組織は、アメリカ合衆国とイスラエルであると言える。
アメリカ合衆国は、今回の炭疽菌テロで露呈したように、「生物兵器禁止条約」を批准している国家でありながら生物兵器を製造し続けるという国際法違反を犯していながら、イラクをダシに使った言い訳だけで謝罪の一つもない。
これが国際的に通用するのなら、国際法に違反して核兵器を開発製造した国家が「アメリカの脅威に備えるため」と言い訳をしても責めることはできないだろう。
前政権とはいえ策定に参画した「京都議定書」も批准しないことを公言している。このような対応は、「国際環境テロ」とも言えるものである。
核拡散防止が最優先課題としながら、自国は臨界前核実験を継続し、「CTBT(包括的核実験禁止条約)」にも加わらないと公言している。
「化学兵器禁止条約」についても、企業機密を守るためと言って査察は拒否している。
このようなアメリカ合衆国政権が、イラクや北朝鮮に「大量破壊兵器」の査察を受けよと叫んでいる。
国際法を遵守するよう他国に軍事力を伴った恫喝を加えているアメリカ合衆国政権が、国際法を尊重しようとさえしていないのである。
それに対して非難の言葉さえなく、イラクへの軍事的恫喝を諫めることもしない国際社会の無力さはお笑い以外のなにものでもないだろう。
アメリカ合衆国のような国家を「国際テロ国家」と言わずして、どのような国家を「テロ国家」や「テロ支援国家」と呼べるのであろうか。
「国際テロ」の根絶を目指すならば、『イスラエル国家の解体を通じた同地域でのパレスチナ支配の復権』と『アメリカ合衆国の国外での軍事行動の規制』を実現するしかないと考える。
イスラエル国民は、新しいパレスチナ国家?のなかで共存を続けるか、二重国籍を持つ人は別の国籍国家に移住するかになるだろう。
イスラエル単独国籍者で残れないと言う人は、英国か米国に移住するしかないだろう。
イスラエルについて責任を負っている英国と米国はそれを受け入れなければならない。
アメリカ合衆国とイスラエルは、ともに道理が通じない強大な軍事国家であり、「国際テロ」の根絶は世界が抱えている最大の難問であることを承知しているが、一人でも多くの人が、アメリカ合衆国とイスラエルが世界最大最強の「国際テロ」国家であることを認識することが、その道を切り拓く第一歩だと考えている。