いわゆる「要望書」については多くの方が存在はご存じでしょうが、内容を読んでみたことの無い方も多いのではないでしょうか?
ここでは、その一部をご紹介します。関心のある方は
米国大使館HPに日本語訳が有りますのでお読み下さい。
米国政府の日本における規制緩和、行政改革及び競争政策に関する
日本政府に対する要望書
平成7年11月
(本要望書(原文:英語)は、米国政府より公表され、我が国政府に提出されたものであり、別添文書は、関係各省庁の協力を得て外務省にて作成した抄訳です。)
米国政府は、日米間の新たな経済パートナーシップのための枠組みに関する共同発表(「包括協議」)の下での規制緩和・競争政策等作業部会との関連で、日本政府に対し、日本における具体的な規制緩和、行政改革及び競争政策に関する事項を取り上げた要望書を提出することができることを喜ばしく思う。
## 主権国家の内政に関して規制や管理の方法を他国が命じるのか。
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本要望書は、現在日本政府が1995年3月31日に公表した5ヵ年の「規制緩和推進計画」に関する初めての年次改定作業を進めているとともに、関心を有する内外の関係者からの具体的なコメントを検討していることを認識しつつ、準備されたものである。米国は日本政府がその後1995年4月13日に同計画を3年以内に実施する意図を表明したことを認識している。
## 自国の規制緩和や行政改革について外国にコメントを求めるとは主権国家とは言えない。
本要望書は、1994年11月15日に日本政府に対して提出した当初のリスト及び1995年4月21日に提出した日本の規制緩和推進計画に対するコメントを基に、米国政府による提言の広範なリストたることを意図している。本要望書は、米国政府が懸念、関心を有する日本の規制緩和、行政改革及び競争政策の問題を完全に網羅するリストたることを意図していない。規制緩和や経済及び行政システムの自由化は継続的なプロセスであるため、米国は今後追加的な提言や要望を日本政府に対して提出することがあり得る。
## 米国の植民地でもない日本の規制緩和、行政改革及び競争政策の問題について、米国政府がなぜ懸念/関心を有するのか。
米国政府は、包括協議の規制緩和・競争政策作業部会や他のフォーラムにおいて進行中の協議との関連で、規制緩和、行政改革及び競争政策、また規制緩和推進計画の改定に関して日本政府と建設的な対話ができることを期待している。
## 冗談ではない
I. 基本的原則
米国政府は、1994年11月15日に日本政府に対して提出した要望書に記した基本的原則を再認識する。米国は、引き続き、日本における効果的な規制緩和が、競争を促進させ、外国製品・サービス・投資に対する市場アクセスを増大させ、市場における効率性の増大、低価格、増大した製品とサービスの選択と入手可能性を通じて、日本の消費者、生産者、及びサービス提供者にも多大な利益をもたらすことになると信じる。
## 日本政府の懸念/関心事であり、米国政府がとやかくいう筋のものではない!
「規制緩和推進計画」は、これら諸原則の一部を包括してはいるが、米国政府は日本政府が規制緩和への確約を下記の諸原則を完全に採用するまで拡充することを強く勧める。
## 米国政府が提案する具体的な原則を完全に採用しろとは何事か。
A. 広範な、かつ継続的な見直し
公式、非公式を問わず、また、社会的か経済的かを問わず、日本における全ての規制は見直されるべきである。この見直しは、継続的に行われるべきである。
## これは日本政府の問題であって米国政府の問題ではない。
B. 原則規制からの自由、例外としての規制
規制の見直しにおいては、規制が正当な目的を達成するために必要とされる以上に広範ないしは過重負担となっていないかを考慮すべきである。存続される規制は、健康、安全ないし環境の保護、国家安全保障、あるいはごまかしからの消費者保護といった、既に認められた公共政策と密接かつ直接的に関係しているものであるべき。
## 米国には関係のない。
C. 透明性及び明確性の向上
規制は透明性及び無差別の原則に基づくべきであり、規制を実施する官吏はその活動に明確な説明ができる責任をもつべきである。全ての公式・非公式の規制は、書面に明記され、一般に入手可能な形で交付されるべきである。それぞれの規制の担当官庁及び担当者は常に明らかにされるべきである。新規および現行規制の変更に際しては、事前に開示され、一般からの意見提出に十分な機会が提供されるべきである。
## どのような原則に基づいて日本の規制を定めるかは、米国政府ではなく日本政府が決めることである。
D. 非公式な政府権限の委譲の禁止
政府系機関及び非政府機関(非営利団体、特殊法人及び事業者団体を含む)による間接的な、事実上の規制は、国会の承認による正式かつ透明な権限の委譲に基づかない場合には、厳しく禁止されるべきである。
## 米国政府には関係ない。
E. 負担とならない地方レベルでの規制
地方政府は適当な場合には、不必要で負担となる地方規制を見直し、また排除するために「規制緩和推進計画」と同種の措置をとることが勧奨されるべきである。また国レベルでの規制緩和の努力を、全体にせよ部分的にせよ、否定したり覆すような効果を持つ新たな地方規制の制定を禁止する指針が採用されるべきである。
## 米国政府には関係ない。
F. サンセット条項(時限規定)の導入
特定の規制の固定された有効期限を明記するサンセット条項は、適当な場合には、将来新たに発効される規制に含まれるべきである。サンセット条項はまた、現行規制が見直されるに際して組み込まれるべきである。
## 米国政府には関係ない。
G. 市場メカニズムの奨励
資源の最良かつ最適配分及び個々の企業の成否の決定は、積極的かつ効果的な独占禁止法執行政策により補完された市場メカニズムによって導かれるべきである。競争を不当に制限するような民間の慣行が公式な規制を代替・補完することは認められるべきではない。
## 米国政府には関係ない。 米国に戻って自分の国の管理をしたらどうか?
II. 規制緩和手続き
米国政府は、規制緩和が変化する情勢に呼応するものであるためには、精力的なプロセスでなければならないと信じる。このため、米国政府は1994年11月15日に提出した要望書の中で、日本政府に対し、「規制緩和推進計画」が民間部門参加のメカニズム、一般からの意見の定期的聴取、意見を提出する民間企業や個人が不利に扱われたり、制裁を加えられたりすることのないよう保護する指示の発出、及び規制緩和年次報告に関する規定を含むことを提言した。
## 日本の規制緩和は米国政府には関係ない。米国政府の提言は言語道断であり、日本政府は無視すればよい。
米国政府は日本政府の精力的な規制緩和手続への確約を認識する。この確約を遂行するにあたり、責任ある官吏が、「建て前」、あるいは規制緩和手続の目に見える側面が、上記の基本的な「本音」、あるいは哲学的な原則に基づいて理解され、実施され、見直されることを保証することが重要である。諸原則の誠実かつ完全な実施によってのみ、意味ある規制緩和が出現する。
## ふざけるな
III. 具体的な規制緩和の提案 (一部抜粋)
A.1.d
植物検疫制限:基準に合致していることの米国製造業者による自己認証の受け入れ(特にピーナツバターのアフラトキシン)
## 輸入食物が日本の安全基準を満たしているかどうかを調べ国民を保護することが日本政府の責任である。
A.2.a/b
食品添加物/製品基準:米国において「一般的に安全と認識されている食品添加物」と分類されているものに対する使用基準の適用の緩和(特にマヨネーズ等でのソルビン酸カリウム、ソルビン酸、安息香酸、安息香酸ナトリウム)。基準に合致していることの米国製造業者による自己認証の受け入れ。
## 米国業者をただ信用しろというのか。
A.5.b.i
木造建築資材や建設方法の増加:建築基準法の見直しと性能規定化の迅速化
## 阪神大震災の直後に何を言っている。阪神大震災は、国民の命を守るためには建築基準法を緩めるのではなく、強化する必要があることを示している。
E.1.b
ANSI/ASTOM基準を満たしている米国用品が通産省令で定められている技術基準(TS)、日本工業規格(JIS)及び日本電気技術委員会(JEC)による基準をも満たさなければならないとの要件を廃止する。
D.1.a
流通関係/輸入手続:全関連省庁による申請の並行処理を可能とするため、全関連行政機関を結ぶ、コンピュータ化、ペーパーレス化された輸入手続きシステム構築
H.2
法的サービス:近いうちに司法研修所の入所人員の数を倍にする。
D.4.a
小売流通:大規模小売店舗法の2000年度までの段階的廃止及び大規模小売店に対する新規規制を課す地方の権限を抑止する適切な措置
D.4.b
営業時間、休日日数に関する許可を含む、既存店舗の営業に関する大規模小売店舗法上の全ての規制の廃止
## 大店舗法は、巨大企業が小規模小売店を支配し、破壊するのを防止することで、失業を防ぎ、そこから派生する貧困、犯罪、福祉援助金などを抑える働きをしている。巨大企業に支配される米国では、それらの問題が溢れている。大店舗法は健全な競争を保ち、破壊的な競争を防ぐためのものなのである。
F.1.d
保険及び金融サービス/保険:郵政省等のような政府主体による、民間保険会社と直接競合する保険サービスの提供禁止
## ビジネスの目的は社会の人々を幸福にするための製品やサービスを提供することであるという日本独自の哲学を捨てるよう提案している。
G.1.b
投資関係/土地及びオフィス・スペースへのアクセス:取得後5年以内の土地譲渡益に対する課税の軽減
G.4.c
合併・買収(M&A):日本企業、外国企業間も含め、M&Aに関連した企業の株価上昇に対するキャピタル・ゲイン課税の軽減
I.2.a
医療・医薬品/臨床実験:安全性と有効性の確認された臨床試験データに基づき外国政府により承認されている医療用具は、日本で補完的臨床試験を免除する。
C.3
事業者団体:事業者団体における規制その他の手続で日本における事業活動に影響し得るものについては、外国の業界を含む非構成事業者の意見を反映させる。
参考:
OW49 米国植民地日本の規制緩和