@不良債権の処理(不良企業を潰す)
A規制緩和
B不公平な社会保険制度の見なおし
C政治制度を改正して、業界密着議員を追放
Cは効果があり、Bについては具体的な内容次第で効果があると思います。
しかし、@とAは、現在の「デフレ不況」のなかではより「デフレ不況」を悪化させるものです。
@とAを実行課題とできる経済状況をつくることが今日的課題です。
>@不良債権の処理(不良企業を潰す)
不良企業を潰すことは、供給の削減と同時に需要の削減につながります。
他の企業が高い稼働率や人手不足であれば、そこに失業者が吸収されて需要の削減をカバーします。
しかし、どの企業も余剰人員を抱えている現状では、不良企業を潰すことが新たな不良企業の出現を生み出すことになります。
冗談ですが、不良企業には何も供給活動をさせないで、研修や過剰な掃除だけ従業員にやってもらい給与を支払わせたほうがいいでしょうね。
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日本ほど“打つ手”に恵まれた国民経済はありません投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 22 日
>A規制緩和
規制緩和は、新規投資と競争促進を意味します。
規制緩和による新規投資は一時的な需要増加をもたらしますが、すぐに供給力の増加に移行しますから、新規企業も既存企業も、予定売上や予定収益が上げられなくなります。
安定的な収入がある人々には競争促進で欲しい財やサービスの価格が低下するのは好ましいことですが、失業で安定的な収入が得られる人が減少すれば、その意義は低下します。
現在のようにほとんどの企業が収益低迷に苦しんでいる経済状況では、規制緩和政策は有効ではありません。
>でも、下手に景気がよくなると金利が上がって、国債が暴落し、銀行がバタバタ潰れる・・・
ご指摘の銀行破綻問題だけでなく国債を含む膨大な公的債務があるので、政府・日銀は景気が良くなったとしても、金利が上昇しないような金融政策を採るはずです。
>日本はもう打つ手なしかな・・・何をやっても、やらなくても破綻の音が聞こえる。どうせ破綻するなら前向きにやってもらいたいね。
日本ほど打つ手(政策余地)を持っている国民経済はありません。
日本で打つ手がないのなら、米国・ドイツ・フランス・英国・中国などは「デフレ不況」のなかで為す術もなく立ち尽くすことになります。
貿易収支黒字・経常収支黒字・対外純債権のそれぞれが群を抜いて高いのが日本経済です。(それらの基盤は高い生産性を誇る産業力です)
自分の条件をちゃんと活かした経済政策と企業経営を行えば、日本経済は立ち直ります。
まずは、経済価値観を変えることです。
新自由主義的経済価値観を抱えたままでは沈没するしかありません。
収入や資産の多寡はあっても、経済は国民経済として考えて政策を決めるという価値観に移行するだけで問題は解決できます。
>社会的な不公正を正して欲しいということなのです。インフレ・ターゲットなどの国民に痛みを与えるような政策をどうせとるのなら、平等に痛みを与えて欲しい。一部の痛みを感じず、それどころか利益を得ているような連中を何とかして欲しいと思うのです。
「不公平な社会保険制度の見なおし」や「政治制度を改正して、業界密着議員を追放」以外にも銀二さんが不公正と捉えている現実があるのかもしれませんが、それらを個々に取り出して是正するというのは容易なことではありません。
それらは、現在の経済システムにしっかり組み込まれ根付いているものです。
ざっくばらんに言えば、特権的利益を得ている層は、経済が良いときにはより大きな経済的利益を手にし、経済が悪いときにも利益を失うことはありません。
(現状の経済システムはかれらのためにあるものですからね)
その他大勢の人たちは、経済が良い時には彼らの利益のおこぼれに預かれるので、彼らの存在がそれほど気になりませんが、悪い時には彼らの存在が“特権”の持ち主に見えます。
いろいろ書いてきた経済政策は、現在の経済システムにしっかり組み込まれ根付いているものをすっきり排除できるものではありませんが、その存在を明瞭にし、その特権性を薄めるものだと思っています。
現在の「デフレ不況」が短期のもので、供給力の調整が一時的な軋轢を招くにとどまり、変更された構造での供給力拡大が期待できるのなら、houさんや小泉政権が言われるように失業保険給付でしのげばいいという論が成り立ちます。
しかし、世界経済動向から見た輸出増加の限界性や製造拠点の海外移転を中心としたこの間の供給力調整状況を考えたとき、供給力削減とそれを通じた産業構造の変化が、将来の供給力増加につながるとは思えません。
このような見通しに立つと、避難策として提示されている失業保険給付や生活保護とは何ぞやという問題を考えなければなりません。これは、賦課システムの年金にも通じる問題です。
失業保険受給者・生活扶助受給者・年金受給者はそれに見合う供給活動に従事しないまま供給を受ける存在です。(ざっくばらんに言えば、働かないで財やサービスを手に入れる存在)
これは、供給活動に従事している人から彼らへの所得移転以外のなにものでありません。
失業保険や年金は受給者も積み立ててきたわけですが、その積み立て量は現状及び今後の受給者数に見合うものではありません。
政府が赤字財政支出でその部分を補う覚悟を持っているのなら別ですが、従来制度を今後も続けていくのなら、供給活動に従事しているにその増額分をさらに負担してもらうことになります。
ということは、供給力の削減で生じる需要減に加えて、就業者の公的負担増による需要減も加わることを意味します。
この需要減サイクルは、まさにデフレ・スパイラルそのものです。
>政府の失業対策から、考えるとこうなりますが、投資家からみると失業者は、不良企業の不良部所とともに失業保険受給者になったほうがよいと思います。
個別企業収益の確保や維持という観点から見れば、短期的にはそう言えます。
部門切捨ては、1億円の人件費を削減しても、失業保険給付で6千万円の需要はなんとか維持されます(不安から消費性向は下がるでしょうが)から、その差し引きが企業収益の改善に貢献します。
しかし、他の企業は、供給量減少の恩恵を受ける一方で、減少した4千万円の影響を受けるのみならず、その部門が購入していた原材料・中間財・資本財・消耗品などの需要減という影響を受けることになります。
不良企業を破綻させれば、このような供給量の減少(収益改善)と需要の減少(収益悪化)を秤に載せてどちらが重いかということで有効性が決まります。
しかし、需要減を補填する失業給付も半年間とか1年間のものです。その後は、平均的日本人であれば辛く苦しい生活保護を受けることになり、受給額も減らす人がおおくなります。
経済見通しが上述のようなものであれば、短期はそうかもしれない個別企業収益改善行為が、中長期的な収益低迷に導くことになります。
通常の景気状況で少数の企業がそのような行動をとる場合は、リカバリーも可能ですが、現在のような経済状況では全般的な企業がそのような行動(破綻も含む)をとるので、マクロすなわち総体的企業が、収益低迷でますます苦しむようになります。
※ 米国経済で見られている生産性上昇の鈍化は、このようなロジックで生じています。首切りが一時的な生産性上昇をもたらすとしても、マクロ経済が回復しなければ、首切りを行ったときの水準からさらに首切りをしなければならないという悪循環に陥るということです。
7/4/10

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