まず、二つのニュースから
日本原燃が六ケ所再処理工場で計画している最終的な試運転(アクティブ試験)について、三村申吾知事は二十八日、試運転開始に同意する意向を表明し、日本原燃に安全協定の締結を申し入れた。県と六ケ所村は二十九日に日本原燃と安全協定に調印する見込み。六ケ所村周辺五市町村は三十一日に日本原燃と安全協定を締結する予定で、アクティブ試験は同日中に開始される見通しだ。 記者会見した三村知事は六ケ所再処理工場の意義について「地球温暖化とエネルギー資源供給不足の懸念がある中で、エネルギーセキュリティー(安全保障)、地球温暖化防止など、わが国のエネルギー政策に大きく貢献する」と強調。
九州電力玄海原発3号機(佐賀県玄海町)のプルサーマル計画で、佐賀県の古川康知事と玄海町の寺田司町長は26日、計画に正式同意し、九電との安全協定に基づき実施を了解する文書を九電の松尾新吾社長に手渡した。
使用済み核燃料を再処理し、加工した燃料を使うプルサーマルは、国が進める核燃料サイクルの要だが、実施が遅れている。玄海3号機の計画は現段階で唯一、国の許可と地元同意の両方がそろい、九電は2010年度までの実施を目指し本格的準備に入る。実施されれば国内初となる。
近く行われる使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の試運転と合わせ、停滞する核燃料サイクルに動きが出始めた。
六ヶ所核再処理工場は試験稼動だが、本格稼動と同じく使用済み核燃料を使ってプルトニウムを抽出するようになる。六ヶ所核再処理工場は2年の内にプルトニウム4トンを抽出し、100%稼動される2011年からは毎年使用済核燃料800トンを再処理してプルトニウム8トンを生産する計画だ。このようなプルトニウムは1,000余個の核爆弾を作ることができる莫大な量だ。
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二〇〇六年一月二六日、エドワード・J・マーキー議員(米国、民主党 マサチューセッツ州)エネルギー・商業委員会のシニア・メンバーで、超党派核拡散防止タスクフォースの共同議長らは書簡を、加藤良三駐米大使に送った。
マーキー議員らは、書簡の中で「私たちは、核兵器利用可能なプルトニウムの抽出の継続が重大かつ不必要な脅威を国際的安全保障及び核不拡散にもたらすと確信しております。このため、私たちは、二〇〇六年の六ヶ所でのアクティブ試験を中止し、それを六ヶ所再処理工場の運転を延期するというより広範な合意の一環とするよう要請します。」と述べ、さらに、「私たちは、世界全体の核兵器利用可能核分裂性物質─高濃縮ウラン(HEU)及び分離済みプルトニウム─保有量を減らすと言う世界的イニシアチブの一環としてこのような措置を講じるよう日本に要請します。私たちは、これは国際社会にとって高い優先順位を持つべきものと考えます。なぜなら、このような行動が、核軍縮と核拡散防止を推進し、テロリストたちによる核兵器の獲得を防止するのに役立つだろうからです。 『余剰プルトニウムを持たないとの原則』を約束した一九九七年一二月のIAEAに対する日本声明を私たちは、高く評価します。しかし、私たちは、二〇〇三年末までに日本のプルトニウム保管総量は四〇・六トンに増大したと理解しています。商業用の増殖炉計画がなく、混合酸化物(MOX)使用計画が相当の問題に直面しているということを考えれば、新しい再処理工場におけるさらなるプルトニウムの分離及び蓄積は、日本の方針に反するものであることは明らかです。」
平成一八年三月二九日提出者 辻元清美
青森県六ヶ所村再処理工場運転開始に関する質問主意書より
http://kakujoho.net/blog/archives/000043.html#more
なぜ六カ所村での再処理がこの様な問題になるかというと
年間核兵器33個分が行方不明にならないと分からない?
http://kakujoho.net/rokkasho/muf.html
六ヶ所再処理工場のような大きさの工場に置いてプルトニウムの行方を追い続けることがなぜそれほど困難なのかという理由は単純である。工場のさまざまな部分にあるプルトニウムの在庫量を計測する技術が8キログラム程度の不足──不明量(MUF=Material unaccounted for)として知られる──が実際の転用のせいなのか、単なるランダムな測定誤差のせいなのかを確認できるほど正確ではないからである。六ヶ所再処理工場のような工場──年間、8000キログラムのプルトニウムを処理しうる──では、8キログラム、つまりは年間取扱量の0.1%の転用を探知するというのは、虫眼鏡を使って干し草の山の中の針を探すようなものである。
ー途中略ー
1ヶ月の間には、160キログラム──20「有意量(SQ)」のプルトニウム──が転用されなければ、IAEAは、転用が起きたと合理的に結論づけることはできないのである。従って、1ヶ月に1「有意量(SQ)」だけでも転用が起きれば探知するという保障措置のゴールは満たすことができない。
と言うことがあります。
以降は『核開発に反対する物理研究者の会』の不定期の通信からの抜粋です。
【着々と進む日本の核開発】
日本での核開発の法的準備は着々と進んでいる。1978年には、参議院で、法制局長官が「自衛のための必要最小限度を超えない範囲にとどまる限り、核兵器、通常兵器を問わず保有を禁ずるものではない」と答弁し、その後繰り返し発言して、国会論議として確定させた。社会党、共産党もこれに反論していない。
そして、98年には、参議院予算委員会で、大森内閣法制局長官は、公明党による憲法上核兵器の使用についての質問に対して、「わが国を防衛するために必要最小限度にとどまるなら可能である」と述べ、保有から使用へ一歩前進させた。これについて、各党派が何か対応したという話は聞かない。
この「使用する」という点で、もっとも重要なことは、「どこでどんな核兵器を使用するのか」ということである。これについては、以前に民社党の質問に、防衛庁が「核地雷」と答えたことがある(参議院予算委員会1982.4.5)。当時の情勢では、これが北海道に埋設するものであることは明らかであった。この議員は、思わぬ方向へ議論が展開したことにあわて、突然に質問を打ち切ってしまった。
どこで、どのような核兵器を使用するのか、をしっかりと議論すれば、憲法で許される核兵器の本質があきらかになる。まず、他国の領土を攻撃するのに核兵器を使用すれば、憲法に違反することはだれでも認めている。政府は、防衛的に核兵器を使用するのであれば、違反にならないと解釈し、野党もそれに異議を唱えていない。防衛的とは国内での使用ということになる。
しかし、その場合、通常兵器と核兵器は質が違うことに注意しなければならない。通常兵器が国民を犠牲にする場合には、防衛のために仕方がなかったという論理を使う。しかし、核兵器の場合、あまりにもその効果が大きいために、侵略してきた外国兵を攻撃したのか、それとも国民を攻撃したのか、区別がつかないことになる。しかも、戦後に国内に放射能汚染を残すことになる。
したがって、核兵器を防衛的に使用することはあり得ず、すべてが攻撃的核兵器である。これまでの国会論議には、この点が欠けている。なぜ、社会党や共産党が、この点から核開発に議論を仕掛けなかったのか、まるで分からない。
日本は核拡散防止条約において、核兵器の保有を禁じられています。そのため、『商用』原子炉の燃料とする以外に軍事物資であるプルトニウムを保持することは問題になります。日本がプルトニウムを合法的に保持するためには、プルトニウムを燃料とする商用原子炉を運転することが必要です。
つまり現在の日本の原子力利用は、プルトニウムを保持するための合法的な理由と再処理技術を確立することだけを目的としているとしか考えられないのです。莫大な国家予算を投じて、エネルギー供給技術として科学的・経済的な合理性のない核燃料サイクルを保持する目的とは、日本の将来的な核兵器保有をにらんだ、原子力施設と再処理技術を担保しておく軍事目的以外に合理的な説明はありません。
こうした国家戦略の中で、現状では核兵器の保有が禁じられている日本において、軍事用プルトニウム製造・保有は出来ませんから、再処理プルトニウムを燃料とする『商用』原子炉が必要なのです。当面実現の可能性の薄い高速増殖炉に変わって、プルトニウムの処理のために登場したのが、U238などの通称『劣化ウラン』と、使用済み核燃料の再処理によって得たPu239とで作られるウラン・プルトニウム混合酸化物(Mixed OXide)燃料、通称『MOX燃料』を軽水炉で使用するプルサーマル方式の原子力発電なのです。
そして、核兵器保有のための次の段階として、すぐに兵器への転用が可能な核兵器級プルトニウムの製造を目論んでいるのが高速増殖炉『もんじゅ』の運転再開です。
プルサーマルは、原子力平和利用の終焉と軍事利用への第一歩
日本における原子力平和利用の『実証試験』は、科学・技術的な見地からは、ほぼ完全に失敗に終わったと言って良いでしょう。原子力の商用利用と言う観点に立てば、プルサーマルとは最後の悪あがきです。しかし、別の見方をすれば、プルトニウムの国内保有を合理化する、原子力の軍事利用の第一歩と言うことも出来ます。
エネルギー問題としての原子力利用については、既に破綻は明らかであり、これ以上の検討の必要性はないと考えます。原子力の現在の問題は、日本が核兵器保有への道へ向かうのか、それとも全ての原子力を放棄して平和国家へ向かうのかという政策判断の問題です。
日本が、すでに、核兵器を開発したことは、イギリスのスパイによって暴かれている。94年1月30日付の英国サンデータイムズは、「日本が核兵器製造に必要なすべての部品をすでに保有しているうえ、さらに濃縮プルトニウムを組み込むだけで完成する爆弾を製造した可能性もあるとする国防省の秘密報告が93年12月に内閣に提出されていた」と報じた(朝日94.1.31)。
イギリスのスパイは、非常に正確な報告をするので、評価は高い。日本が核兵器の製造能力をもつべきだという外務省の秘密文書(69年)のあることは公然の秘密である。また、すでに閉鎖された『東海原発』が、軍用プルトニウムを製造する目的でイギリスから購入したことも、防衛庁の報告書で明らかになっている。もっとも、これはアメリカの妨害で、再処理はイギリスでおこなうことになり、日本は『東海原発』から軍用プルトニウムを確保することに失敗したことになっている。
しかし、日本はこれで核開発をあきらめた訳ではなかった。特殊法人の旧動燃は、高速炉『常陽』を建設した。高速炉の燃料は、炉心とこれを包むブランケットから成り立っているが、このブランケットは濃縮ウランでなく天然ウランを使うので、ここで軍用プルトニウムが生産できる。旧動燃はこれによって、すでに30キロの軍用プルトニウム(原爆15発分)を生産した。しかし、この段階で、アメリカの介入があり、ブランケットを外すことになって、これ以上の軍用プルトニウムを日本は持っていない。この使用済み燃料は現在なお大洗事業所に保管してあるという。
また、やはり特殊法人の電源開発は、青森県大間にカナダからCANDU炉を輸入する計画を立てたことがある。しかし、インドが、このCANDU炉から得た軍用プルトニウムで原爆を作り核実験したので、アメリカは日本の購入計画に介入し、これを妨害した。
しかし、最近、アメリカは、日本に限定的な核兵器開発を許している。その理由は、中国が戦略核兵器から戦術核兵器に方針を変え、また実験を繰り返したからである。そして、インドやパキスタンが核兵器を所有したからである。この3国の核をアメリカが直接支配して、核攻撃すると脅すのは得策ではない。そこで、日本に核開発させて、アジアの核の均衡をとらせるのがもっとも良い、というのであろう。
このアメリカの態度の変化に乗じて、旧動燃は、『もんじゅ』を建設して、ブランケットで年間60キロの軍用プルトニウムを生産することにした(原爆30発分)。そして、このブランケットの使用済み燃料と、すでに所有している『常陽』の使用済み燃料から、軍用プルトニウムを得るために、この専用再処理工場『RETF』を建設している。これにより、日本は、原爆の連続生産が可能になるのである。
参考:HP『環境問題』を考える
http://env01.cool.ne.jp/index02.htm
核情報
http://kakujoho.net/
EU HP
http://jpn.cec.eu.int/home/news_jp_newsobj1181.php
日本の原子力
http://www.fepc-atomic.jp/library/zumen/index.html

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