日本原燃がアクティブ試験を開始した六ケ所村核燃料再処理施設は再処理の過程で生じるトリチウム(半減期12年)やヨウ素129(同1600万年)などを含む廃液を、沖合3キロ、水深44メートルの放出口から太平洋に排出する。
廃液中の放射性物質による放射線量は年間約33万シーベルトに上るとされ、廃液をそのまま飲んだ場合、年間約4万7000人分の致死量に相当するという。
青森県や岩手県の太平洋沿岸は津軽暖流などが南向きに流れており、三陸海岸を含む広域への影響が懸念される。
六ヶ所再処理工場に関する−リーフレット によると千葉県の南端である野島崎まで確実に影響がある、というのがわかる。
再処理工場の場合には、原発の数十倍の放射能を海にたれ流さないと運転できない。
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再処理工場では毎日原発事故と同じ程度の放射能による海洋汚染を起こさないと運転できない。
というよりは、それを前提として国が建設と運転を認めている。
結果として、海洋の放射能汚染は甚大なものとなる。
以下「ぎょれん」7月号p14「羅針盤104」からの引用です。
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「アスベスト事件」から連想される恐ろしさ(抜粋)
水口憲哉東京海洋大学名誉教授・資源維持研究所主宰
6月末に、大手機械メーカー「クボタ」の旧神崎工場(兵庫県尼崎市)で、1954(昭和29)年から75年(昭和50)年に水道管の強度をあげるために使用していたアスベスト(青石綿)が原因で、胸膜や腹膜に起きる中皮腫というガンなどが原因で従業員や出入り業者など78人がこれまでに死亡していることがわかった。
この事件が示す恐ろしいことには、少なくとも次の三つがある。
@ 工場では使用当初、危険性に関する認識はなかったが、70年代初めから有害性が問題となり、クボタでは75年に青石綿の使用をやめている。
A 石綿特有のガン、中皮腫の潜伏期間は30〜40年とされ、今患者が急増しており、有効な治療法が確立されていない。
B 工場の近くに住んでいた住民5人も中皮腫を発病、2人は死亡している。これらの住民被害については今年4月、3人がクボタに健康異常を訴えて初めて発覚した。
これらのことは、6月30日の朝日新聞が第二社会面で特別大きくはなく扱っているが、考えて見ればとんでもなく怖いことである。
硅肺やじん肺など労働災害として、これらの問題はこれまでも取り上げられているが、このアスベストは小学校の教室などにも使われており、最近もその撤去作業が問題になっている。
その教室で授業を受けていた子供が、30年後、40年後に身体の調子が悪いということになっても、そこまで考えが及ばない。
アスベスト(青石綿)の危険性が40年前、50年前に分かっていればこうはならなかったかというと、そう単純ではない。石綿の危険性は、私が子供の頃から問題になっていた。
また、原子力関連企業の出している、この5月発行のFBニュースで、福井県原子力環境監視センターの吉岡所長が1981(昭和56)年4月18日に起こった敦賀原子力発電所における放射能漏洩事故についてまとめている。
事故で溢れ出した放射能廃液の始末に困り、浦底湾に放出した意図的たれ流しであったが、名古屋の市場でまで福井県の水産物が取扱中止となりショックだったことを覚えている。
湾内の放射能汚染を調べるために月1回行なっているホンダワラ(モクと呼ばれている海藻)の放射能測定でコバルト60の値が予想値の45倍検出された。
吉岡氏は、4月8日に採取したこの海藻の放射能汚染は「低濃度であり環境安全上問題となるものではなかったが、国の発表の仕方が混乱を助長したとも言えるであろう。」とし、この事故が公表された4月18日の10日以上前にたれ流しは分かっており、隠し切れずにホンダワラの放射能汚染ということで発表したが、国のやり方がまずかったので混乱したといっている。
混乱の内容は、「一方、この事故とともに起きたことでは『魚介類・ワカメ等の買い控え/ワカメの岸壁山積み/民宿キャンセル/ほぼ全ての大都市の中央市場からの海産物入荷拒否/約半年間の運転停止命令/風評被害補償/施設改修工事』などがある。中でも県内海産物の入荷拒否は痛手で、実害であり、約140億円近くの補償がなされている。」
水産物の加工業者や流通業者が損害賠償を求めて裁判を起こしたが認められなかったというのは知っていたが、総額140億円もの補償がなされていたとは知らなかった。
いくら原子力関係とは言え、福井県の職員が、海における海藻の放射能汚染は問題がなかったが、国の発表の仕方が悪かったので混乱したのだとしゃあしゃあと言って済ませているのを知ったら、一時壊滅的な影響を受けた福井県の漁業関係者はどう思うだろう。原発建設時に漁業補償を受けとっているからと諦めてしまったのだろうか。
本当は、こういうことも起こることを含めての漁業補償の前払いなのだから敦賀事故では補償しなくても良いと電力会社は開き直ることができた。
しかし、影響は敦賀市だけでなく福井県に、そして敦賀原子力発電所の増設や県内での新たな原子力関連施設の計画があるので、金でなだめたということのようである。
施設が建設され運転されてしまったら、放射能汚染に対しては金で対応するしかなく、しかし、金を受け取ったからといって事態は改善される訳ではなく泥沼にはまっていく。
敦賀原発周辺地域でガン患者が激増しているという噂について調査をし実態を明らかにしたのが明石昇二郎が“技術と人間社”から1997年(平成9)年に出版した「敦賀湾原発銀座『悪性リンパ腫』多発地帯の恐怖」である。しかし、福井県や国そして電力会社はこの調査報告を無視して全く検討しようともしない。
敦賀原発の場合、事故だからこれだけの放射能汚染が海藻で起こったとされているが、再処理工場の場合には、原発の数十倍の放射能を海にたれ流さないと運転できない。
再処理工場では毎日原発事故と同じ程度の放射能による海洋汚染を起こさないと運転できない。
というよりは、それを前提として国が建設と運転を認めている。結果として、海洋の放射能汚染は甚大なものとなる。
現在、青森県六ヶ所村に建設中の再処理工場の半分の規模のイギリス・セラフィールドの再処理工場による北海の放射能汚染は大変なことになっている。
漁業国ノルウェーではロブスターや海藻の放射能汚染が大問題となり、2002(平成14)年3月ノルウェーの首相はテレビ放送を利用して、セラフィールドからのイギリスの放射能放出に抗議するためベルゲンの市街に出るように市民に呼びかけた。
この時、ベルゲンでは第5回北海保護国際会議が開かれ、10人の環境大臣の1人としてイギリスのマイケル・ミーチャー環境大臣も出席していた。県境どころか国境をも越えた海洋汚染なのである。ノルウェーは北海の北端にある。
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再処理施設は事故によらずとも、通常の運転でこれだけの汚染を垂れ流します。
参考:
「
STOP!再処理 ネットワーキング
日本原燃六ヶ所核再処理工場のアクティブ試験(実質操業)の中止と再処理計画の凍結を訴え、ネットワークをつくりましょう。そしてそのネットワークを拡げていく運動=“ネットワーキング”をしましょう。」
6/7/4

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