「番外編:TRANSPARENCYのブートDVDシリーズ後編」
Sun Ra

Sun Ra Volume Three:Monreux & Lugano
こちらは77年11月24日イタリア・ヴェニスでのソロピアノと76年7月9日のMontreux Festival及び85年7月3日のスイスLugano Jazz Festivalの3本立て。
まずはなんと言ってもMontreuxでしょう。そう、あの強力盤
"Live at Montreux"の映像版なのです!こっちは派手にダンサーが舞い踊っていて見応え充分。あの強烈な「A列車で行こう」も見られます。もちろん
Jarvisのドラムソロもアップで拝めます。あとは、御大のソロで
Danny Thompsonがキーボードを傾けに来るのが笑えます(これは「見ればわかる」としか言い様がない)。
アルバムではカットされている"Enlightenment"が収められているのは嬉しいですが、存在するソースが全て収められているわけではないのが残念です。画質もいまいち。
ソロピアノはパッケージでは78年となってますが、これはオンエアされた年でしょう。ドキュメンタリー風の作りで、御大がヴェニスの町を散策するシュールな風景から始まります。立派なオペラハウスでの演奏。手元がちゃんと映っているのがとても良いです。画質はまあまあかな。
最後のLugano Jazz Festivalはパッケージには(6/27/90)とありますが、85年で間違いないです(メニューはちゃんと85年になっています)。90年の方も映像が残っているらしいので観てみたいですな。
内容もこの頃のArkestraの平均的な内容という感じで悪くないです。中盤のBluesでは
Ronald Wilsonという聞き慣れないテナー奏者がなかなか良いソロを取りますが、調べてみたら60年の
"We Travel the Spaceways"から断続的に参加しているベテランなんですね。参加作が極端に少ないのでノーマークでした。
画質は、これまたいまいち。

Sun Ra Volume Four:Washington Dc With Rufus Harley Quintet
最後は問題のコレ。
何が問題かというと、まずひとつは
半分はSun Ra以外の演奏という点ですな。その半分とは
Rufus Harley Quintet。Harley
はサックスも吹きますが、なんと言っても
バグパイプでジャズをやることで知られるカルトミュージシャンです。
もうひとつは例によってクレジットの間違い。
"PFW/Pacificaa Radio Cap City Jazz Festival Washington,D.C.(1987)"ありますが、実はわたくし同一ソースのブートビデオを所有しておりまして、それには"Freedom Plaza '90"とあるのです。例のネタ本を当たってみると、やはり90年が正しいようです。メンツから考えても間違いないでしょう。杜撰ですねえ…。
画質は、VHS版よりは向上しているので個人的には嬉しいものの、オーディエンスショットなのであまり期待しない方がいいです。やたらとカメラの前で立ち上がる兄ちゃんがウザい。音質も推して知るべしですが、演奏は素晴らしいです。ほぼフルステージ収録されていることもポイント高いです。ベテラン
Charles Davisの参加が嬉しい。御大も、92年に亡くなる
June Tysonもまだまだ元気です。
そして問題のRufus Harley Quintetですが、これまた非常に楽しい演奏で気に入ってしまいました。黒人なのにキルト姿というのが堪らない。まずはカーブド・ソプラノを披露。これが上手い!ただのカルトジャズメンでないことは一目瞭然。そしてお楽しみのバグパイプ登場。モーダルな曲調と相性が良く、至って普通のジャズです。サイドメンの若いトランペッターの弱々しい演奏も、なんとも言えぬ哀感があって好きです。ドラムの演奏に品がないのがマイナス点。
と、サラッと書くつもりが結局長文になってしまいましたが、まあこんな感じです。正直言ってマニア向けですね。初心者は絶対に買っちゃダメです。なんでこんなあからさまなブートレッグをAmazonが取り扱っているのか、謎だ…。

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