2011/11/8

2011年11月8日 翻訳  

先月25日に村上春樹の小説「1Q84」の英語版が米国と英国で発売された。ともにVol1〜3が一冊にまとまっていて、米国版(訳者ジェイ・ルービン氏)は30.5ドル、英国版は20ポンド(同ハヴィル・セッカー氏)で販売されている。ちょっと読んでみたいけど、かなり分厚いハードカヴァーなので持ち歩いては読めそうもない。
http://www.kinokuniya.co.jp/20111025202003.html

村上氏の作品は世界中で翻訳され読まれているが、特に中国・韓国での売れ行きが凄い。中国では「1Q84」の「Book1」「Book2」の初回出荷が合計120万冊という破格の刷り部数になった。また韓国では同署が2009年の年間ベストセラー第3位にランクインされている。

この人気の要因を「村上作品で描かれている都市生活者の孤独や喪失感が、近代化の速度の著しい中国や韓国では<自分事>として受け止められているから」と分析する声は多い。

中国文学の研究者・藤井省三氏は「中国語圏での村上ブームを、台湾を起点に香港→上海→北京と10ねんかけて時計回りで展開しており、それには各地における高度経済成長と深い関係がある」と述べている。つまり、近代化や経済成長を成し遂げた順に、村上ブームが起こっているというのだ。

「そうなんだろうなあ」と思いつつ、でも「日本の60年代の学生運動、80年代のバブル景気、そして閉塞感に満ちた90年代以降の社会、というものを隣国の人々は実感として本当にわかるんだろうか?」とも思ってしまうのだ。日本のベストセラー作家の作品をファッション、ブランドとして追いかけている部分も相当あるのではないか、と僕は思うけどなあ。

村上氏が好きな歌「イングリッド・バーグマンの歌」を聴く。英国のフォークシンガー、ビリー・ブラッグがウディ・ガスリーの遺した詩に曲を付けた作品だ。歌詞が書かれたのが1950年、メロディーがつけられたのが1996年。そのあいだには約半世紀の時が流れている。でもその歌詞とメロディの間には、不思議なくらい違和感はない。確かに楽しい曲だ。
http://www.youtube.com/watch?v=hxurhF7ssq0
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