2006/3/30

ぼくは歩いてゆく(’98)  イラン

アボルファズル・ジャリリ監督作品。検閲が厳しいイランでは、児童映画は比較的パスしやすいようですが、同監督の作品はなかなか検閲を通らず、同作品も上映禁止だとか。

同監督の「少年と砂漠のカフェ」でも、国境のカフェで働くアフガン難民の少年の日常を描いてましたが、確かにこの作品も、両親が麻薬中毒で出生届けを出さなかったので、戸籍も身分証も持たず、板金工場や絨毯工場等で色んな仕事をし、勉強できる日を願って自分にできる範囲の行動する実名もファルハードという9才の少年の、シビアな半ドキュメンタリー的作品。

演技がたどたどしい気もしましたが、途中から創作というより”ドキュメンタリー”として見ていると、この一見地味な少年の、規則や都合を言い立てる大人達にたどたどしく対応しながら、一歩一歩前向きに歩む姿勢がいとおしい感覚も。ラストに何かに向かって見せていた笑顔が印象的。

イランの現実的な子供のハードな日常を描きつつ、憐憫ではなく力強い(図太い)姿に視点を当てている・・これも、メジャーなイランのほのぼのした児童映画とは別の側面でしょうか。(http://posren.livedoor.com/detail-2172.html少年と砂漠のカフェ(’01)スプリング 春へ(’85)ダンス・オブ・ダスト(’98)トゥルー・ストーリー(’96)「ハーフェズ ペルシャの詩」

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2006/3/29

県庁の星(’05) AOLブログトークスレッド  日本

「県庁の星」

 スレッドマスター:- BLOG
アクセス数:2218
投稿日時 2006/3/29 23:47:30
更新日時 2006/10/3 9:32:28

「県庁の星」(←関連サイトです)、テレビドラマ演出家の西谷弘の初映画監督作で、出演織田裕二、柴崎コウ等、原作は桂望実、コミック化も。

話題作の一つながら、積極的に劇場鑑賞というより大方DVD待ちのつもりでしたが、「ステップ!ステップ!ステップ!」を見に行った所、次回上映がすでに全座席指定の完売済で、同劇場で興味内で時間帯が都合に合ったのが唯一本作で、せっかくなので。

DVDでも良かった気もしましたが、見て損だった、とは思いませんでした。

ご覧になった方の率直な感想・批評、コメントある方等自由にどうぞ!(投稿でもメールでも結構です)




1 スーパーの”県庁”織田VS柴崎

投稿者:Autumn 投稿日時 2006/3/29 23:55:54
更新日時 2006/3/29 23:55:54

まあ漫画チックではありましたが、お役所畑の人間が、田舎の民間小企業に放り込まれたら・・という皮肉っぽい設定、県庁という組織の中での様々な”癒着””建前”のひずみから弾かれる図式。

スクリーンでは「波の数だけ抱きしめて」以来だった織田裕二、VS「メゾン・ド・ヒミコ」に続いてのツッパリ路線柴崎コウのせめぎ合い、当初スーパー(ロケ地は岡山県高梁市の地元スーパーらしく、スーパー改革、というと「スーパーの女」のムードも、ですが)で浮きまくりの彼が巻き起こす周囲(と自分)の改革、という人情物語としてそれなりに楽しめました。

「踊る捜査線THE MOVIE・・」は長らくTV放映録画のまま未見でしたが、今回、織田裕二出演ドラマ(やはり「東京ラブストーリー」が懐かしく脳裏に)の、成り上がりビジネス物語「お金がない!」の枠組みを超えて活躍するキャラクターの彼が少しダブったような。

酒井和歌子の知事役は、(心情さておき)表面上ソフトすぎな気も。
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2006/3/26

ラヴェンダーの咲く庭で(’04)  ヨーロッパ

劇場鑑賞したい気がしたものの見逃していた、俳優のチャールズ・ダンスの初監督作品。ベテランジュディ・デンチとマギー・スミスがイギリス辺境の海辺でひっそりと暮らす老姉妹役+そこへ流れ着き、姉妹の世話になる才能あるポーランド人ヴァイオリニスト青年。

彼が、穏やかな姉妹の生活に潤いを与えると共に、2人、特に感情を抑えて暮らしていたナイーブなジュディの心に立てる波風。彼女らよりは若さと美しさ、有名なヴァイオリニストの兄、という”武器”を持つ女性の出現。もてあます、言葉に出来ない愛情と嫉妬心。

前途ある青年と老姉妹との平和な日々は続かず・・美しい風景と共に、ひと時の幸福と現実の残酷さの交錯する切ないストーリーでした。(http://www.herald.co.jp/official/lavender/

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2006/3/25

苺の破片(’05)  日本

少女達の珠玉作「櫻の園」(’90)(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005HNT3/503-6757459-7821543)に出ていた宮澤美保、梶原阿貴が企画、同作品と同じ中原俊監督での、大人になった”少女達のその後”とのニュアンスで気になっていた作品。

自分の作品のラストに仄めかしたのと同様、すぐ後でバイク事故で亡くなった憧れの先輩・・そのために描けなくなった漫画家猫田イチゴ。「櫻・・」のふんわりした甘酸っぱさを多少期待してましたが、奇麗事だけでない大人の現実もあり、でも夢での先輩(押尾学)との儚い再会・覚醒が切なくもあったり。☆☆☆という所でしょうか。(http://ichigo.movieweb.jp/

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2006/3/23

一票のラブレター(’01)  イラン

イランの次世代を担うとして注目らしいババク・パヤミ監督作品。イラン映画で海を見たのは多分初めてで、舞台はペルシャ湾に浮かぶキシュ島。

そこへボートでやってきた選挙管理委員だという若い女性と、彼女の補佐をする羽目になった警備兵が、何もない素朴な島を、ジープで巡りながら様々な人々に投票を呼びかける、変り種ロードムービーというか。

美人ではないですがハキハキしたジャーナリズム専攻だという女性、たまたま仕事探しに来ていて島で見初められたという朴訥な男性+島の人々、という例によって素人キャストも味わいが。

なかなか選挙の意義を理解しない一筋縄でいかない島民達相手に、奮闘する彼女+渋々付き合う一本気そうな彼のミスマッチな道中ですが、彼が最後に投じた一票は・・

というある意味純愛ストーリーでもありつつ、潮風、美しい空と海、冒頭の選挙の知らせの箱がパラシュートで舞い落ちる様子は「カンダハール」の一場面のようでもあり(元々マフマルバフ監督の短編がヒントの話のようですが)、ゆったりテンポの珠玉作。(http://www.crest-inter.co.jp/secret_ballot/

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2006/3/18

海は見ていた(’02)  日本

原作山本周五郎、故黒澤監督の遺稿を熊井啓監督が作品化。少し期待しすぎたかも・・すぐ客を好きになってしまう遊女遠野凪子は淡々と情感あって良かったし、江戸っ子のきっぷの良さを見せた清水美砂も女っぷりのいい熱演。

でも前半の若侍吉岡君(「雨あがる」の時はあまり気にならなかったけれど、あまり侍ヘアーが似合ってないような)と遠野嬢の逸話が何だか今一つ・・彼女に明らかに情を見せていながら、白々と許婚との婚礼を語る彼には、心のすれ違いの機微とかいう以前のレベルで、ただ”無神経”!の言葉しか浮かばず。

ただ呆然、その後寝込んでしまう彼女の代わりに怒りを露にする、つみきみほの迫力が印象に残っただけの、何の情緒も残らない展開。

その後出会う不遇ゆえ自暴自棄の永瀬君と互いに支えあう愛情を見出す彼女、常連との腐れ縁に悩む姐さん(清水)達遊女の苦しみや喜びを、押し包むような嵐、川の氾濫・・全てを”海は見ていた”というニュアンスなのか、解釈が?な部分も残り、いずれ原作を読んでみたいものです。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00007JML6/503-5129426-7472702

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2006/3/12

少年と砂漠のカフェ(’01)  イラン

オフィス北野も製作に参加していたらしく、イラン・日本合作のアボルファズル・ジャリリ監督作品。アフガンとの国境の町で老夫婦が営むカフェを手伝うアフガン難民の少年が主人公。

これまでもアフガン難民少年少女は「少女の髪留め」等いくつかイラン作品で見かけましたが、この少年は役柄と同じキャインという名の実際のアフガン難民の羊飼いの少年で、なかなか将来の精悍さを思わす風貌で、監督が見初めて起用、9・11あたり以降消息は不明とのことですが。

ストーリー的には特に山もなく、ですが、周辺は殺風景な砂漠、本来のカフェというより違法労働者や麻薬取引の怪しげな場で、あちこち走り回り健気に働く少年。彼と関わる大人達の中、ごくたまに見せる優しい笑顔に切なさが。

クルド人の子供達のハードな日常を描いた「亀も空を飛ぶ」の監督が「私達クルド人は生まれたとたん大人として生きなければならない・・」と述べてましたが、それは現状アフガン人も同様でしょうし、他にも様々な紛争地域の人々が。とりあえず子供が子供でいられる、つくづく日本はやはり平和な国。(http://www.bitters.co.jp/cafe/ぼくは歩いてゆく(’98)スプリング 春へ(’85)ダンス・オブ・ダスト(’98)トゥルー・ストーリー(’96)「ハーフェズ ペルシャの詩」

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2006/3/12

身元  分類なし

ずっと投稿してきて、匿名性というものが何だか胡散臭い気が。セキュリティの問題もあるのは当然ながら、匿名だから何をしても書いても・・というゴミ捨て場的なのは、何だか卑怯。

勿論、ある程度正直な感情というものは書いてきたと思うけれど、私は面と向かって人に言えないことは、やはりここでも言葉には出来ない。していないつもり。またマナーというか常識的に普段人に対して出来ないような理不尽・直情的なアクセス(投稿)の仕方はここでも出来ないし、(自分では)していないつもり。ということは、別に身元を隠す必要はない気も。

どうもSNという形の匿名での投稿自体(セキュリティ的な意味はさておき、感覚的に)自分の場合意味がない気も。中には本名でダイアリーで出している、まあ普通著名人の方もいるけれど、私はただの一介の塾講師ながら、スッキリするため、という言い方も妙ですが、左記に細々営んでいる自分の塾(個人学習会 高円寺教室)のHPリンクさせ、後で6年程前の写真も入れました。(”利用上の注意”もチェックしましたが、営利目的のビジネス情報公開、宣伝活動は公序良俗に反しない限り許容、とのことなので)

余り商売熱心というわけでもなく、数年前AOLのかんたんHPというコーナーで作成したままで、編集したい部分もありますが、いつのまにかこのサービスは停止となったそうで、削除は出来るけど、編集は不可、とのことで。

少子化でどこの塾も大変なようですが、まあ口コミや兄弟がらみでボツボツ生徒さんに来てもらってきて、たまに新聞折込広告入れる広告の仕方ですが、去年卒業生がそこそこいた関係でやや寂しい状況。随時生徒の募集もしています。エンターテイメントカテゴリーの、地味ダイアリーで訴えても実質無意味かもしれませんが^_^;、近隣にお住まいの本人、親御さんで興味ある方いらっしゃったら一度ご連絡下さい。

どうにも不都合な状況が起きればリンクは止めるかもしれませんが、こうして身元を明かした以上、私という”人”に興味ある方のコンタクトもどうぞ。

元々単純な人間ですが、近年身辺の出来事も影響しあまり積極的に人付き合いはしてません。いわゆる”出会い系”的なつもりも志向も希薄ですし、勿論ブログトークスレッドやこの場でもいいんですが、男女問わず、率直に共通の趣味のこととかやり取り出来る方がいればと思わなくはないです。

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2006/3/9

夢と現実の日々(’05)  アジア

アラブ映画祭、気になったシリアのワーハ・アル=ラーヒブ監督作品、時間帯が合ったので鑑賞。’82のイスラエルのレバノン占領を背景に、隣国シリアでの一家での出来事を描いた作品。

封建的、独裁的な父の元、幼い頃いたずらされたための男性へのトラウマもあり、詩作の才能もありながら自分を解き放てない女子大生のヒロイン。

子供を思いながら暴力を振るったり、女性を犠牲にするこの父親自体が、人民を愛しながら自由や権利を抑圧する指導者、政治家の象徴であり、イスラエルが本土に入ってくるのではないかという不安や恐れを抑えるため女性に怒りをぶつけている・・という旨、小パンフに記載があり、初めて見たシリア映画でしたが、この国の断片を見たような。

レバノンから来た青年との仄かな接触によって自分を見出しかけるものの、父に厳しく咎められ、彼女は闘いを決意してレバノン前線へ・・それが冒頭の夜行バスシーン。それは自分の自由への闘いと、幼少時から胸に巣食っていたパレスチナを圧迫するへの反イスラエルの思いがシンクロした結果かと。

ヒロインの女優はやはりパレスチナ難民だそうですが、知的でシャイ、ながら周囲からすれば突然思い切った行動に出る大胆さ、というか純粋さを秘めた起伏ある内面が共感覚える部分ありました。(http://www.focus-on-asia.com/j/work/work01/02.html

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2006/3/7

ジェレミー(’73)  アメリカ

ようやくDVD入手の、とりあえず自分のベスト1作品として挙げるアーサー・バロン監督作品。記憶も薄れていたし、やはりかなり美化している部分はあったし、何というか、もう少し映像的にソフトフォーカスな作品という記憶が。

主人公ジェレミー君(ロビー・ベンソン)は残像よりダサい印象だったし。相手役スーザン(グリニス・オコーナー)ももう少し正統派美形な気がしたけれど、まあ長い髪がチャーミング。少年のチェロ、少女のバレエ、それぞれが個性のファクターになって互いに魅かれる要素になったのも、この作品の魅力。

枝葉的なシーンながら、少年がチェロの先生と歩く海岸が穏やかで美しかったり、そしてやはりロビーの歌う切ないテーマ曲が秀逸。そういう印象も含めて自分の中で”傑作”になっていたんだと。

くだらない駆け引きのない純度100%の真直ぐな接近、結ばれた直後の空港での別れ。駆け引き出来るのが”大人”だとしても、やはりいつか終わる人生の中で、結局くだらないし、他人の駆け引きに巻き込まれたくもない、と改めて思う。

まあありきたりな再会を描いたような「ジェレミー2」なんて製作されなくて本当に良かった。これはこれで完結した一つの珠玉作。(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002Z7QC8/249-1660641-7781142

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2006/3/4

サイレンス(’98)  イラン

引き続き、モフセン・マフマルバフ監督のイラン=仏=タジキスタン合作。目の不自由な少年が、家計を助けるため楽器の調律の仕事をしますがクビになるようで・・あまりストーリー的には動きがないようですが、タジキスタンで撮影されたらしく、やはり「ギャべ」同様民族衣装等の色彩豊かな作品。

何故かバックミュージックは「運命」で、少年が、研ぎ澄まされた感覚で、外部の音の世界を想像してイマジネーションを広げていく映像はユニーク。やはり”見えないからこそ感じられる豊かな世界”も、というのは「太陽は、ぼくの瞳」でも描かれていた世界。(http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=162434サイクリスト(’89)ギャべ(’96)


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2006/3/2

ラヴソング(’98)  アジア

たまたま「ギャべ」と共にレンタル店で目に付いて見た、香港のピーター・チャン作品。それぞれの目的で香港にやってきた二人(レオン・ライ&マギー・チャン)が出会って魅かれあう・・紆余曲折のラブストーリー。

同志的な感情から愛情へ変化しつつあった2人の関係。でもレオンは元の婚約者と結婚。その後、妻の友人として接触を保つマギー。(「彼女が知らないなら友達になるわ。それしかあなたに会うチャンスはないもの今は・・」のYuming「DANG DANG」が)

そういう芸当は出来ない。否、されたくもない。誰かをダシにはしたくないし、されたくもない。自分にも”感情”はある。卑怯。結果はどうであれ、相手だけに堂々と向かいたいし、向かって欲しい。友人になるなら純粋に相手に興味があって近付きたいし、近付かれたい。

だから、そういう状況では面倒になって引いてしまう。心底相手を望むならどんな手段でも・・といっても、そういう風に手に入れた相手は、また同じことを繰り返すということだし、逆にそういう風に離れていった相手とは、そもそも絆(縁)がなかったということ。

勿論理屈だけで割り切れないし、この作品中ではそういう流れを含め、それぞれの別のパートナーとの絡みもあって、強がったり迷ったり色んな感情の交錯が、切ない。誰かを独占することは出来ないけれど、2人だけの思い出も消えない。離れたはずの2人の間に、ふとある共通の感情がよみがえる一瞬の切れ端。

あやうく見ないで返却しかけたDVDだけれど、久しぶりに涙腺にきた、モチーフのテレサ・テンの数々の曲の歌声のように、洋画にはない柔らかな味のラブストーリー。(http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD31043/index.html?flash=1

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