2008/1/30

監督・ばんざい!(’07)  日本

昨年公開の北野武監督作品。「TAKESHIS’」を見て、これもどんなものかとこの機会に。脱暴力映画を宣言した監督が、様々なジャンルの映画に取り組むオムニバス版、のような作品。

小津的作品、恋愛、忍者もの、ホラー、昭和30年代舞台、SF等、北野作品の試行サンプル版、のような趣で、「ALWAYS・・」等をやや皮肉ったような北野版懐古作品、の生っぽいシュールさ等、それなりに楽しんでいたけれど、後半SFになってからは「TAKESHIS’」同様、筋のない(一見)成り行きまかせ的展開。

随所にたけし風ギャグ、江守徹の弾け具合、CGを使い、「マトリックス」「アルマゲドン」エキスまで取り入れ、自分の映画への模索をパロディ化、の趣ではあったけれど、そのまま世界の破滅的、に終了、で後味は、やはり意味なく茶化されたような。

特典映像で、北野氏が「TAKESHIS’」では自分の俳優としてのキャリアをけなし、この作品で監督としてのキャリアを壊し、3部作で次は「進化のない映画」を壊す、と。わざとらしい、愛を語る的作品など、自分もやれば出来る、と見せておいて、それをけなす、という手法で、見方によっては深い、と思われるかもしれないけれど、観客に、またこういう(バカバカしい)ことをやって、と映画をあきらめさせるのが狙い、と。恋愛ジャンルは他に比べて短かったけれど、そういう事も含め、何だか、氏の照れのような印象も。

今回身代わりの自分の人形が登場、前に「Dolls」でも文楽を取り入れたり、試験志向は感じた覚えで、やはり変遷・模索の過程を作品にしたりしたのは才気、かもしれないけれど、多分もう、「あの夏、・・」のような作品には戻らない、創らないかもしれない、とは。でも、「HANA−BI」の夫婦愛で少しそういう要素は感じたことがあったのだけれど、混沌としない真っ向からの、北野恋愛作品、また珠玉の詩情ある青春作品等、というのも、出来るのならば、見てみたい、気はした。(http://www.amazon.co.jp/%E7%9B%A3%E7%9D%A3%E3%83%BB%E3%81%B0%E3%82%TAKESHIS’('05)

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