2008/3/5

米国”闇”へ(’07)  アメリカ

一昨夜放映の録画を見た、33カ国の放送局が共同制作の「民主主義」シリーズ1作の、「米国”闇”へ」TV版。イラク戦争後、アメリカの捕虜収容所で行われた虐待の実態と、その背景を追うドキュメンタリー。この劇場公開版が、今回アカデミー長編ドキュメンタリー部門でオスカー、とのことでも気になって、「ビルマ・・」が途中、でもこちらは1時間番組でもあるし、と思って先に。

先日の「君のためなら・・」でアフガンの地で希望も残した後味、に対して、こちらはやはり、現代のアフガン(やイラク等)で起こっている、テロリストと疑われて捕らえられ、様々な拷問を受けた人々の、痛々しく、生々しい様子。やはり悪のスパイラル、というか、アメリカ人の35%がテロ容疑者への拷問を容認、という数字も驚きではあるけれど、9.11の壮絶さ、が人道的麻痺感覚、を起こしている、という寒気する実体も。

核兵器が見つからないままの、イラク戦争への国際批判、へのブッシュ政権側の”あせり”が、拷問をエスカレートさせている感も。実際、捕らえられている容疑者5万人の内、本当のテロリストは1%以下、というこれもやや驚きの数字、「ああいう仕打ちを受ければ、テロリストでない者もテロリストになってしまう」との兵士のコメントもあって、それがまた今後、間接的に、着々と再び9.11を生む種が、人の心に蒔かれている、不気味さも。

原題の「Taxi To The Dark Side」は、劇場版では軸として、もっと掘り下げられているような、アフガニスタンで3人の乗客と共に、直前に起きた米軍へのロケット弾の犯人、として捕らえられ、数日後死亡した実直なタクシー運転手、を表わしていた、と。

改めて、穏和に暮す一市民が、日常で「国」単位の組織悪に巻き込まれ、命を奪われかねない不穏さ、また、”密室”での、エスカレートしていく弱者への暴挙、という人間の本質の”闇”、とも思えるような、という意味でも、劇場版のダイジェスト版、という番組なのかもしれないけれど、近年の中でも、後味重い番組、だった。先日「SONGS ELT」録画見たり、今日「ユトリロ版画展」も立ち寄ったけれど改めてで。「ビルマ・・」は返却期限が昨日、だった。(http://www.nhk.or.jp/democracy/yoteihttp://www.afpbb.com/article/entertainment

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