2008/11/23

美の巨人たち 上村松園  文化・芸術

先々週土曜の「美の巨人たち」は上村松園の「青眉」、孫の画家上村敦之氏、髷結師の女性等のコメントを挟んで。好きな画家の一人で、手元に’99年の没後50年記念だった東武美術館での展示会図録、カード21枚、以前小さな出版社での海外向け紹介記事で触れた愛着も。息子の画家上村松篁の花の絵のカード2枚。

今回は、当時の世間の声にもめげず、京都で茶屋を営みながら女手一つで松園と姉を育て、娘の絵の製作を支えた続けた母との絆にスポット。少女期から着物や髪型に興味を持ち、浮世絵の美人画の影響もあり当初から女性題材、母の支援、愛情に守られてもいた若い頃、上流階級の風俗を描いていていて、無垢な表情の娘達、その中の「舞仕度」等好きな作品。

やはりたおやかなライン、表情の美人画の数々、でも後年、能題材作品の中、法学生との恋の破綻、そして師でもあり愛人、松篁の父とも言われる鈴木松年の死の時期に描かれた、源氏物語の六条御息所の、情念漂う「焔」も、好みではないけれど、松園作品中異色なインパクトがあった。

宮尾登美子の、松園の生涯題材の小説原作の映画化「序の舞」('84)は、劇場でだったかビデオでだったか、絵(「序の舞」)の印象も一緒にあり、ヒロイン名取裕子、佐藤慶が鈴木松年役、風間杜夫が竹内栖鳳役、明治〜大正時代、女流画家としては生き難い時代、絵への没頭と庇護が絡んだ恋愛沙汰、シングルマザーとなり、波乱の生涯、という斬り口だった。

59才の時母の死を転機に、市井の女性達を描くようになり、「青眉」はその最初の作品だった、と。結婚後眉を剃る風習に則っていた女性達、やはりどこかそれまで描いていた娘達よりは、静かではあっても毅然とした貫禄というものも加わったような表情になり、それ以降のでは「牡丹雪」等も、画面下半分に傘と女性の構図とかもユニークで好み。

その変化の素は、自分のため生涯尽くしてくれた母への思慕で、でもそれを写実的、でなく江戸時代の女性に準えて表現した才覚、という敦之氏の指摘も。当時の着物の着付けにも詳しい髷結師の女性の、今の着物と違って、当時は腰の上辺りで締める太い帯、という紹介があり、改めて久し振りに図録やカードを見ると、そういう帯のゆったり加減、存在感も魅力のような感もした。木曜「風のガーデン 第7話」昨夜「美の巨人たち 並河靖之」等録画。(http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/data/081115/

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