2009/1/5

HERO(’07)  日本

一昨年公開、一昨夜放映を一部オンタイム一部録画で見た鈴木雅之監督作品。’01年放映の連続ドラマの劇場版。傷害致死事件を巡る巨大な陰謀劇に、主人公の検事、久利生公平(木村拓也)が立ち向かっていく物語。

ドラマ版は初回だけ見たのだったか、冒頭、久利生が通販のCMをテレビで見ていたり、玄関広間からそれぞれの検事の部屋へ、という事務所は記憶にあった。顔ぶれはキムタクと松たか子以外、余り覚えなかったけれど、検事役で阿部寛もいたり、「バブルでGO!・・」のような、余り肩が凝らないテンポ。

「武士の一分」以来のキムタクの、ラフな服装、正義感テイストの検事の、ややコミック的ヒーローぶり、が一時リフレッシュ感。ドラマ「ラブジェネレーション」以来の、事務官雨宮役の松たか子とのコンビも、「ラブジェネ」の時のように、保身でなくピュアな使命感で仕事に没頭するキムタクに、好意を寄せる松たか子、の感覚で、互いにツッパリながら、の応酬が、少し懐かしかった。

筋的には、大物議員花岡(タモリ)の贈収賄疑惑もみ消し工作で、その夜歯医者に行った、という偽アリバイを成立させるために、巻き込んだ歯医者のビルの警備員梅林(波岡一喜)が、同時刻、ビルにはいず、傷害致死事件を起こしていた、という因縁で絡み、それを久利生が少しずつ解していく流れ、だったけれど、

そういう大物からコナをかけられていて、それが同時に自分のアリバイにもなるのに、どうして梅林が、捕まった当初あっさり容疑を認めていたのか、それが、自分の罪悪感の後ろめたさからの供述だったとしたら、また何故法廷で、その証言を、強制されたからだった、と覆したのか、どうも不可思議さが。

また、その梅林が、その夜起こった、犯行現場近くの火事の現場にいた、という証拠が、その放火犯の携帯に写っていた写真で、それを、雨宮らが法廷に直接持ち込んで、梅林の弁護士蒲生(松本幸四郎)がそれを証拠として認める、というのも、漫画的、ではあったけれど、

そもそも携帯での写真が、確かに火事の赤っぽい映像ではあったけれど、その問題の場所での本人とも断定出来ないのに、等、大事な証拠の扱いにしては、何だか気にはなったりしたけれど、余りシリアスな深みというより、やはり勧善懲悪のヒーローもの、の後味だった。

梅林の処分した車を追って、久利生と雨宮の韓国シーンもあって、そこでイケメン検事、としてイ・ビョンボンの姿、DVDでの「夏物語」('06)以来、日本人俳優との絡みは初めてで、2人を取り持つキーとなった韓国語科白、もあったりした。

また、ドラマでのエピソードだったのか、今一つ成り行き不明だったけれど、久利生が過去に扱った事件の被疑者で親交あるらしい滝田役中井貴一が、たまたま先日の「風のガーデン」同様、人生を達観したような物腰の末期癌患者として登場したり、放火魔役古田新太、検事達行き付けらしい店のバーテンダー 田中要次ら、ユニーク個性。絡みは余りなかったけれど、松本・松の親子映画での共演は初かもしれない。

法廷劇としてキムタクVS松本の応酬も、緊迫した臨場感、というよりエンタメ的、ではあったけれど、脇役陣の顔ぶれが、ドラマでの常連+特別ゲストが混じっていたようで、社交ダンスシーンもあった小日向文世のいつもの緩い味、姉御肌的、阿部寛との不倫関係もさり気なく匂わしていた大塚寧々、らの周囲の検事達+花岡を追うエリート肌のニヒルな特捜検事黛役の香川照之、東京地検次席検事鍋島役の児島清ら、の存在感が渋く締めていた。(http://www.hero-movie.net/index.html夏物語(’06)武士の一分(’06)

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2009/1/4

新作スレッド・TB、コメントについて  分類なし

★先日’08年ベスト10スレッドにも、お知らせとして書いたのですが、このダイアリー(ブログ)と別に、新作を書き感想募ってきたスレッド(例:崖の上のポニョ)のAOLブログトークが、1月末でサービス終了、という事になり、投稿は期限まで出来ますが、スレッドの編集機能が年末で終了、新たなダイアリー表示、こちらからのTB送信等が不能になってしまいました。

それは予定外だったのですが、スレッドを作った「ブロードウェイ♪ブロードウェイ」「ザ・ムーン」(「GSワンダーランド」は年末終了していましたが、何か関連事項・作品があればと)については、鑑賞後、こちらにも掲載してダイアリー記事にもしようかと思っています。

★トラックバック、コメントについて:昨年中このダイアリー(ブログ)、新作スレッドにTB、コメント投稿頂いた皆さん、どうも有難うございました。このAOLブログサービスも今月一杯でサービス終了、との事になり、2月以降、何らかの形でブログは続けるつもりではありますが、まだ新たな場所等未定です。

当面、5年ばかり続けてきた、掲示板としての映画ブログトークと、その延長としてきた感のこのダイアリーを、期限まで全うしたい、という気持ちで手一杯という事もあり、近頃自分からのTB、コメントは、定期的なTB欄登録以外は控えており、受信分にはお返し、というパターンにさせて頂いてます。また、新作スレッドについては、上記のように、こちらからTB送信出来なくなったので、基本的に当面、受信記事のURL欄に当スレッド分を入れてコメントでの形でご返答を、と思っており、宜しく了承下さい。(http://diary.jp.aol.com/vz9fmp6/306.html

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2009/1/4

’08年DVD・ビデオ・放映鑑賞  分類なし

昨年ここに書き込んだDVD・ビデオ・放映・映画祭での鑑賞作品感想は、単発ドラマ含めて102作品、’07年は95、’06年は119だった。昨年イラン作品鑑賞は、東京国際映画祭で「ハムーンとダーリャ」、DVDで「オフサイドガールズ」。例年のように、新作とは別に、その中の何らかの形でインパクト残った10作品を、今回鑑賞順で挙げておくと、

記載日
4/18 草の上の昼食(’59 フランス)
5/11 殯(もがり)の森(’07 日本)
6/27 ONCE ダブリンの街角で(’06 アイルランド)
7/6  シルク(’04 カナダ・イタリア・日本)
7/16 世界はときどき美しい(’06 日本)
7/20  エコール(’04 フランス・ベルギー)
7/26  雪の女王<新訳版>(’57 ロシア)
9/23  BU・SU(’87 日本)
10/13 病院で死ぬということ(’93 日本)
11/30 いちご白書(’70 アメリカ)

本数には入れていないけれど、久方に秋〜冬に連続ドラマ「風のガーデン」(11回分+特番)も追った。特番は映画、北京五輪関連、追悼、紀行等11本。AOLサービス終了の変遷期の中、起こる事に、何かと思う所はある。でも日々戻らないのだから、とは。昨夜「HERO」録画。(’06年DVD・ビデオ・放映鑑賞’07年DVD・ビデオ・放映鑑賞

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2009/1/3

長江哀歌(’06)  アジア

日本では一昨年公開のジャ・ジャンクー監督作品。長江の三峡ダム建設で水没する運命の古都奉節が舞台、16年前自分の元を去った妻子を探しに来た炭鉱夫、同じ山西省から、2年間音信不通の夫に会いに来た女、の姿を追ったヒューマンドラマ。

主演の2人が接することはなく、炭鉱夫ハン・サンミン(俳優名も同じ)のストーリーの間に、女シェン・ホン(チャオ・タオ)のエピソードが挟まれる、という構成、男は終盤ようやく会えた妻と、やり直したいと願い、女は夫に別れを告げる、という対照的な展開。

当地の、くすんだ色の長江や対岸、解体が進む建物、瓦礫の山、半裸の労働者達の汗臭さ漂うような狭い部屋等、モノトーン的な背景。そこでの、事務所の具合が良くないパソコンや、彼らが持つ携帯、また、近くの街のビルのトイレの、手の温風乾燥機、等現代的なものが、妙に浮いている気がした。北京五輪や都会の華やかさに対して、こういう土地もまた中国、という一面も。

そういう近代化の波の中の人間模様、売春宿的な場所も見られたけれど、元々サンミンの妻もお金で買われ、その兄とも探索に来た時が初対面、という縁故の薄さ、また、携帯等を使ってはいるけれど、なかなか離れた土地で働いている妻とは連絡がとれず、解体の仕事をしながら機会を待つことになったり、またシェン・ホンの方も、最後に夫から携帯に連絡があったのは2年前、というやや想像しにくい距離感のギャップ。

それでも、相手また娘への想いに突き動かされて、長江を渡って会いに来て、男は金銭絡みの困難はあっても、妻との未来を描き、女は、夫に別の女性の影、も察知しつつ、相手との距離に、新たな相手が出来た、という嘘の気配りもしつつ、封をした形。多くを語る訳ではないけれど、切なくもそれぞれの月日や絆へのケジメのつけ方、というドラマだった。折々のハイトーンの女性の流行歌、半裸の労働者の搾り出し叩きつけるように歌う余興ライブ、等もスパイスだった。

折々に、右下に煙草、酒、茶、飴といった文字が出て、部分テーマ的というか、そういうものを、労働者仲間や親族と共有しながら流れていく日常生活の描写の中、明け方、シェン・ホンの背後で、当地の下部が細い奇妙な建物が、突如火を吹いて飛び上がり、これまで地道に現実的展開だったので、あれは実はロケットで、そういう基地でもあったのだろうか?とやや違和感あったけれど、

特典映像で、ジャンクー監督が、あれは、工事が中断した奇異な建物だけれど、この地域は余りに急激に開発が進み、それについていけないと、人は非現実な感覚になってしまう、という象徴でロケットにした、という意味合いだったようで、本編では気付かなかったけれど、シェン・ホン登場の時、眺めている空に、よく見ると小さくUFOが飛んでいたりしたのも、同様だった、と。

ラストシーンでも、サンミンが見上げる空に小さな人が歩いていて、高さ的にビルからの綱渡りにしても、綱も見えないし、やや奇妙な感だったけれど、これもそういう含みもあるのかもしれない。

同監督作品では2年前DVDで「世界」を見て、これも思えば世界の各地建物を縮小したテーマパーク、という幻想空間の中の、生の人間模様の物語、ではあったけれど、やはりこのロケットシーンは、シュールな味なのかもしれないけれど、地道な流れの中、どうも浮いている後味がした。

一番印象的だったのは、全体に殺風景な景色のトーンの中、シェン・ホンが夫と別れた後一人、長江クルーズで緑豊かな両岸の間、上海に向かう、そこだけ色彩潤いあったシーン。元々中国文化の重要な土地で、風景画や詩の舞台でもあるらしいけれど、そういう歴史の面影があって、幾ら近代化の波が色々なものを侵食しても、人が人を様々に思う心は変わらない、というような余韻があった。昨夜「タビうた」録画。(http://www.amazon.co.jp/%E9%95%B7%E6%B1%9F%E5%93%80%E6%AD%8Chttp://www.bitters.co.jp/choukou/世界(’04)

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2009/1/2

紅白歌合戦  音楽

一昨夜第59回紅白歌合戦、やや気忙しく、折々にオンタイムと一部録画で。浜崎あゆみと布施明でスタート。布施明は昨年と同じ「君は薔薇より美しい」、やはり「シクラメンのかほり」か「積木の部屋」ならば、と。

4組目「崖の上のポニョ」の前に宮崎アニメシリーズ。「となりのトトロ」から、男3人の羞恥心、女3人のPaboというユニットと少年少女合唱団で「さんぽ」、久石譲氏のピアノで「風のとおり道」。

「天空の城ラピュタ」から、平原綾香、青山テルマ、初耳の吉岡聖恵で「君をのせて」。平原綾香は久石氏の友人、とのことで、武道館公演でも「・・トトロ」の歌を歌っていたのだった。そして「ハウルの動く城」の映像が出た時、ハウルの声優だったキムタクが、久石氏のワルツ曲について、この映像の魅力を100%引き出せるのはこの音楽しかない、等コメント。

そして、このステージで一応解散、という藤岡藤巻と大橋のぞみの「・・ポニョ」。今改めて、でもないけれど、こののぞみちゃんというのは、美少女系ではないけれど、キョトンとしたコケティッシュさが、ポニョキャラクターにもマッチした感触。両側、赤いスモッグ状の服装の子供達がポニョ人形を両手に、一緒に振り。審査員達も、このポニョ人形を手に。

中盤、久石氏は「私は貝になりたい」の曲については、夫婦の絆を現したかった、と。そのワルツ曲演奏をバックに、劇中夫婦役、今回司会コンビの中居君と仲間由紀恵がコメント、中居君は、今は色んな事が恵まれすぎて横着になってしまっている、もの、人、お金、家族、何より命を粗末にしてほしくない、仲間由紀恵は、愛する人に先立たれた遺された人達の悲しみ、悔しさ、ぶつけようのない怒り、そういう心の傷は、いつまでたっても消えない、戦い、争いは決して許してはいけない、等。それに続いて、秋川雅史「千の風になって」は流れ的には良かったと思った。

見た中、視覚的にはやはり小林幸子の黄金の溶岩〜巨大な羽衣装はいつもの派手さ、久方の再結成SPEEDの「White Love」、意外に初出場だった、水谷豊のやや緊張気味の「カリフォルニア・コネクション」等もあったけれど、今回一番耳に残ったのは、徳永英明の「レイニー・ブルー」。一昨年「壊れかけのRadio」も良かったのだった。

それと、記憶に新しい平原綾香の「ノクターン」。この曲の前に、緒形拳さんの大河ドラマ「峠の群像」「プラネット・アース」、秋頃見たドラマ「帽子・・」での映像が出て、「武士の一分」で共演したキムタクが追悼のコメント。丁度昨年末、放映を見たのだったけれど、「武士・・」では緒形さんは彼の剣の師匠、なのだった。物語を離れた所でも、役者、人生の師匠として、大きな糧を与えてくれて、お芝居に対する情熱を真近で感じられた事を、今でも自分の大きな財産と思っている、等の内容。

「風のガーデン」の名は出さなかったけれど、最後の出演になったドラマの主題歌、とのことで、緒形さんは亡くなる5日前にドラマの発表の席で、この曲を聞いていた、と仲間由紀恵が紹介。平原綾香が黒のノースリーブドレスで熱唱。そう長い曲ではないので、出来れば一緒に「カンパニュラの恋」の方も聞きたかった。今年も勝ったのは白組。昨夜「コレリ大尉のマンドリン」録画。(http://www9.nhk.or.jp/kouhaku/’06紅白歌合戦’07紅白歌合戦 寺尾聡等崖の上のポニョ私は貝になりたい武士の一分(’06)カンパニュラの恋/ノクターン(’08)

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2009/1/1

二ノの空(’97)  ヨーロッパ

フランスのマニュエル・ポワリエ監督作品。数年前期間限定ビデオ店舗で買ったまま未見だった作品。ヒッチハイクで乗せ、車を盗んだ男と、車を盗まれた男との間に生まれた友情、2人の風来坊な旅を描くロードムービー。

放浪者のイタリア生まれのロシア人二ノ(サッシャ・ブルド)と、スペイン人の靴のセールスマンのパコ(セルジ・ロペス)の異国者同士が、パコと出会った女性マリエット(エリザベート・ベタリ)の冷却期間をおくことになった恋愛絡みもあって、共にあてどない旅に。

二ノは結婚直前婚約者が消え、パコは恋人と別れたばかり、という互いに苦い経験を持つ2人、二ノと女性との接近を図りアンケート員を装ったり、の計画をしたり、出会う女性達とのアバンチュールや、仕事探しをしたりの道中。

最後に会った、シングルマザーのナタリー(マリー・マサロン)と二ノとのハッピーエンド、結局マリエットに振られてしまったパコを加えて、父が違う10人程の子供達と食卓を囲むラストシーンが、2人が辿り着いた居場所、アットホームというか、少し圧巻なシーンだった。

セルジ・ロペスは「歌え!ジャニス・ジョプリンのように」('03)でマリー・トランティニャンの夫役、だったのだった。サッシャ・ブルドはフランス版電車男だった「メトロで恋して」('04)に出ていたようだった。フランスの片田舎の田園や港の風景をバックに、彼らの間のコミカルなバランスの妙。

二ノが、行きずりの家出息子の家を尋ね、その父に「愛を持たないと、人生が辛くなりますよ」等と、間を取り持ったり、というさり気なく人情的くだりも。全編に流れる、フラメンコ調のギターの旋律が、ラフな旅のムードに合っていて印象的だった。月曜夜「青春漫画〜僕らの恋愛シナリオ〜」昨夜「紅白歌合戦」一部録画。(http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8B%E3%83%8E%E3%81%AE%E7%

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