2007/5/7

明日へのチケット(’05)  ヨーロッパ

エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチの3監督による、あるローマ行きの列車内でのそれぞれのエピソードが、接触しながら1つになった物語。最近イラン作品を見る機会もなく、久方にキアロスタミ監督の名が、ということで気になっていた、イギリス=イタリア合作。

印象に残ったのは、初老の大学教授の、旅の手配をしてくれた女性への想いがしっとりとよぎる道中の回想。あとは、2等車の切符なのに、勝手な理屈で1等車に居座り続ける、何とも傍若無人な初老の未亡人、兵役義務での彼女の世話に愛想をつかす青年、遺された彼女の孤独。

サッカーの試合を見に行く少年達の、アルバニアの移民家族との触れ合い、切符を巡るトラブル、情にうたれて取った行動、でもラストの、若さの行き当たりばったりらしい顛末。色んな階層、人種、旅の目的の人々の感情、行動が1台の車内で接触しながら描かれる、久方のイラン作品式即興劇風な味も。

旅にしても人生にしても道中、人の痛みを解さない人間には関わらない方が無難だろうし、道すがら関わり合う人の苦境は心底理解出来ないとしても、出来る範囲での良心、という淡い慰めの感も。(http://www.cqn.co.jp/ticket/index.html

クリックすると元のサイズで表示します
0



トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ

2009/9/12  4:41

 

インスブルック駅を出発したローマ行きの急行列車を舞台に、『木靴の樹』のエルマンノ・オルミやイランのアッバス・キアロスタミ、ケン・ローチの監督3人が共同監督を務めた。一人の老教授は、便宜を図ってもらった仕事相手の企業の秘... 続き

共同監督というきわめて異例 



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ