2008/11/6

フェルメールの暗号〜光の芸術画家の作品と生涯の謎を解く〜  文化・芸術・映画

月曜夜放映「世界芸術ミステリー」特番を録画で。稲森いずみと加藤雅也がオランダ、パリ、フィレンツェ等ヨーロッパ各地からレポート、フェルメールの作品に込められた暗号や生涯を紹介。今東京都美術館で開催中の「フェルメール展」は見に行きたいと思っており、4年前フェルメール関連で「真珠の耳飾りの少女」('02)「オランダの光」('03)を見たりしていたので、興味もあって。

「真珠の耳飾りの少女」が「北欧のモナ・リザ」と言われている、という関連もあってか、最初「モナ・リザ」のモデル探求から。「ダ・ヴィンチ・コード」の時も、モナ・リザ=ダ・ヴィンチ本人説まであったり、色々諸説見かけたり聞いたりしたけれど、今年冬か春頃の新聞で「「モナ・リザ」モデル判明」として、新資料の発見で、やはり有力説の通りフィレンツェの商人ジョコンドの妻リザだった、という記事があって切り抜いていた。

「真珠・・」のモデルについては後半触れられていて、やはり公開の時話題だったように、諸説あるようで、映画(原作同名小説も)では使用人少女、特定のモデルはいない、とか、フェルメールの14人の子供の中、幼くして亡くなった娘で、その面影を絵に込めていた、という説等。

映画では、フェルメール役コリン・ファースと少女役スカーレット・ヨハンソンの間の純愛と敬意の狭間というか、何とも言えない微妙なムードだったけれど、ゲストの高橋克典が、誰かは判らないにしても、画家はこのモデルに絶対恋してる等と言っていたけれど、それが恋愛か、娘への思慕か、その無垢にも見える表情から改めて、何らかの愛情、というものは漂っているような。

フェルメールの絵は、最低1度は見た事が、と思ってカード類を探してみたけれど見当たらず、映画「真珠・・」の当時のMB欄を見直してみると、その時期上野でやっていたフェルメール展を見逃した、とか書いていて、少なくとも近年は見ていないようだった。

画家自体も30数点の寡作、43才で夭折、肖像画も残っておらず、謎が多いけれど、今回映った故郷デルフトという小さな街の水辺、オレンジの屋根と白い壁の家々のこじんまりした街並み、運河の多いアムステルダムと共に、「オランダの光」でのように地平線、水平線の低さから穏やかな光の豊かな土地、の風景が印象的。

17世紀にこの街で画家を目指すようになったフェルメールは、当時人々が家の壁に飾っていたのが、庶民の日常の風俗画だった、という風潮からか、絵も肖像画中心の小品が多いようで、改めて今回、ゲスト達が透明感、と言っていたけれど、独特の淡い”光”や、「真珠・・」の少女も頭に巻いている布のラピスラズリという鉱石からの、淡く鮮やかなブルーがインパクト、そのブルー+黄色のコントラストが印象的、とも思った(「牛乳を注ぐ女」)。

ヒトラーが、画家への道に挫折、ウフィツィ美術館を訪れダ・ヴィンチやボッティチェリの作品に感銘、故郷に大美術館を、と野心を抱いて、是非欲しがったのがフェルメール、というのが、そういう画風からして意外だったけれど、

強く欲しがったというという「絵画芸術」という作品は、画家の視線の先には、モデルではなくその背景の地図の中のフェルメールのサイン、というのが、世界の中心は自分、という強烈なプライドと野心、というのも、そう聞けばなるほどとも思うけれど、絵自体は珍しく縦横1mを超える大作、でも強いアピールというより地味な印象だけれど、何か引き付ける強烈なものがあったのかと。

そういう絵の暗号解きは、TV欄解説にやや「ダ・ヴィンチ・・」を意識しすぎ、ともあり、「ダ・ヴィンチ・・」上映時にはこういう絵の謎解き的番組も多かった、と。今回、絵の背景の地図=17世紀当時大航海時代隆盛だったオランダが世界の中心、30数点の中、6点に描かれていた手紙=オランダで世界で初の郵便制度が整えられ、識字率の高さ、という誇示、

絵の中の果実=堕落や誘惑の象徴、耳飾の真珠=虚栄心(浮気と共に大罪)の象徴、なので絵の中で女性が書いたり読んだりしている手紙は愛の手紙で、女性がよくまとっている黄色いガウン=フェルメールの妻のもの、で、妻の不貞を疑っている説等、夫が船乗りで不在が多い当時のオランダの風俗を描いた、等、ややこじつけ的な気もするけれど、秘められたスキャンダル的に人気だったそうだけれど(「手紙を書く女」

星野知子が、そういう求められる題材を描きつつ、本当に描きたかったのは”光”だったのでは、と言っていたけれど、そうだとしたらいち早い印象派、のコンセプトのようでもあり、それは音楽にしても、ラブソングでありながら、実は表現したかったのは、美しい一瞬の風景だったり、というような主旨にも重なるような。

20世紀前半ファン・メーヘレンという、フェルメールの贋作画家、というのも、かなりの技術を持って、いかにも宗教画風と風俗画の隙間の時代の、その中間、というような「エマオのキリスト」という絵をも描き、題材、微妙な光の使い具合、青と黄色の服等、いかにも、という作品で、鑑識家も騙し感動させた、というある種、その寡作につけこみ混乱させた、まさにフェルメール自身にすりかわりかねなかった、筋金入りのフェルメールフリーク、と。

また、没後歴史に埋もれていたフェルメール、ふと見た「デルフト眺望」という風景画に衝撃を受け、200年後、表に出したのは美術批評家トレ・ビュルガーで、クールベやミレー、フランス印象派をいち早く評価し世間に発表した人物だった、と。それまで他の画家の作品と言われていた「絵画芸術」をフェルメール作品、と断定、それが後に、ヒトラーやメーヘレンのドラマを生んだり、という絡みが言われていたけれど、

でもそれ以前に、そもそもこの人物が目に留めていなかったら、単なるオランダのローカルな、30数点残しただけの一風俗画家、だったという、芸術が(正当に)日の目を見る砂浜に混じった一粒のダイヤ発見のような確率、も思ったりで、番組中、今回来日中の作品は余り取り上げられなかったらしいけれど、そこそこ興味深く見られた番組だった。(http://www.tbs.co.jp/program/vermeer_code.html「ダ・ヴィンチ・コード」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%

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2008/10/27

ジョン・エヴァレット・ミレイ展  文化・芸術・映画

渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで昨日までのミレイ展に。やはり「オフィーリア」は見たかったので何とか行ったけれど、最終日だし思ったより混雑、入場まで半時間近く。日英修好通商条約調印150年記念のUK-Japan2008イベントの一環のようで、7章に分けて油彩、素描等約80点の展示。

やはりハイライトは実物「オフィーリア」で、緑の茂った草や藻、様々な種類の花に囲まれて水面に横たわる姿、その表情やポーズが、「ハムレット」のワンシーン、というファクターを超えて、何とも詩的。

ショップコーナー、解説パンフにそのシーンの福田恒存訳での「ハムレット」の一節と、絵のスミレ、ケシ、ヒナギク、ワスレナグサ、キンポウゲ、バラ、ノバラ、パンジー、ミソハギ、柳の指摘+各花言葉、漱石の「草枕」でのこの絵を語った画家の言葉、モデルのエリザベス・シダルのエピソード等。この絵はB4ポスターとカードを買った。これがミレイ22才の時に描かれた、というのも、晩年熟達での作品、という感がする訳でもないけれど、その若さにして、とやや意外だった。

”オフィーリア映画”で検索していたら、たまたま宮崎作品への影響のコメント記事を見かけ、先日特番を見たばかりでもあって少し感慨あったけれど、少し経ってから、昨年春の「プロフェッショナル」特番で、宮崎監督がロンドンで見て感銘を受けていたのが、この絵なのだった、と繋がって、改めて感慨が(http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyep/id128132_327529/)。「ハムレット」映画化はケネス・ブラナー版が見た最新、オフィーリア役はケイト・ウィンスレットだったのだったけれど、こういうエレガントな詩的映像は覚えなかった。

その他、ちょっとターナーのムードにも似たような、スコットランドの風景画群もあったけっれど、やはり肖像画が多く、特に第5章ファンシー・ピクチャーでの、自分の8人の子供達を描いた絵が印象的。

あどけなくキョトンとした表情の少女のグリーン系淡い色彩の「あひるの子」は、何度か見た覚え、と思ったら後で目録で、上野の国立西洋美術館所蔵なのだったと。この章でのカード入手は、少女が神妙に教会で話を聞いている「初めての説教」、その少女がうたた寝の「2度目の説教」。少女の赤いフード、タイツと黒い帽子がくすんだ背景に映えて、「初めて・・」の神妙な表情から、方向を変えて飽きて疲れた姿を描いた連作、ユニークでもあり視覚的にもインパクト。

その他カードはミレイの最も大判作品、でもある白いドレスの「ハントリー侯爵夫人」、やや中谷美紀似という感もある面差しの白いドレス姿。風景画で「露にぬれたハリエニシダ」

またカード、ポスター類はなかったけれど、その他印象に残ったのは、第2章物語と新しい風俗コーナーにあった「信じてほしい」という絵で、赤い上着の男性と、光沢ある茶色のドレスで後ろに紙を持っている女性が向かい合っているシーンが、色々なストーリーを想像させるようだった。後で、持ち帰った解説パンフでは、手紙を見せるよう父から言われている若い女性、の場面で、19世紀後半に、あいまいな物語性をもつ絵画として発達した「プログラム・ピクチャー」というジャンル、と。

「オフィーリア」だけが目当てのようなもので、これは好み的には、昨年上野でのダ・ヴィンチ「受胎告知」以上に、この一点だけでも価値が、という感だったけれど、この機に他の作品群も見られて良かった。和らぎの気分転換にも。でもやはりもう少し空いた平日に行っておけば、とは。

昨日は渋谷の街も東京国際映画祭の小幕が通りに並んでいた。昨日最終日でもあり、Bunkamuraの映画祭コーナーで、デイリーニュース新聞を初日分から通しで渡され持ち帰った。(ジョン・エヴァレット・ミレイ展プロフェッショナル 宮崎駿スペシャルプロフェッショナル 宮崎駿のすべて<1><2>

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2008/9/16

スタジオジブリレイアウト展  文化・芸術・映画

東京現代美術館で開催中の同展、今月28日(日)までで気にはなっており一昨日見てきた。ここは昨年「ジブリの絵職人 男鹿和雄展」以来、今回高畑・宮崎監督が手掛けた作品のレイアウト約1300点の展示。

鉛筆の輪郭+薄く色鉛筆で着色でのレイアウト画、絵のボリューム的には、男鹿展での絵の方が、一つ一つの作品として完成度的にも見応えあったけれど、折に指示の書き込みがあったり、膨大な時間と手間をかけて完成する、各アニメ作品の手作りの地道な土台の趣が。BOOK、セル等の用語解説コーナーも。

一番多かったと思ったのは、一室の壁一面、天井まで張り巡らされていた「千と千尋の神隠し」、古いもので「アルプスの少女ハイジ」の素朴なタッチの絵から、男鹿展同様、「おもひでぽろぽろ」の田舎の景色等、各作品に懐かしさ。「ハウル・・」の動く城等は、この段階で、かなり緻密な描き込みが。

レイアウト数枚ずつと、そこから出来たアニメ映像シーンの比較展示もあり、キキがほうきで街中を縫うように跳んだり、「もののけ姫」で動物達が走るシーン等もあり、「優雅、でも速い」等と走り方の大まかな指示等書いてあったりした。順路途中両監督の、互いやレイアウトについてのインタビュー映像も。

やはり最新の「崖の上のポニョ」が記憶にも新しく、各シーン、風景等のルーツ画に目を引かれて、一時和み。帰りにショップコーナーでクラゲの傘で泳ぐポニョのカードと、美術館売店で「ロマンアルバム 崖の上のポニョ」を買った。ショップコーナーでは列が長くレジまで半時間位かかった気が。傍らで、トトロのお腹の上に横たわって撮る写真コーナー等も賑わっていた。(http://www.ntv.co.jp/layout/http://www.amazon.co.jp/%E5%B4%96%E3%81%AE%E4%B8%8A%E3%81%男鹿和雄展「崖の上のポニョ」

(C)株式会社徳間書店
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2008/5/4

フランス展/福岡・長崎展/パリ・モンパルナスに集う画家たち展  文化・芸術・映画

昨日終日母と近場でリフレッシュ日に。ラクーア、6日までの伊勢丹新宿のフランス展と小田急の福岡・長崎物産展、最後に「犬と私の10の約束」。ラクーア入場は20分程待ち。

フランス展の関連でか、5Fアートギャラリーでこの展示、ローランサン、シャガール、ピカソ、藤田嗣治、今東郷青児美術館でやっているブラマンク等のリトグラフ、銅版画、油彩等。一番印象的だったのは、久し振りのローランサンの「三人の乙女」(中段一番右の絵)。モディリアーニも一点「青い服の少女」という作品。

フランス展では、イートインでスープ・デュ・ポワソン、というチーズ風味のパンを浸した魚介類ス−プで遅めの昼食。特に美味、とも思えなかった。福岡・長崎展では牧場ソフトクリーム。ちゃんぽんのイートインがあり、こちらにすれば良かった、とも話す。博多の地鶏めしを夕食用に、試食でいりこ佃煮が美味しかったので、買って帰った。(追記:こういう内容はずっと、いつしか、映画トピック含む記事内でも、映画MBを”荒らす(映画MB性質を失くす)”推進感覚もあり、少し長く投稿し続けてきた者として、どうしても書けなくなっていました。誰、何に義理立て、という事でなく、自分の筋、心の問題です。今回、久方に入れましたが、後で削除しようか真剣に迷ったり、思えば可笑しな事です。以前のように、自然に書ければ、とは思うのですが。)

フランス展会場案内のチラシの裏面に何故か、7月にデジタル・リマスターでロードショー、という「赤い風船」('56)、「白い馬」('53)の案内。初耳の作品、35分の短編で、ほとんど科白なく、少年と風船を追ったファンタジー系、のようで少し興味が。いわさきちひろで絵本化されている、とも。少年と大きな赤い風船の写真。伊勢丹屋上で、「赤い・・」をイメージしたカフェが期間中オープン中、の案内。その時気付いて寄っておけば、と残念。昨夜「花よりもなほ」録画。(http://www.departinfo.com/do/topicsDetailhttp://www.isetan.co.jp/icm2/jsp/store/http://www.viewty.jp/digibook/view.php?

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2008/3/10

ロートレック展  文化・芸術・映画

昨日までのサントリー美術館での「ロートレック展」、今回は見送り、と思っていたけれど、昨日時間が空き、たまたま題材重なる「フレンチ・カンカン」を見たばかり、の余韻もあって、やや忙しなくはあったものの、見に出かけた。帰途、四谷で地下鉄が停電事故でストップ、あたふたJRに乗り換えて、というアクシデントも。油彩画、素描、ポスター、版画等約250点の展示。

手元のカード7枚。今回改めて個々のモデルの、大抵、美しくはない、一癖ある、というか独特な視点での描き方。娼婦達の何気ないラフなポーズ。カードを買ったのは「ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ」「サロン・デ・サン 54号室の女性船客」。踊り子達の絵はやはり「フレンチ・・」での躍動感、が重なった。

一番印象的だったのは、前にも見てカードを買っていた「「ラ・ルヴュ・ブランシュ」誌」。珍しくあっさり余り癖のない、青いドレス姿の女性。会場で100年前のモンマルトルのモノクロ映像があって、「ムーラン・ルージュ」の外観等、「フレンチ・・」でも割と忠実、女性の帽子は映画の方が小振りだった感。

ロートレックの生涯の紹介映像もあり、幼少時両足骨折で成長が止まってしまった、という不遇が、モデルの選び方や作風に影響もしたようでも。36才での夭折だったのだった。「ムーラン・ルージュ赤い風車」という映画のシーンも流れ、思えば二コール・キッドマンの「ムーラン・ルージュ」はビデオで見たのだったかと。「・・赤い風車」は常連だったロートレックを元にした話、のようで、折あれば見たい気が。昨夜「ETV特集 小田実」録画、「みゅーじん 角松敏生」「Mラバ 平井堅」等オンタイムで。(http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/08vol01lautrec/index.html

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2008/2/21

ルノワール+ルノワール展  文化・芸術・映画

昨日渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムでの、ぴあの「ルノワール+ルノワール展」読者貸切鑑賞会に。音声解説機も無料、観客数も少なくゆったり。

家族、自然、モデル等、ジャンル別に展示のルノワールの作品に混じって、絵+それに影響を受けたジャンの映画映像、のペアが10組程並べられ、判りやすく、好きなルノワール+遺伝子を継いだ映画作品との関係、という最近の中でも結構見入った展示。母と行き、特に美術好きではないけれど、父の絵の息子の映画への影響が判ったし今までの展覧会の中でも良かった、と。

やはり「動くルノワール」の趣で、「陽光の中の裸婦」の影響を受け、自然の中の女性の美しさを描き、コレット荘のあるカーニュで撮影された、という「草の上の昼食」('59)、カードを持っていた「ぶらんこ」の衣装もそのまま絵から抜け出したような「ピクニック」('36)、カードを買った「田舎のダンス」の陽気な雰囲気のイングリッド・バーグマン主演の「恋多き女」('56)等、折あれば見てみたいと思った。

先日見かけた2作品だけかと思ったら、結構DVD化されているようで、売り場に並んでいたし、ガイドにも載っていた。レンタル店では余りなさそうではあるけれど、今度チェックを。なければ、今並行して「ジャン・ルノワールの世界」として3会場で上映も行われているようで、日程を見て考えようかと。

バーグマン、と言えば、単独で映像があった「スワンプ・ウォーター」という作品だったか、実際の殺人事件を元にしており、イタリアのネオリアリズムにも影響を与えた、と音声解説があり、その幅広さ、を思ったけれど、一瞬ロッセリーニ等の「父」、でもあるのかと、後で検索すると、10才位年下ではあるけれど同年代と言っていいのか、彼もヌーヴェルヴァーグの父、なのだった。かなり前に見た「イタリア旅行」「無防備都市」「ドイツ零年」のシュールな作品の覚え。

カードを買ったのは「田舎・・」の他は「コロナ・ロマノ、バラの若い女」、公式ガイドブック(↓)と最近では珍しく図録も。母は「田舎・・」のモデル、ルノワールの妻アリーヌの肖像カードを買っていた。部屋にずっとある一番大きなポスターは、ルノワールの「踊り子」、改めて、数々のモデルの存在に、女性美に心底魅せられた画家だった、というのと、今になって、かもしれないけれど、好きな画家がこれ程映画とルーツ的関わりがあった、という事実に感慨、のやや異例の展示会だった。昨夜「SONGS 甲斐よしひろ」後半見たけれど録画し損ね、再放送で。(http://www.ntv.co.jp/renoir/

(C)ぴあ株式会社
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2008/2/18

ルノワール+ルノワール 2人の天才が愛した女性  文化・芸術・映画

先週月曜午後放映録画を見た番組。今渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「ルノワール+ルノワール展」関連、画家と映画監督の父子が共に愛し、二人に大きな影響を与えた、という謎の女性を追う、という構成。レポーターは小池栄子と西村雅彦。

ルノワール(ルノアール、の方が呼び馴染みが。「喫茶ルノアール」はゆったりしたスペースで居心地よく好きな方)は、モネと並んで好きな画家。モデルになった6人の女性が登場。手元のカード31枚中見られる顔も。カードがある「都会のダンス」のモデル、4人目に挙げられた美貌のシュザンヌ・ヴァラドンは、ユトリロの未婚の母、というのは聞き覚えあったけれど、その父はルノワール説、というのは初耳だった。

冒頭、発明されたばかりのシネマトグラフ、という映写機での、キャンバスに向かったり、煙草で一服する晩年のルノワールの、動く姿、も珍しかった。晩年を過ごした、という南仏カーニュの、今はルノワール美術館らしいコレット荘(中程)、を小池栄子が訪れ、ルノワールのひ孫の人に取材していたけれど、ゆったりした室内、アトリエや、庭のオリーブの木へのルノワールの愛着等、憧れの、モネの晩年のシベルニーの家・庭に当たるような場、が垣間見られ、少し感慨。

少女や女性の長い髪を描くのが好きだったので、3人の息子に、髪を長くさせ、少女のような姿の肖像画もあったりして、芸術家一家ぶり、の一端も。

ルノワールの最後のモデル、6人目のアンドレ・ヘスリング(通称デデ)が、最後の製作活力を与え、ジャンの妻になり、チャップリンの作品で映画に興味を持ってはいたけれど、女優志望の美しい妻をスターにしたい、というのが映画を撮り始めたきっかけだった、との事で、彼女が2人の運命の女性。

その活力が、2人の芸術家の意欲を煽ったのは確かなようだけれど、自分の女優の力量に勘違い的な所もあり、日常もかなりエキセントリックなタイプ、結局ジャンともトーキーへの変遷時に別れ、彼はその決別によって、真の芸術家への道を歩んだ、と。

ジャンの作品は未見、今回「カトリーヌ」「女優ナナ」「牝犬」「ピクニック」「恋多き女」「フレンチ・カンカン」、ジャン、デデ、息子アラン出演の「可愛いリリ」等作品の一部が見られたのも、珍しく貴重というか。「カトリーヌ」でのデデを乗せた列車が暴走する映像が面白いと思ったり、「ピクニック」等で、そう言われれば、ルノワールの絵を思わすようなシーンも。

作品名を聞いた覚えは「女優ナナ」位、昔の映画監督、とは聞いていたけれど、サイレント→トーキー時代への過渡期の人で、スタジオを出てのロケーション撮影や、映像と音声の同時録音の先駆者で「ヌーヴェルヴァーグの父」、若い映画人、ゴダール、ヴィスコンティ、トリュフォーらの父的存在だった、というのは、今回初めて知り、父が屋外での製作の印象派、という新しい絵画分野開拓者の一人、だったように、息子も映画の世界で、同様な屋外への進出含む、新しい手法を広げた人物だった、というのは今更ながら、少し感慨も。

父が生涯かけてキャンバスに表現し続けた暖かな光、溢れる色彩、ほとばしる生命力の世界を、息子は銀幕の世界で表現した、という旨のナレーション、「私は父が自分に与えた影響を明らかにするために一生を送った」というテロップ。

昨年「春のめざめ」という、動く印象派の絵画、のような作品に興味引かれて見に行った。「ルノワールの世界」を動かしたような、という作品なら、見てみたい気はするけれど、DVD化しているジャンの作品は目にした限りモノクロの「カトリーヌ」「女優ナナ」のみのようだけれど。

サイレント時代、映画制作費用に困り、父の絵を一枚一枚売っていった、というエピソードもあり、それが父への裏切りに思えた、という回想もあったけれど、ルノワールという大画家の遺産、があったからこそ、紆余曲折後に新たな映画の開拓も、と思えば何か芸術ジャンルの運命的、な感も。

明後日の、ぴあの招待券が来ていた「ルノワール+ルノワール展」読者貸切鑑賞会は、何とか都合がついて行けそうで、その予習、としても役立ちそうな番組だった。昨夜NHK教育で「市川崑さんをしのんで」という以前のドキュメンタリー番組の放映があったと気付き、問い合わせても今は再放送予定はないとの事で、残念。 (http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/http://www.ntv.co.jp/renoir/ルノワール+ルノワール展

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2007/10/1

男鹿和雄展  文化・芸術・映画

先週金曜、今日まで現代美術館での、ジプリ中心に多くのアニメ作品の背景を手がけてきた男鹿氏の展示会に。気になりつつ期限も迫り休日は3時間待ち、と聞いていて、行くならこの日しか、と出かけ、正味掲示通りの80分待ち。

とにかく一人の画家の展示としては、余り記憶にない量、600点以上の数々の作品の背景画。改めて、個性(アク、癖)の無さが個性の圧巻、というか、1枚1枚破綻の無い写真のような水彩画で、まさに職人芸。アニメの中では脇役、でもじっくり見ると、改めて緑の細かな色の多彩さ、折に航空写真のような、家々の細かい描写は先日の山下清の貼絵作業が重なったりも。

「おもひでぽろぽろ」('91)の絵が結構多く、この作品は、公開時、故郷の職場で同僚だった友人が上京した時、一緒に新宿で見た。特にそのテーマに強い共感という訳ではなかったのだけれど、当時の自分や友人の微妙な心境とも重なった作品で、たまたま募集があって詳細は忘れたけれどそういう事を交えて書いて、今までで唯一雑誌(多分月刊カドカワ)に映画感想を投稿、思いがけず掲載されたという思い出の作品。

部屋、街、田舎の風景の数々に、ストーリーはさておき、あの作品のおぼろげな匂いや空気感が蘇えって懐かしかった。その友人とは故郷への感覚の違いもあって、徐々に疎遠にはなったけれど、どうしているのだろう、とは。そういう各作品の残片が呼び覚まされるような催し、でもあった。

カードを買ったのは「となりのトトロ」からの「夏の畦道」「トトロの寝床」、それと、屋根の上の猫バスが表紙、各ページ下に2種類の「・・トトロ」からの田園風景入りのA5ノートを。昨夜「みゅーじん 夏木マリ」録画、「Mラバ YUI」はし損ねた。(http://www.ntv.co.jp/oga/

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