これ自体は(いまさら)特に決定的なニュースでもないんですが、
ソースがlivedoorニュース(ゲンダイネット提供)ってのがいいでしょ(笑)。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2124916/detail
合衆国のグリーンスパン(前)連邦準備制度理事会議長らに勝るとも劣らない、と手腕に関しては評価が高かった福井氏、
これまでの一貫した量的緩和から、金利引上げも視野に入ってきて、いよいよその真価が問われようか、というところだったと思っていた矢先の村上ファンド絡みのスキャンダルで火だるまになっています。
投資信託も保有していたということが新たに明らかになったそうです。
むろん、自己資金を投資信託にすること自体悪いことでもないはずだし、実際村上ファンドほど常軌を逸した高利回りにも普通はならないでしょう。すでに判明している特定の株式銘柄を保有するよりはずっと穏健な投資行動だったはず・・・なんですが。
なにしろ政党、財界揃いも揃って利殖は無条件に悪徳であるかの如くあげつらう風潮が高まってきている中、チェックすればすぐ分かるはずの村上ファンドでの運用益を、一度ならず言葉を濁してはっきりさせようとしなかった態度が命取りになりそうな雲行きです。要は自分でも後ろめたさは自覚していたということでしょう。
村上氏が起業する際、大蔵省関係者からも出資を募って、彼の心意気に感じてそれに応じた人も少なくなかったことはすでに周知ではないかと思われます。ですから、福井氏も初めから日銀総裁就任前の出資として事実を明らかにして自らの不用意さを陳謝していればこんな大騒ぎにまではならなかったのではないでしょうか。
もちろん、インサイダー情報を得ることができるどころか、ご本人の発言自体が株価や為替の世界的動向にすら甚大な影響を与えうる立場なのですから、特定の投資先を持つことはそもそも日本銀行の内規に照らすまでもなく適切とは言い難く、処分するなり凍結して極秘裏とするなりすべきなのは当然でしょう。
事実、福井氏と村上ファンドとの関係が報道された日には日経平均株価が911以来最大の下げ幅を記録していますし、じわじわ円安だし、福井氏が持っていた株はどこのか、とか、どこの投資信託に出資していたか、なんていうのが気になる投資家の方もきっと多いですよね。
それに今回の件自体が辞任も当然とまでは言えなくても、野党の追及はまだ続くようですし、今後の日銀総裁としての信頼や影響力、ひいては日銀の政策とその効果に微妙な影を落とすことは間違いないでしょう。

0