9月23,24日と開催される
守口門真ジャズフェスティバル2006の企画として行われた大工哲弘さんのコンサートに行ってきた。
守口市駅近くのサンヨー本社(SANYOの本社が特急も止まらない守口にあるとは知らなかった)ビルのe-cafe というこじんまりしたカフェが会場で
観客は100人強というところか。少し遅れて入場したが空いていた前から二列目の席に陣取る。
近所ではないし、風邪の直りかけで体調が万全ではないこともあって他の会場などは見なかったが、ほとんどがボランティアと思われるスタッフの対応なども親切で好感が持てた。料金は当日2500円との告知だったが、実際には前売りと同じ2000円だったのは有り難かったが、逆に言えばはじめからそうしていれば、と、もっと動員の工夫の余地もあるのではないかという印象もあった。私も(京都だというのもあるが)直前まで知らなかったし。プログラムを見たところ、まあ来年もチェックしたいイベントではある。
共演のチューバ/テナーサックス/パーカッションのトリオの演奏(これもなかなか良かった)が終わっていよいよ大工氏の登場。黒っぽいジーパンにアメリカインディアンの顔をあしらった白のシャツに、今日は頭も洋風(?)にハンティング帽とおよそ民謡のお師匠さん(沖縄県指定の無形文化財保持者)とは程遠い出で立ち。
大工さんのことをほとんど知らない人もけっこういたようだが、ふつうのおっちゃんにしか見えなかったかも。
まずは朗々と「月ぬ美しゃ」を歌って、「守口は40年ぶりで、前に来たときは全日本歌謡選手権で8週勝ち抜いたときの最初の会場だったから守口は私のキャリアの入り口だ」など駄洒落を交えて奇遇なエピソードを披露。
「汗水節」「谷茶前」「ざんざぶろう」と島唄を唄う声はこれ以上ないほどに力強く深い。後ろあたりで、関西のお弟子だろう、女性がお囃子を口ずさむのもサラウンドな感じで悪くない。「私は『童神』とか『涙そうそう』はやらないけれど」この定番を、と「安里屋ゆんた」でソロの部は終了。
しばしの休憩を挟んで登、高岡、池田のバイラ・コン・ディアスの三氏が加わって、セッション開始。
「ジャズトリオ」という肩書きで、今日は大工氏も少々かしこまって島唄中心にアレンジして演奏するのかと思いきや、いきなりニューアルバム『ジンターランド』からチンドン色の強い「一かけ二かけ(西郷隆盛娘です)」を歌う。
そう言えば、チューバとテナーサックスって関島岳郎や梅津和時、大熊亘らとのセッションに通じるものがあるんだなと納得。
大工さんは前述のように、島唄とは完全に一体化しているかのごとき唄いっぷりで、私など聞きほれるばかりだが、流行り歌などでは、微妙に発声が違うのか、単に音域が広くなるからなのか、はたまたそれらも意識してのことなのか、そこはかとなくすっとぼけたような独特の味が加わって、これがまた取り上げる曲の調子に妙に合うのである。
その後も最新作と『ウチナージンタ』『蓬莱行』などからの曲を中心に演奏。合間のお喋りも「音楽はジャズ、電器はサンヨー、うちにもあります」「(共通語の歌は)解説がいらないから楽でいい」「(東京節をやるけれど)巨人は永久に大嫌いで、つまり言うまでもなく阪神ファン」等々快調である。
個人的には大好きなアルバム『ウチナージンタ』からの、久々に歌ったという(ところどころ歌詞を忘れていたのもご愛嬌)京都編を加えての「東京節」やエンディング定番(?)の「さよなら港」が聞けたのがとてもうれしかった。
後半のセットはこんな感じだったか?
アンコール前最後あたり思い出し忘れているような・・・メモは取ったりしなかったのでどなたか添削していただけるとありがたい。
一かけ二かけ
煙草のめのめ
ハートランド
お富さん
椰子の実
雨降りお月さん
生活の柄
東京節
(アンコール)
てぃんさぐの花
さよなら港
安里屋ゆんた
↓終演間近には外もすっかり暮れてきた。
(こんなのしかないので、写真お持ちの方下さいませ m(_ _)m)


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