なんとなく、書こうと思いました。開店祝いにおじきが来てくれました。亡くなった親父の弟さんです。
優秀な方でした。それゆえ、子供の頃私がサボっていると、よく叱られました。私にとっては、少々苦手なおじきでした。
そのおじきと久しぶりに色々と話しました。
その会話の中で、
おじきが「もう、遠慮はいらんぞ、これはお前が建てたのだから、誰にも遠慮することはないからな」と言ってくれました。
焼けた店は父が建てたもの。そして裏にあった家は祖父の代のものと、家の歴史が残ってました。
当然私もこの場所で生まれ育ったわけですが、実は古い家には叔父や、叔母の思いでも記憶として多くのもがあったに違いありません。ましてや、その裏の家にあったお仏壇も跡形もなく無くなってしまいました。
私の中では、家が焼けて私たちはもとより、親戚にも随分申し訳なく、後ろめたい気持ちでおりました。申し開きはできないと・・・。
そんな折に、おじきは、私に気を使って、こんなセリフを言ってくれたわけです。
泣けました。ありがたかったです。ずっと罪悪感を感じておりましたので、一つ大きな山を越えられた。そんな気にさせてもらいました。「これからは、自由にやれ!何も誰にも遠慮はいらんぞ。お前が作ったんだから、極端に言えば、最後につぶしても誰に文句を言われることもないいからな」
このことを、私に言葉で言いたくて、ここまで来てくれたわけです。
多分一生忘れない言葉になります。ありがとう。

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