八丁味噌について、市内で、市民活動として署名活動が始まりました。私は八丁味噌は、岡崎の宝だと思っています。市民はもとより県民、国民の皆様に八丁味噌はどういうものか知っていただけたら嬉しいと思います。
過去にfacebookに掲載した、八丁味噌の今回の問題についての想いを再度お伝えしたいと思います。
過去の記事
岡崎の八丁味噌さんが、八丁味噌を使えないって??
地理的表示保護制度(GI)の件では、いろいろな方々がご心配頂いております。私も、地元に八丁味噌さんがあるわけで、とても人ごとには思えず。そして、伝統的な職業という意味では、お仲間として、ずっと一緒にいろいろな活動をしてまいりました。
長きに渡って経営してくることは並大抵のことではかないません。不断の努力をもってして、商品力と信用と先進的な取り組みと、ありとあらゆることをして、やっと維持ができるわけです。
まるやさん、カクキューさん、ともに400年以上と、どこも追随できない年月を培ってきておられます。
今回のGIの問題は、人によっては、業界の問題じゃないの。政治が絡むのはおかしい。って言われる方もお見えになります。
でも農水省というところが、ある意味勝手に八丁味噌の定義を作ってしまったわけですから、これはいかんという事になります。
岡崎市においては、行政側からが要望書が、市議会からは意見書が農水省に提出されました。
地理的表示の保護につきましては、多くの方々が投稿されておられますので、大体はご理解いただけていると思いますが、今回の一番の問題は、八丁味噌というもののルーツは何かという事です。商標登録とかの特許庁などとは関係ないし、ましてや、八丁味噌は普通名詞でしょ。なんていう事も関係のない話です。
「昔から、岡崎の八丁村で作っていた豆味噌で、木桶で3tの石を積んで、二夏二冬の期間天然醸造の製法で作られていて、それを八丁村で作った味噌だから、八丁味噌と呼んできた」というお話です。これがルーツです。
だから、愛知県は豆味噌をつくる文化があって、それぞれの産地で製法が違うのは当たり前で、「升塚という地域で作るから升塚味噌であり、その製法は一年仕込み」。
イチビキは名古屋の会社だから、名古屋味噌でよいのではないですか。
商品に「イチビキ八丁みそ」や「八丁赤だし」などというものがありますが、なぜでしょうか。
名古屋の味噌は、「名古屋味噌」、知多の味噌は「知多味噌」、豊川の味噌は「豊川味噌」それぞれの地域の豆味噌として出せばよいだけの話。そうすれば、製法が違って3ヶ月タンクで加熱処理して醸造しても、その土地の製法という事で問題はないです。
それをみんな八丁味噌としようとするからおかしくなるわけです。
農水省の方ももっと簡単に考えていただければ、こんな複雑な問題にならなかったように思います。
しかしながら、こんな問題に発展した以上監督官庁の責任で、一般消費者の誤解の無い様に解決していただきたいと望みます。
最終的には、地元の二社の八丁味噌を製造する会社がしっかりと仕事を続けることができ、一般の消費者がその八丁味噌を手にすることができる環境を整えていただければよいと思います。
岡崎において、長い間食文化を支えてきた、八丁味噌です。私たちにとっても宝だということに間違いないと思います。
市民の声が大きくなれば、事が動いていくのかはわかりません。でも、せめて地元の方々にはそんな気持ちでいていただきたいなあ。と思います。
個人的な感想でした。