23日夜、
岐阜市の「後楽荘」で、
100万人のキャンドルナイト2007 vol.5 「蝋燭夜談 at 後楽荘」が営まれました。
私は2003年、初めてのキャンドルナイトに参加しましたが、そのとき以来です。
電気に頼りすぎ電力を使いすぎることへの警告・・・
カナダで始まったスローライフ推奨運動が日本にも波及し、
東京タワーや
テレビ塔、岐阜では
岐阜城の照明が、
午後8時を期していっせいに消されるというパフォーマンスが行われました。われわれはその瞬間を、電灯もエアコンも切ってしまった後楽荘の部屋で待ったのでした。
そのときの印象・・・照明というのは
点く時は「パッ」と音がするような感動があるのですが、みんながじーっと見守っている岐阜城の照明は、
音もなく「あれ?」という感じであっけなく消えて・・・みんなため息をついていましたっけ。
今回はイベントだ段取りだということにあまりこだわらないで、
後楽荘の寂びたたたずまいの中で、それぞれの
客が思うままにゆったりと(つまりスローに)時の流れを楽しめるようにと、あらゆる角度からの配慮が行き届いていて、久しぶりにくつろいで気ままに過ごすことができました。
岐阜の人々の感性に、静かに頭を下げます。
雰囲気を保てるようにと客数は制限されていて、蝋燭の灯りだけの薄暗い部屋に、2人で、3,4人で、あるいは独りで・・・そう、
佇んでいる感じ・・・実際には茶室から聞こえてくる琴の音に耳を傾けながら、酒を飲んだり弁当を食べたりしているのだけど、
何っにもせずにじーっと「時が流れていく音」を聴いているかのような風情が漂う・・・不思議なときを過ごすことができました。
実は私は、演奏が始まって誰もいなくなった頃を見計らって、
蔵を改造したバー「燈くら」に行って、静かにワインを飲みました。素敵な着物姿の女性が接待してくれましたが、素直な私は思わず
「暗いところでは女性はきれいに見えますね」と言ってしまいました。また会ったら、
明るいところで「きれいですね」と言ってあげようと思っています。
近頃仲良くなった若い
ガイジンを連れて行きましたが、大好きな「日本風」を満喫して大喜びの様子。
身長193センチ、靴は32センチという大型白人種ですが、
「料理の決め手はダシです」「ひらめはエンガワがおいしい」「方丈記は全部読みました」「良い古語辞典がほしい」「歩き遍路で66ヶ所巡礼しました」「お茶は裏千家です」などと、60年以上日本人をやっている私がついていけないようなことを言う
アメリカ人でして、どうも私より純日本風スローライフを深く楽しんだようです。
今年の蝋燭夜談(日本語でキャンドルナイト)のテーマは
「今を味わい、時を楽しむ」・・・まことにその通りの夜を過ごすことができました。お誘いいただいた
主催者の酒井さんにお礼の意味で、素敵な写真(!)を掲載します。

半割の竹に浮かんだ蝋燭に火をつける酒井さん。このあと庭中の蝋燭に点火されました。

「燈くら(ともくら)」での国際的談笑、日本女性は白ワイン、ガイジンはショーチューお湯割り梅入りです

夕闇迫る・・・対面左の部屋から岐阜城が望めます。

0