
イギリスから戻ってきてブログにそれをアップしない間に、またアムステルダムへ。今度は機内2泊、現地3泊の強行スケジュール。Aの出張に便乗して、ふと思い立った旅だった。
3歳近くなるDを連れての遠くへの旅は、まだまだ体力がいる。それを知っていてイギリスから帰った2週間後にまたアムステルダムか…どうしてそこまで限界に挑戦するのか…なんだかこの機会を逃すとアムステルダムにはなかなか行けないような気がして。いつも突撃的な生き方だなぁ、とくに何も身にならない事に限ってこんなに熱く決定をすぐ出す自分に呆れながらも どこかで満足しながら南アを飛び立ったのだった。
そして、アムステルダム。とてもとても良かった。
私にとっての初めての北のヨーロッパ。ビールが幅をきかせ、ワインがメニューの隅におしやられているブラッセリーやカフェは 朝からテーブルにキャンドルをともす。黒を基調にしたインテリアは北欧のモダンさを古い建物やクラシックな家具に交えながら、プロテスタントの潔さを表現していて、ため息が出る美しいバランス。
暗い冬の到来を予感させる、まだ濡れてもそれほど寒くない秋の雨をあびながら運河にかかる橋をいくつも越えて歩き回った。クラシックな自転車を老若男女 功名に操る姿と 便利にはりめぐらされたトラムに、とても住みやすい町と感じるけれど、実際のところどうなんだろう?大半の人々は 郊外に家を買い電車で中央駅まで通勤するのよ、それもほとんど埋めたてられた土地なのよ、とオランダ人フィアンセのためにアムステルダムにポーランドから移ってきた知人イボンナが話す。
Dと常に行動をともにするので、期待のボッシュは国立美術館で逃し、レンブラントとゴッホの数々の絵の前を小走りに流した。それでも、私の彼らの絵に対する理解を深めることができたのは、この旅で、その空気と光を感じることができたからこそ。レンブラントの光と影は確実にここから生まれたのだろうし、ゴッホの南への移動は きっとこの光の暗さを自分の中の闇と重ね合わせ、それから逃れるためのものだったのだろう、と。
アムステルダム、良かったなぁ。
いつかまた行きたいなぁ。
ポーランドからわざわざ彼とかけつけてくれたマルゴたちとの時間が この旅をよりいっそう彩ってくれたことも間違いない。