長い一日だった。(この記事も長いデス)
SMDC平日休み組恒例「GW明け富士詣」に
有休取って参戦。(5月1・2日出勤したんで・・・)

予定通りお昼にこの日の目的地である
八合目ビアガーデン(3,220m)に到着し、
2ℓのビールとワイン、芋焼酎で乾杯!
愉快な仲間たちと楽しい時間を過ごしヘロヘロ。
14時過ぎに雪渓へドロップ!
1時間ほど前に我々より上部から滑りおりた2名の
スキーヤーの一人が登って来るのが見える。
挨拶をしようと近寄ると、
「すみませんが助けていただけませんか?」
仲間が転倒し右足を骨折して動けないと言う。

(この時はまだ事故を知らない)
SMDCメンバー8名は負傷者の元へ直行。

そぉ〜っと負傷者のブーツを脱がす。

caz君の3段式ポールの中段を利用してテープで固定。
現場は通称「一番右の雪渓」で元祖七合小屋より少し高い
標高約3,050mほどだろうか。25度を超える急傾斜の
雪渓上なので、安全な場所へ移動しなくてはならない。
通称「真ん中の雪渓」との間に雪の消えたブル道が見える。
そこまで約50m。左右にひとりずつ、肩を貸しながら
一歩一歩雪渓をトラバース。上側の介護者は10歩も
歩けば腰が痛くなる。この50mに30分を費やし
15時10分、ようやくブル道の安定した場所に着く。

元祖七合小屋まではあと200mの距離。
再び急傾斜の雪渓トラバースである。
さてどうしようか?スキーで橇を作っても、この傾斜では
確保するザイルが無ければかえって危険だ。
痛がる本人をこれ以上移動させるのは無理そうなので
負傷者のパートナーが携帯電話で静岡県警に救助依頼。
次第に西風が強くなってきた。
16時前に爆音とともにヘリコプターが接近するも、
ガスと強風のため、現場確認が出来ないようだ。
16時20分、ようやく真上から救助用ワイヤーが
落とされる。

青いウェアはヨッシーさん、レスキュー隊員みたい。
吊り下げの「ワッカ」の使い方、誰も知らないので
手こずってしまった。ヘリからゼスチャーで指示されて
なんとか負傷者への装着が完了。

16時20分、負傷者をヘリに収容。よかった〜!
手分けして負傷者の荷を担ぎ下山。
こんな事があってか、いつになく皆慎重な滑りだ。

西日差す七合目下部雪渓。
17時20分、やれやれ五合目に帰着。

静岡県警の警官にSMDCメンバー全員、住所・氏名等を
聞かれる。救助協力のお礼を述べた警官氏、付け加えに
「あのぉ〜、ご存知かとは思うんですがぁ〜
富士山はスキー禁止でして〜〜〜、
そこんとこひとつよろしく頼みます。」
やんわりと(笑)お小言を頂戴してしまった。
お立場上、言わんとしているトコは判るんですけどね。
本で読んだ程度のレスキュー術の寄せ集めで、
大のオトコが8人もいて何も出来なかった。
負傷者には寒く痛い思いをさせてしまい申し訳なく思う。
いつ我々の身に振りかかってもおかしくない転倒事故、
今回のメンバー一同、安全な山滑りへの誓いを
熱く熱く胸に刻んだ長い一日であった。
今回の参加者(敬称略)
Sugi、ジャン、ヤマソウ、めえ、ヨッシー、caz、
西岡、近ド(以上テレマーク8名)
かば、えび、副長(尻セード部隊・一部新七合目まで)
07/05/10追記
「絶好のスキー日和をとんだ事故に
巻き込んでしまい・・・」とのコメントを
負傷者のパートナー・Eさんよりいただいております。
イエイエ、SMDC流の楽しみ方も忘れちゃおりません。

「ハチ」の付く日だったんで「黄ハチ」なのだ。
ちゃんと富士山、滑った(滑れた)どぉ〜!


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