「メディアで知り合った有名人にこちらから応援をお願いすることはない。自主的に応援してくれても、僕の政策を理解してもらったうえでないと。あくまで自分の思いを愚直に訴える」
立候補表明の際には、たかじんやチンすけの名前を出して芸人との交友関係を有権者にアピールした橋下氏は、こう言い切ったという。
きっと、『 愚直に訴える 』 という表現が人を打つと考えたのだろうなあ。
愚直というのは、損だとわかっていても、いや損得に関係なく、正しいと信じる道をこつこつと行うことである。
これほど橋本氏にそぐわない言葉はないではないか。
2万パーセント立候補はないと言い切りながら、一転して出馬表明した橋下氏。それが、この立候補における彼の一回目の変節であった。実は十分な根回しの途中であったための方便に過ぎなかったのだが・・・。
今度はいつ、どのような変節を見せるのかと思っていたら、あっけなく彼は公約を修正してしまったという。公明党からの推薦を受けるためである。背に腹は変えられないということだろう。
公約を修正し、高齢者福祉施策を盛り込んだ上で、橋下氏は公明党に擦り寄った。
しかし、公明党は内部の反対が多く、彼を『推薦』ではなく、『支持』するにとどまった。これまでの無分別で独りよがりの放言癖が災いしたのだ。これは当然のことだろう。
公明党の支持母体である創価学会員の人たちには実直な方が多い。私は創価学会員ではもちろんないが、そうした知人が多くいる。そうした草の根の学会員の方たちが、憲法改正を主張し、徴兵制度を是認したり、買春行為が相手国に経済効果を与えると公言して恥じないような男を、上からの指令で支持するとは到底思えない。公明党もこうした学会員の声を無視するわけにもいくまい。
それにしても、彼の選択には常に費用対効果・・・金勘定、損得勘定がある。その点では一貫しているから、選挙に当選することに損得勘定からすれば、公約のひとつやふたつ修正することはどうということもないのだろう。
第3の変節は、おそらく、タレントからの応援だろうなあ。。。。。当選するためのバランスシートを考えれば、芸人の登場を頼むことに躊躇いはないはずだ。
彼のキャッチフレーズは「子どもが笑う」大阪・・・子供たちにやさしい環境をつくれば、街も、会社も活性化し、人も集まるのだと言う。
くれぐれも『子供に笑われる』大阪にだけはしてほしくはない。

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