新華社NEWSからの引用です。
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中央政府は、「被災地の各クラス党組織と共産党員全員は、人民の利益は何よりも重要だという立場を堅持し、危険を顧みずに復旧・救援活動の最前線に身を投じ、民衆の差し迫ったあらゆる問題・困難を急ぎ解決し、党と政府の配慮を被災者一人一人に行き渡らせる。全国の各地方、各部門は「一方に困難あらば八方が支援する」精神を大いに発揚し、心を一つに合わせ、志を高く持ち、困難に立ち向かい、あらゆる挫折にもめげず、ともに復旧・救援活動における戦いで勝利を勝ち取る」よう呼びかけた。
>>>2008/05/13 13:11:08記事 引用は以上
『 人民の利益は何よりも重要だ 』というくだりは意味深長です。
どうやら人民=国民とイメージさせたいようです。その上で国民の安全と人権を保障する国家であるというイメージを与えたいのでしょうね。残念ながら民族問題を知る者には、人民=漢民族というイメージしか沸きません。
『 人民の利益は何よりも重要だ 』
本当にそうであることを祈ります。
この自然災害は中国の人権問題を隠蔽することに利用されてはなりません。民族を問わず、救出・支援活動がなされることを祈るばかりです。民族を問わず教育を受け、就労できる状態にはない中国は、試されていると知るべきです。チベット周辺はかなりの被害が予想されることからも、民族を問わない救助・支援活動が行われることを祈らずにいられません。
まだ被害が少ないと思われる地区での救出活動の様子がTVで報道されています。抗うことのできない大きな自然災害に直面した子供たちの痛々しさは目を覆うものがあります。震災の直撃を受けたチベット周辺の地区はもっとひどい状況でしょう。阪神大震災の惨状が目に浮かびます。
それにしても、自然災害の被害を受けての救出・復旧活動ですら、『 戦い 』と表現するところは、いかにも中国共産党らしい表現です。けれども戦いは負けたら無意味なのでしょうが、救出・復旧活動においては有効な方法か否かは別として、無意味な行為はありません。また、阪神大震災の惨状を目の当たりにした経験からすれば、救助活動は戦争にたとえるべきものではありません。戦いは破壊活動でしかないからです。
軒先に放置された被災者の遺骸が揺れる惨状は、戦争を髣髴とさせました。だからこそ戦争などしてはいけないと思ったものです。
被害が最小限になること、そして、全ての、被災者の方々の身の安全を願っています。

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