5月17日のサンデープロジェクトは、政権交代、世代交代を象徴するショーであった。圧巻であったのは、最後の10分である。このところ、時間がないため、ブログ更新を怠ってきたが、この記事は記録のために書き起こしておく。尚、「 」部分は発言内容をできるだけ正確に書き起こしたものである。
田原はいつもの調子でお気楽なものである。
決して自分を主語にせず、「世論は、」「マスコミは、」という無責任な主語を活用しながら自論をぶち上げて鳩山さんに迫る。田原は繰り返す。今後は鳩山さんが何をするか。小沢さんの操り人形ではないとことをマスコミに思わせないと、今度の総選挙は戦えない。
田原「小沢さんがせっかく辞めたんだから、小沢さんが深く関わっていないと思わせないと今度の選挙には勝てませんよ。」
「僕はそれは反対ですね!」ここで、高野氏が口火を切った。
田原「はいどうぞ。」
高野「反対です。」
田原「反対?」
高野「反対。誰がやったってある意味で小沢院政になるんですよ、岡田さんになったって。」
田原「何?」
高野「いや、ようするにね、小沢さんの力を十分に活用して政権を取りに行くという今の戦略局面は小沢さんがやめても変わっていないんですよ。」
田原「変わってない?じゃあ変えな・・・(高野がこれをさえぎるように言葉を重ねたため途中で発言は切れる)」
高野「それをマスコミがね(ここで高野氏は星朝日新聞論説委員を二度三度と指差す)、親小沢、反小沢みたいなね、架空の対立軸を作って。仮に岡田になっても小沢の力を使って選挙をやるんですよ。そんなこと、誰だって分かりきってるはずじゃないですか。
マスコミがおかしいんですよ。言っているのは。」
ここで高野氏は怒りに一瞬言葉を飲み込む。
その一瞬を財部誠一(経済ジャーナリスト)が受けて続ける。
「そうそう、僕も全く同意見でね・・・ついこの西松の問題が起きるまでは、だってあのゆうせい・・・(中略)・・・西松が出たとたん全部小沢を排除しなければいけないという議論は、
全くの、国民を無視したマスコミのでっちあげだと思いますよ。」
ここでまた一瞬の間が空くが朝日新聞の星は何も言うことができない。また不思議なことにカメラもそれを捉えていない。その間を挟んで財部が続ける。
「
いや本当にマスコミは間違えていると思いますよ。」
田原「この番組はずいぶん小沢擁護になってきたなあ。」
田原は皆を笑わせて、共産党の小池にコメントを求める。
小池は田原の注文通りに「やっぱりけいじめをつけなくちゃあ。」というようなことを言う。(小池はKYであることが分かる)
続けて、田原は連立政権を立てるのかを問い、鳩山に連立の意思を確認すると、社民党の辻議員に思惑をぶつける。
しかし、辻議員は連立については簡単に流した上で、小沢の話に戻してします。小沢さんがすごいエネルギーで野党共闘を構築してきた功績を述べた上で言葉をつなげる。
「私、そこはね、やっぱり、評価すべきだと思います。だから、小沢さんのよいところは受け継いで、悪いところはきっちり総括してもらう・・・」
ここで思惑通りに話を進めることのできない田原が、言葉をさえぎって国民新党の亀井さんに意見を求める。
「亀井さん、一言。あの、忠告、鳩山さんにどうしろという。」
「あのね、私は鳩山さんはね、好きなようにやればいいし、そういう力学だと思います。
(辻議員が合いの手を入れる「そうそうのびのびやればいいんですよ。」)
なぜかといえばね、」
ここで田原が口を挟む「この番組はずいぶん鳩山シンパが多いなあ。」
亀井が言葉を続ける。
「だってねえ、そうでしょう。あのねえ、党首を辞めた小沢さんが選挙に対してどういう力を持てるかということをね、きちっと判断をして、力があると思えば使えばいいし、ないと思えば使わなきゃいい、それだけのことです。」
田原の思惑は大きくはずれた。「鳩山は小沢の傀儡政権だ。そう思われないためには小沢を党幹部からはずし、封じ込めなくては世論、マスコミは黙っていないぞ。」と言いたい田原の思惑とは全く異なり、コメンテーター達の多くは皆、鳩山新党首にエールを送った。
なぜか政権交代を望まないマスゴミの代表の星浩(朝日新聞編集委員)ひとりを除いて。
高野氏からは、政権交代の必要性とそのために民主党を崩壊させてはならないという
真摯な思いが伝わってきたように思う。

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