何度も書いているが、このままでは日本は、アメリカと同じ戦争国家となってしまう。いや、アメリカと同じ戦争国家にすらなることはできない。どうやら日本は、アメリカの単なる捨石となる可能性が大きい。
天木さんの記事から引用する。
『キーティング米国太平洋艦隊司令官が、「中国の空母建設に米国は手を貸す用意がある。彼らが望むレベルまで、また我々が可能なレベルまで助力する」と発言したのは5月12日であった。その発言が同じ5月12日の「ボイスオブアメリカ」(米国の国際広報ラジオ)で流されていた。
この事実を、一ヶ月ほどあとになった6月19日の参議院外交防衛委員会で、民主党の浅尾慶一郎議員が質問したという。この質問に対し、麻生外相も久間防衛相も「キーティング司令官の発言はまったく知らなかった」、「なんともコメントのしようがありません」と答えているというのだ。』
『おりしも米国の下院議院で従軍慰安婦問題に関する対日非難決議が圧倒的多数で可決された。私は従軍慰安婦問題を含め過去の過ちについて日本政府はこれを公的に認め謝罪すべきであると考えるが、その一方でこの米国の対日非難決議はたぶんに政治的なもので日本のイメージをいたずらに貶めるものであると思う。しかし同盟国であるはずの米国政府は一切日本政府を擁護しない。』
『同じく28日の各紙は、北朝鮮の核問題に関し、ヒル米国代表が「北朝鮮の恒久的な平和体制を話し合う4カ国会合を、日本を外す形で提唱した」と報じている。』
『更にまた28日の朝日新聞は、テロとの戦いで拘束した人物の多くを米国の司法の枠外で処罰を重ねるブッシュ政権に言及し、米裁判所は「テロ容疑者の処罰は広田判例(東京裁判)に従わなければならなかった」とその判決文の中で記した事実を報じている。つまり東京裁判は軍事占領下の違法な裁判であった事を米国も認めているのだ。そしてそれを都合のいい時に活用しているのだ。』
戦争国家アメリカはアジアの大国中国に対して軍事支援をするといい、他方で、日米安保条約の相手国である日本に対して、従軍慰安婦非難決議を出している。6カ国協議に日本をはずし、こんな仕打ちを続けるアメリカは同盟国ではない。考えてみれば日本には資源も土地もない。冷戦終結後の日本にはアメリカが本気で支援する理由などないのだ。資源を握るのは中国なのである。アメリカにとって日本はアジア戦略の捨石にすぎない。
国民生活の隅々まで干渉する法整備を行い、圧倒的な格差社会を構築して兵士予備軍の貧困層を量産し、ついには憲法の枠をはずして自国の若者を捨石のための戦力として送り出そうとする。こんな「美しい国」はまっぴらである。
イラク戦争に反対する文書を小泉首相に送り、結果的に大使を更迭され、小泉の地元で立候補してこれに破れ、今また三度目の正直で立候補した天木氏。この国に住む人々を愛すること、この国を愛するということ、そこからどうしても憲法9条を変えさせてはならないという思いを語る天木氏。彼ほど不器用で、純真な思いで政治に立ち向かおうとしている、決意の人を、私は知らない。
私はあらゆる戦争に反対する。
9条を変えさせてはならない。
だから、天木氏を支持する。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/06/29/#000456

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