大方の予想通りに自民党総裁は福田氏に決まった。
記者会見での福田氏の発言はまとめると以下の通りとなる。
1.『 自由民主党として、非常に困難な状況にあることを考えれば、全員に政治参加してもらい、協力し合う態勢を作ることが大事だ。』
この発言の「政治参加してもらい」発言には笑ってしまった。では、これまで多くの国会議員は政治参加していなかったのだろうか?
後段の『 協力し合う態勢を作る 』発言も、本人は皆の納得を得る表現だと考えているようだが、今後は「協力し合う態勢」を作るということは、今までは協力し合う態勢ではなかったこととなる。阿部の足を引っ張るか、阿部の失敗を冷笑するばかりであった福田の本心が出たのだろう。恐ろしいのは政治家の嫉妬である。
2.人事の具体的な内容については『 まだ決めていない 』、『 派閥の推薦は受けない。 』
政治家は平気で大嘘をつく。派閥の領袖の支持を受け、石橋を叩いても尚動こうとしない男が総裁選挙に打って出たのは、他ならぬ派閥の力学を熟知し利用したからに他ならない。組閣が楽しみだ。
3.『 海上自衛隊による給油活動の継続や消費税の引き上げなどで、参議院の実権を握っている民主党との話し合いは欠くことができないので、(民主党と)協議をしたい。』
これまでは圧倒的な議席数を背景に、民主党とは話し合う姿勢もほとんど見せず、18回に及ぶ強行採決を行ってきた自民党は、民主主義の理念を破壊し続けてきた。参議院選挙の惨敗を受けての発言であるが、たとえ少数野党であっても、話し合いは民主主義の基本である。
福田は、『話し合う。』『協議する。』と、いかにもソフトな感じで繰り返しているが、これはつまり事実上何も言っていないに等しい。こいつ、結局、何も言っていないじゃないか、と私は思うが、しかし、『話し合う』とか、『協議する』などという一見ソフトで誠実そうに見える語り口は、自民党支持B級対策としては奏功するのだろうと思うと憂鬱になってくる。
そういえば、NHKの番組で自民党に期待する視聴者の次のようなコメントが読み上げられた。
『なんにでも反対する民主党に対して・・・むにゃむにゃ。』
このコメントの・・・の部分はどうでもよいが、問題はその前のなんにでも反対するとう民主党の枕言葉である。田原が多用するイメージ戦術のひとつであるが、こうした枕詞を公共放送でそのまま述べるのは聞いていて歯がゆくてならない。
なんにでも反対する民主党。
誠実に話し合いを求める自民党。
これから、こうしたイメージ戦略がマスコミを挙げて行われるのだろう。
さして重要とも思えず、むしろこのような事態を招いた自民党への批判・検証をさして行うこともせず、自民党内茶番劇を毎日放送したマスコミ。
実況のテレビ映像の中で、おおよそ7:3の割合で麻生支持が広がっていたのにもかかわらず、報道は常に福田有利のアンケート結果を垂れ流していた。本当か?いかさまではないのか?そんなアンケート結果が新聞に踊った。拭い難い疑念のアンケート結果だった。
テロ特措法の延長がさも必要であるかのように報道するマスメディア。
改革の中身も検証することなく、改革の後退だと繰り返すマスメディア。
今回の無意味な福田の総裁就任会見を見ながら、マスメディアのいい加減さ、でたらめさを改めて思い知った。
既に、マスコミのイメージ戦略は始まっている。
なんにでも反対する民主党。
誠実に話し合いを求める自民党。
これが彼らが私達B級層に植え付けたいイメージであるらしい。
小沢民主党の緻密な対応を期待したい。
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