◆健康保険料すら支払うことができない現実・・・悲しき死体遺棄事件 その2
富山県警南砺署は5日、病死した父親の遺体を側溝に捨てたとして死体遺棄容疑で、長男で福岡県出身の住所不定、無職、桑田秀樹容疑者(51)を逮捕した。「朝起きたら父が冷たくなっていた」と話し、容疑を認めているという。調べでは、桑田容疑者は約1年前から金沢市などで、父茂さん(73)と軽自動車の中で生活していたが、茂さんが4月中旬に死亡し、遺体の始末に困って富山県南砺市蔵原の道路脇の側溝に捨てた疑い。遺体は同25日に近所の人に発見された。
73歳の父と51歳の息子の軽自動車での生活!なんという悲惨な現実なのでしょう。
こうした事件に共通しているのは、生活苦という現実です。最近、ポロリポロリとこうした事件が報道されます。実際にはもっと多くの人たちが、人間の尊厳を踏みにじられながら、死んでいるのでしょう。格差社会の悲惨が、間違いなくここにあります。
行政は何もしてくれません。
机の向こう側で、高給をむさぼりながら、尚かつ、天下りをさせろ!とふんぞり返る。それが役人の本質です。国民が愚かなら、役人の同程度に愚かなのです。しかし、同じ愚か者であっても、弱者を切り捨てようとする彼らを私は憎みます。
死体を遺棄した人を責めることはできません。彼らは間違いなく弱者でした。「働け!」と責めるのは、元気に働くことのできる人たちの傲慢でしょう。痴呆の肉親を抱え、あるいは障害を抱えた本人に、「働け!」というのはあまりに酷です。たとえば月20万そこそこを稼いでいても、ちょっとしたアクシデントが発生すれば、生活はあっけなく瓦解します。社会にはこれを掬い取るシステムそのものがありません。あるのは逆に、生活の崩壊に絶える人々の絶望感を増幅させるシステムです。
ふん!まだ働けるだろ?怠け者め!もっと自助努力してからここに来い!
為政者と役人というのは、本当に、「自助努力」とか、「自己責任」という言葉が大好きです。。。大衆から集めた税金に巣食っているのは役人だというのに。
強者には甘く、弱者に冷たく!
これが小泉と竹中の目指した米国方式です。
それが小泉・竹中の目指した「改革」ですし、安倍内閣の「美しい国」構想です。
貧乏人は皆、側溝や冷蔵庫に放置されて朽ちてゆく。
やがて日本にも、銃を装備した警備員たちに守られる美しい町ができあがる。
残念ながら多くの愚かな国民が彼に賛同しました。サディスト小泉のアフォリズムに騙されていたのです。それが自らの首を絞めることとなるとも知らずに、ただ熱狂し、彼を支持したのです。
騙されたのは仕方がない。しかし、いい加減に目を覚まさなくてはいけません。
皆さん!
選挙に行きましょう!!!
議員の人数を減らしましょう。
公務員の人数を減らしましょう。
公務員の給料を、少なくとも、中小企業の現実レベルに落とすこと。
公務員の再就職もハローワークで行うこと。
そうしなければ、私たちの痛みが分かるはずもありません。
痛みの分からない人間に弱者救済などできるわけはないのです。

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