前十字靱帯の手術から2か月以上が経過した。
現在、病院でのリハビリは週2〜3回は通うようにしており、理学療法士の先生のご指導もあって経過は順調だと言える。
私は生業が整体手技療法の治療家なので、その様な立場から自身の手術後の経過を興味深く観察している。
日常生活での歩行や階段の乗り降りは何ら問題なくなり、左膝の屈曲角度は160度位で手術後2カ月の段階では回復は早い方とのことである。
稽古であるが、膝に負荷のかかる運動はまだ禁止されているので、激しい動きを伴う練習は自粛している。
太氣拳の場合、日常生活で歩行できる程度の運動ができれば主要な訓練を行なうことができるので、現在の私でも稽古にブランクを作らずに取り組んで行ける。
太氣拳は立禅で養成された構造能力を徒手攻防に応用しているとも言えるが、見方を変えれば、ある程度の構造能力が無ければ意味がないとも言える。
そこで、平素の稽古も立禅を中心とした構造能力の構築と強化の繰り返しになる。
これが、この拳法の大きな特徴でもあるが、私の場合、リハビリとしての効果もかなり期待できると感じている。
膝や股関節は軽く折った状態で長時間立ち続けるのだから、膝の負担は全くないわけではないのであるが、動作を伴わないので、再建した十字靱帯を損傷する心配は全くない。
這いや揺り、試力といった訓練も外面的な動作はゆっくりとしか行なわないので、これも歩行ができるレベルの運動能力があれば、取り組んで行ける。
このあたりが、歳をとっても取り組んでいくことができる生涯武術としての太氣拳の長所とも言えよう。
骨格の保持能力、言い方を帰れば、姿勢の管理能力の強化につながる。
私の場合、意念を用いて立禅に取り組む様になってから、仕事においても疲れにくくなって集中力も持続できるようになっているが、これは姿勢の管理能力が強化されたためだと考えている。
そのようなわけで、太氣拳の訓練法は手術後のリハビリとしても効果大と断言できる。
又、生活力そのものを向上させる側面を併せ持つ生涯無形の財産としても、その価値が大変に高いと考える。
これは、通常の格闘技であればとっくに現役を引退している様な年代の諸先生方が驚異的な動きや身体の強さを示されていることからも間違いない。
久住高原の雄大な自然の中、親子3人で立禅。
この日、高1の長男は2時間、小3の次男は1時間の立禅を達成!
事前の約束通り、私からお小遣いをせしめた・・・。
太氣拳成道会
http://www.joudou.jp/

4