4/6(日)に行なわれた昇級昇段審査会にて、新たに3名の初段が誕生!
土井貴一朗 46歳 通称名 ドイサン
少年期に少林寺拳法のキャリアを持ち、独特の重い一撃を武器に今回、昇段組み手に挑戦!
後に引かない気迫あふれる組み手で見事、これを完遂!!
遠方地からの稽古参加であるが、自身の稽古を積み重ね、組み手の実力をつけて来ている。
今回の昇段を機に、更なるレベルアップが期待される46歳である。
本人コメント
「この度は昇段審査を受審させていただき誠に有り難うございました。
自分なりに準備したつもりでしたが、組手では完全に場の雰囲気に飲み込まれてしまい、内容についてはほとんど記憶に残っておりません。
ただ、自身の情けなさ、不甲斐なさだけは強く残っており、改めて己の弱さを再確認した次第です。
本来、武術の世界では失格なのでしょうが、お相手いただいた方々や先輩方の愛情、また皆様方の声援が無ければ踏ん張る事はできなかったものと感じております。
現状では黒帯の実力に見合っていないことは百も承知ですが、末席ながら成道会の一つの顔となる責を重く受け止め、連綿と続く太氣拳の歴史に泥を塗る事無く精進する所存です。
城先生並びに錬士の先生方、諸先輩方におかれましては今後共ご指導の程、宜しくお願い致します。
また、同門の皆様には力不足ながら少しでもサポートできるよう実力の向上に努めたいと思います。
最後となりますが、ご協力いただきました皆様に改めてお礼を申し上げます。
本当に有り難うございました。」
宮脇善郎 49歳 通称名 ミヤワキサン
熊本支部長・馬原練士の空手以来からの後輩でもあり、長い武道キャリアを持つ。
空手を基礎とした重い突き蹴りによる組み手の実力には定評があり、今回の連続組み手も年令など感じさせない可能性を期待させるものであった。
馬原支部長も「空手の経験が長く、体力、気力は充実している。地道に稽古に励む努力家。今後、太氣拳の実力向上が期待される。」と、その今後に期待を寄せる。
本人コメント
「この度は、昇段審査の機会を与えていただき、また昇段のお許しをいただき、ありがとうございました。
空手で選手として大会に出場していた頃より太氣拳の稽古法には興味があり、雑誌等を見て自己流で稽古をしていましたが、2010年6月に馬原先生が熊本支部を開設されることとなり、正しく太氣拳を学ぶには良い機会だと思い即入会させていただきました。
太氣拳独特の稽古法である立禅、這い、練り等はやり方や意味がよくわからない難解なものが多く、また自分で誤った動きをしていても気づかないことが多々あるものですが、馬原先生より一つ一つ丁寧にわかりやすく指導していただきました。
入会から4年近くになりますが、稽古の度に何か新しい発見があり楽しく思うこともある反面、自分の技術の至らなさに「いったい何時になったらできるようになるのだろう?」と暗い気持ちになったことも多かったと思います。
さて審査についてですが、立禅から始まり最後の5人連続組手まで量も質もかなりハードなものでした。特に連続組手では顔面への手技での攻撃が許されており、相手をしていただいた福岡本部道場の皆様はどなたもとても強く、かなりきついものとなりました。何度も打ち込まれ自分自身が情けなくなるような内容で、とても悔しい思いをさせられる結果となってしまいました。
今回の審査で成道会の黒帯としてふさわしいものを示せたかどうかわかりませんが、今回出来なかった、不十分だったと思うことを自分の課題として考え、何としてでも克服するという強い、前向きな気持ちでこれからの稽古に励みたいと思っております。
改めまして、これまで御指導いただいた城先生、馬原先生、本村先生、諸先輩方、道場生の皆様に深く感謝申し上げます。これからも御指導、御鞭撻のほど宜しくお願い致します。」
川野清志 43歳 通称名 カワノ
宮脇初段と同様、馬原支部長の空手以来からの後輩にあたり、さらに古武道、総合系格闘技のキャリアを持つ。
通常の格闘技ではとっくにピークを越えている年令であるが、年令にかかわらずに伸び続けることのできる太氣拳としての可能性を体現できる人材であるかも知れない。
今回の昇段組み手でも、伸び盛りの若手を相手にテクニカルな本領を発揮してこれを完遂している。
馬原支部長も「仕事で稽古時間の確保が難しい中、集中した稽古で力をつけ、連続組手に挑んだ。他の武道の下地があるだけに、飛躍が期待される。」と、その今後に期待を寄せる。
本人コメント
「この度は、太氣拳昇段を賜り、ありがとうございました。
空手は学生時代から続けてきましたが、30代後半から体力的な限界を感じており、そのような時、馬原先輩からお誘いを受け、太気拳を始めさせていただきました。
最初は立禅や這いなど見よう見まねで、何か神秘的な感覚で稽古に取り組んでいましたが、ある時から徐々に体の中で変化が起き、太氣拳とは力に頼らない合理的な体の運用方法で、年齢を重ねても強さを維持することができる達人への道ではないかと考えるようになりました。太氣拳的な体の運用で組手に勝つ、とても面白いテーマと思い稽古を続けています。
昇段審査では、太氣拳的な組み手をイメージしておりましたが、とてもその様な状況になく、気持ちを新たにする必要性を痛感しました。今回の反省を生かして、達人への道を目指し、稽古を続けて行きたいと思います。
太氣拳で良い先生、先輩にめぐり合うことができ幸運でした。昇段させていただきましたことに感謝申し上げます。ありがとうございました。」
今回の昇段者は全員40代で、宮脇初段はもうすぐに50歳である。組み手の様子だけを見ていると、皆、クレイジーなオヤジっぷり全開で、一般の同年代と比べるといぶし銀でありながらも、何か不思議な輝きを感じずにはいられなかった。
この様な人たちが、身体を張って後進の追従を受け止めて目標となっていくのだろう。
自身の可能性を見限ることなく、年令など関係なしにこの様な場に身を投じる勇敢な昇段者に拍手!である。
太氣拳成道会
http://www.joudou.jp/

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