成道会ブログ

試力の際の背中、腰の動きを実際に触れさせていただいて確認。
呑吐（どんと）といわれる特有の動きで、姚先生の腰はいわゆる吊り腰の状態がさらに深く強靭な状態になると感じられた。

実技では、長男・大眞が組み手の指導を受け、実際に姚承榮先生と腕を合わせることができたのだが、興味深いことに、その腕がぶつかってきた時の感触は、７月下旬に経験した岩間先生のそれと全く同質の強靭なものであった、とのことだった。
ただ、その次の変化が少し違ったとのことである。

走歩、つまりフットワークで、とても６３歳とは思えない、まるで全身の関節にバネでも内蔵されているかのような機敏な動きを示されたり、旋法と呼ばれる推手の実技では、相手がまるで竜巻にでも巻き込まれたかのように吹っ飛んでいた。
体験した受講生の方は「何かをされるとわかっていたが、全く防ぎ様がなかった」と話していた。

今回の講習会で、普段の自分の稽古で不足している部分、抜け落ちている部分も理解できた。
それらをきめ細かく稽古の中に生かして行けば、すぐには無理でも１年くらいで何かこれまでとは異なる世界が開けて行きそうである。

来年は５０歳になる私がそのような期待を抱けるのも、この武術には６０歳になっても、７０歳になっても実際の動きを示すことが出来る武術家が現実に存在するからである。

今回、姚承榮先生の動きを見て、そのご指導を受け、自分自身の完全燃焼はまだまだ先と感じた。

姚承榮先生、旧拳学研究会の皆様、実に貴重な二日間を過ごさせていただきました。
本当に有難うございました。