12/3(日)に行なわれた昇級昇段審査会にて、新たに2名の初段、1名の弐段が誕生!
新初段!
相園憲久 51歳 通称名 アイゾノサン
成道会には10年くらい前に入会、その後、一時、会を離れるもすぐに復帰し、遠方からの参加にかかわらず、地道に稽古を重ねて今回の昇段審査に臨んでいる。
細身の身体に似合わない重いパンチを持ち、今回の昇段組み手では、体力不足の懸念を払拭する気力あふれる組み手でこれを完遂!
同年代の門下生の励みとなる様な存在になれる様、これからも稽古に取り組んでもらいたいところである。
本人コメント
「この度は昇段の機会を頂き、有難うございます。
自分のように50才を過ぎ、若い頃に格闘技をやった経験も無いのにかかわらす、昇段5人組手が出来たのも、全て先生や先輩方のご指導と励ましのお陰です。本当に感謝しております。
成道会に入会したのはもう10年以上前になります。
初めて稽古に参加した時は、その実戦的な内容と親切丁寧なご指導に驚きました。
最初はとても自分には無理だと思っていた散手会への参加も、少しづつ組手の強度を上げていくことにより、参加できるようになりました。
成道会以外の団体では、おそらくこんなに続けられなかったと思います。
これからも、少しでも先輩方に近づけるよう、稽古していく所存です。
宜しくお願い致します。」
中村一雄 53歳 通称名 ナカムラサン
成道会には10年以上前に入会、その後、会を離れるも4年前に復帰し、県外からの参加にかかわらず、今回の昇段審査に臨んでいる。
小柄な体格ながら、過去にはパワーリフティングの全日本大会で上位入賞、ここ数年のフルマラソンでは毎年完走という体力の持ち主で、53歳にして昇段組み手に挑戦!
自身の空手のキャリアを生かした組み手にて、これを完遂!
年令のことなど全く考えずに目標を達成せんとするその精神で、これからもこの武術に取り組み続けてもらいたい。
本人コメント
「この度は、昇段審査を受審させて頂き、又、昇段のお許しを頂き、有難うございました。
今回の5人組手においては自分の悪いクセや、出来そうな防御や攻撃パターンを自覚、想定した上で臨んだつもりでしたが、思ったような反応がほとんどできず、最後まで、なぜ想定してた動きができないんだろうというはがゆさや葛藤を感じたまま終わる結果となってしまいました。
でも、その状況の中で、あらたに基本の重要性や自分の多くの欠点や克服しないといけない課題も改めて再認識できました。
これからは課題を克服し、理想の組手を目指すために基本の立禅から真摯な気持ちちで取り組んでいきたいと思います。
今後とも、宜しくお願い致します。
この度の私の昇段審査にあたり、城先生、本村練士、馬原練士、各先輩方、道場生の皆様、ご指導、ご協力、本当に有難うございました。」
新弐段!
川野清志 47歳 通称名 カワノ
熊本支部ですでに7年以上のキャリアを持ち、今回、馬原支部長の推薦を受け、弐段昇段審査に臨む。
8人連続で行われる昇段組み手では、年令によるハンディを感じさせない巧みな組み手運びでこれを完遂!
今後、この武術を通じて開花してもらいたいひとりである。
馬原浩・熊本支部長コメント
「この度は川野君の昇段の機会を頂きましてありがとうございました。
2016年4月の熊本地震の後、稽古場所もままならない中で、1日も休むことなく黙々と稽古に励んでいた姿が印象に残っています。
また、福岡での長谷先生の伝習会、姚先生の講習会にも積極的に参加し、この難しい拳法を理解しようとする姿勢が今回の昇段に繋がったものと思われます。
これからも益々精進し、太気拳の発展の一翼を担って貰えることを期待しております。」
本人コメント
「この度は、太気拳二段への昇段審査の機会を与えていただき、ありがとうございました。城先生、馬原先生、本村先生、先輩方のご指導により、無事審査を終えることができ、感謝申し上げます。
今回の審査にあたり、太気拳で培った立禅や這い、推手の力を組手に出せないかをテーマに準備を行いました。
初段から3年以上が経過し、立禅の感覚が異なってきています。先生がご指導されている尾てい骨の巻き、命門の押出し、上下左右の感覚、胸を閉じる感覚、そういった感覚を大切にし、立禅の時に指導された箇所を、自宅で確認・修正していく作業を繰り返しました。稽古だけでなく、周りから見ると少し変な人だったかもしれませんが、ウォーキングやジョギング、普段の生活でも自然な形で立禅の感覚を出せるよう意識しました。
これにより、打撃力の向上を実感することができました。
太気拳的な動きと並行して、組手対策としてウィービング、ダッキング、コンビネーション等の稽古も付けていただきました。
武術的な動きと現代格闘技的な動きの両方を表現することを目標に組手稽古を行いましたが、道場生と組手稽古の中で試していくことは、楽しい作業でした。
また、生活面では、食事を糖質制限の方向に切り替えました。
医者やアスリートの糖質制限本を見ながら、試行錯誤で炭水化物を減らし、野菜とタンパク質を増やし、ビタミン剤を取り入れたりしました。
ビールやコーヒー等の刺激物を極力少なくし、よく噛んで内臓を休ませるようにしました。玄米食に切り替えたところ、体重減少が激しく、元に戻したりもしましたが、糖質制限に慣れてくると体が軽くなり、スタミナもつき、効果を実感することができました。
食事制限は苦しい面もあったのですが、昇段審査という目標があり、乗り越えることができました。
いざ審査での組手ですが、始まってみると体がガチガチで、太気拳で培ったものは十分に出すことはできませんでした。
タイミングを見て瞬間的な推手を考えていたのですが、なかなか体が動きません。
パンチをもらっているうちに単調な動きになっていったのがわかったのですが、中盤で足を使えとのアドバイスが飛んできて我に返り、少し冷静になれました。
太気拳の動きは狙って動くものではなく、自然と出てくるようにしないといけないな、と改めて感じた次第でした。
昇段審査にあたりできることは何でもやろうという意気込みで準備はしましたが、結果として、武術的な組手とはいきませんでした。
達人の世界の入り口にでも立てたらとは思いますが、これからの課題として稽古を積んでいきたいと思います。認許状には、「向後益々研磨可有之者也」との記述があり、これを見たときは、大変身が引き締まる思いでした。
改めて、ご指導いただきました城先生、馬原先生、本村先生、道場生の皆様に感謝申し上げます。今後ともご指導、ご鞭撻の程よろしくお願いし申し上げます。」
今回、昇段した3人は40才後半から50才台という、従来では考えられない年令での連続組み手完遂による昇段となった。
これは、太氣拳の有する立禅をはじめとした訓練体系が、打撃に関しても年令にかかわらずに希望を持つことが出来るという、武術としてだけではなく、格闘技としての可能性を示したものだと言えよう。
「この歳で・・・」なんていう言葉とは全く無縁のクレージーなオヤジたちに拍手!
太氣拳成道会
http://www.joudou.jp/

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