1990年、北斗旗空手道体力別選手権大会の予選となった関東地区大会。
私は軽重量級で参加。
前年の北斗旗の後、岩間先生と出会い太氣拳に取り組み始めていた。
試合では随所に太氣拳的な動きをみせているが、今考えてみても、無謀なことをやっていたものだと思う。
太氣拳の特性である内勁もほとんど備わっていない状態で、よくこんなことが出来たものだと我ながら冷汗が出る思いがする。
しかし、通常の格闘技の攻防とは異なるリズムや間の取り方に対戦相手が戸惑ってくれたおかげで優勝することが出来た。
決勝戦で対戦した福島博信選手は一橋大学に現役で合格した程のインテリで、当時の大道塾ではその将来を期待されている有望選手の一人であった。
この関東大会の後に本戦である北斗旗体力別の決勝戦で福島選手と再び対戦することになったが、雪辱を許してしまう形になり準優勝であった。
この時の北斗旗本戦の映像は紛失してしまっていた。
福島は後に大道塾を退会、新空手関東大会で優勝するなど、他の大会でも実績を残している。
その後、久保勇人先生の太氣拳協会で太氣拳を始めたと聞いていたが、その後、どうなっているのかはわからない。
同年秋に開催された北斗旗無差別では3回戦に進出、ベスト16であったが、パッとしない内容の試合ばかりだった。
「太氣拳をやり始めると、これまで身に付けていた武道や格闘技の技や動きが、一旦、バラバラに分解された様な状態になって実力が低下したように感じる時期が訪れる。このような段階を繰り返して、太氣拳の中でこれまでの動きが再構築される」と言われていたが、太氣拳に取り組み始めてちょうど1年くらいのこの時の私が、その様な状態であったのかもしれない。
打撃も太氣拳も中途半端、試合に臨むにはまだまだ甘かったと言わざるを得ない。
太氣拳成道会
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