大阪府私立高校の準「公設民営」化  私立中学・高等学校について

 今日の毎日新聞「15の春・異変」は、大阪府立高校改革についての記事である。
http://mainichi.jp/life/edu/news/20120216ddm002100072000c.html

 橋下府政は、私立高校でも年収610万円以下の世帯については、就学支援によって授業料を実質的に無償化した。(これが、報道ステーションsundayで、山口北大教授が橋下市長に返り討ちにあった話である。)
 その結果、明確なPRポイントをもたない府立高校には生徒が集まらず、去年は107校中41校で定員割れとなったという。
 もちろん、生徒が集まらない私立高校は、経営が苦しくなる一方、経常費助成については人数割の方向で改革が進んでいるので、府立高校ならば「再編」で済むところが、私立高校においては経営難から身売りせざるを得なくなる。公立以上に私立にとっては生徒募集に目の色を変えなければならなくなる。
 ところで、大阪府の私学助成については、「公立高校教員より教員の給料の高い学校に、私学助成を出す必要があるのか」という議論が、もう一方である。
 つまり、私学助成あるいは就学支援には、「高校教育という、政府によって保障されるべき公教育を、公立/私立という設置者を問わず、十分に府民に提供し、府民は幅広い選択肢の中から最良のもの選び取ることが望ましい」という発想が根底にあるのであって、まさに病院経営に近づいていっている。
 もちろん、私立高校の立地には、一定の人口規模や交通網という地理的経済的条件が必要である。そのため、公立高校によって独占的に高校教育が提供されるところも、日本には少なくない。しかし、大阪府に限っては、そのような場所は、ほとんどない。つまり、府内全域にわたって、公立と私立とが、横並びで府民に高校教育を提供することができる。
 ここにおいて、大阪府立高校は「私学化」する一方で、大阪の私立高校は、(公立とは別の次元で生徒を集めている)一部の学校を除いて、「公設民営」に近づいていく。

 徳島県が、日本の私立高校の近未来の一方の極とすれば、大阪府はその対極となろう。
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