誤審について  世の中のはなし

 日本シリーズ第5戦が、大誤審で台無しになってしまった。
 サッカーでは「マリーシア」といって、ずるさも競技の一部だといわんばかりに南米の選手がやっているが、あまり日本の野球では見たことがないので、余計に雰囲気がおかしくなってしまった。
 誤審は避けられないし、それもまた試合の一部なのだと思うが、それにしても後味の悪い誤審であった。

 このブログで「誤審」と検索すると、2件ヒットがあった。
 いずれも、うちのチームが誤審で涙を飲んだというものである。
 もっとも、うちが誤審で勝利したということもあっただろうし、それはこちらの記憶には残らないから、この数え方はフェアではないかもしれない。

 誤審といえば、忘れられない誤審がある。
 近畿私立高校ハンドボール大会の3位決定戦の笛を吹いたときのことだ。

 実力の拮抗する2校の対戦。予想通り、試合はスピーディーな展開での一進一退の攻防となった。
 後半残り1分を切り、1点差。選手と一緒に50分近くダッシュを続けてきたこちらはもう息が上がり、目の前がときどき真っ白になる感覚を覚える。もう限界をとっくに超えていた。時計をチラチラ見ながら、どうかこのまま終わってくれることだけを祈っていた。 
 攻撃がミスをしてターンオーバーから速攻となった。ディフェンスが戻りきれず、反則を犯す。無意識のうちに笛を吹き、ペナルティスローを与えていた(これは正しい判断)。スローが決まり、同点、そして試合終了。
 3人ずつのペナルティコンテストで決着をつけることとなった。
 それぞれ2人ずつ成功させて3人目。先攻の選手が外す。
 後攻の選手が位置に付き、スロー開始の笛を吹くと、そのままシュートが入った。それで試合終了かと、ほっとしたのだが・・・。
 ベンチから「入ってない!」の声が、体育館に鳴り響く。「ラインを踏んでた。しっかり見てたんや!」
 実はその瞬間、ラインには目が行かず(そこを確認するのがレフェリーの役目)、ボールの行方ばかりを追いかけていたので、それがどうだったかわからない。しかし、それについて判断する権限は審判である自分にしかなく、わからない以上、「正当なスローでゴールを認める」としか判定のしようがなかった。
 結局、試合はそのまま終了した。
 その監督の先生は大ベテランの先生で、まわりの先生から「謝りに行った方がいいよ」と言われ、大会委員長と審判長にもついてきてもらって、試合後、謝罪に向かった。
 「見てへんかったやろ、わし、それも見てたんやで」「この大会は全国につながらんからいいけど、これがつながる大会やったら、大変やで」「勉強しぃや」と、にこやかに声をかけてもらった。

 日本シリーズで誤審をした球審も、目の前に飛んできたボールをよけるのに気をとられ、バッターの方に目が行かなかったのかもしれない。そして状況から判断し、そして死球・危険球退場という判定をした。
 その判断を下す責任は球審にある。そして球審は判断を謝った。それもまた試合の一部なのだと思うが、やはりどこか後味が悪い。
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