今日は聖ヴィアトールの祝日です  世の中のはなし

「しかし、わたしの言葉を聞いているあなたがたに言っておく。
 敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。
 悪口を言うものに祝福を祈り、あなたがたを侮辱する者のために祈りなさい。
 あなたの頬を打つ者には、もう一方の頬をも向けなさい。
 上着を奪い取る者には、下着をも拒んではならない。
 求める者には、だれにでも与えなさい。
 あなたの持ち物を奪う者から取り返そうとしてはならない。
 人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。
 自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな恵みがあろうか。罪人でも、愛してくれている人を愛している。
 また、自分によくしてくれる人に善いことをしたところで、どんな恵みがあろうか。罪人でも同じことをしている。
 返してもらうことを当てにして貸したところで、どんな恵みがあろうか。罪人さえ、同じものを返してもらおうとして、罪人に貸すのである。
 しかし、あなたがたは敵を愛しなさい。人に善いことをし、何も当てにしないで貸しなさい。
 そうすれば、たくさんの報いがあり、いと高き方の子となる。
 いと高き方は、恩を知らない者にも悪人にも、情け深いからである。
 あなたがたの父が憐れみ深いように、あなたがたも憐れみ深い者となりなさい。」
(ルカ6:27〜36)

「今まで神様は私を助けてくださいました。
 これからも助けてくださることでしょう。
 私たちがやっている仕事は神様の仕事です。
 人は知らないうちに、いつも神様の道具となっているのです。」
(ケルブ神父の言葉)
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日本の伝統?  世の中のはなし

 今日の毎日新聞のコラムから(潮田道夫「千波万波 中流国家ニッポン」http://mainichi.jp/select/biz/ushioda/)。
 ゴールドマンサックスの予測では、2050年のGDPは、1位はぶっちぎりで中国。以下、アメリカ、インド。少し離れて、ブラジル、ロシア、インドネシア、メキシコ、統一コリア、イギリス、トルコ、そして日本。さらにフランス、ドイツ、ナイジェリアと続くらしい。
 イギリスに抜かれるという予想は意外だが、日本はドイツと一緒に、ゆるやかに老成した社会に向かっていくということなのだろう。
 「日本の教育は崩壊した!」とかいう不安を煽る見出しが雑誌の広告に踊らない日はないといえるが、話題のPISAの順位だって、G8諸国の中ではトップなのだし、株価にしてもいまだに低迷しているのは世界中で日米欧くらいなわけで、アジアや新興国の株式市場は2008年の水準を回復しているわけだから、そういう心構えで「これから先、何が必要か?」を考える必要があるのだろう。
 イギリスとフランスとドイツと一緒に、お茶でも飲みながら、過去と未来についてゆっくりと話し合うくらいが、今の日本に必要な経済論争なのかもしれない。

 「夫婦別姓法案が通れば、日本の家族の伝統が崩壊する」という論説が散見されるのだけれど、すべてとは言わないが、けっこう乱暴だなぁ、と思うことが多いのは、いったいいつの時点をもって「日本の伝統的家族制度」を考えているのかが明確ではないことである。
 「夫婦同姓+嫡出子」というセットによる戸籍制度は、少なくとも明治以降の産物だし、この近代的「伝統的家族」の裏側には「お妾さん+非嫡出子」が公然の秘密として存在してきた。これも伝統として、いいとでもいうのだろうか。
 さらにさかのぼって、江戸時代の側室制度なんて、まさに一夫多妻制なんだし、庶民の暮らしには「夜這い」なんてものがあって、妊娠した女性に指名された心当たりのある男性は唯々諾々と嫁に迎えて、誰の子どもかわからないけれどわが子として育てるということがあったそうだ。これも「日本の伝統」である。光源氏の通い婚も「日本の伝統」である。
 もっと言うなら、「夫婦別姓だと家族がバラバラになる」というならば、ふつうに別姓で暮らしている外国人の人たちを前に、内心「ふっ、この人たちは本当はバラバラなんだな」とでも思っているということなのだろうか。
 一見古式ゆかしい神前式の結婚式も、実は明治時代にキリスト教会をまねて始まったとかいうし、葬式の棺おけだって「桶」じゃなく「棺」になったのも西洋式の影響のはずだ。指輪なんてローマ人の伝統なんだけれど、神社でしっかり指輪交換なんてしているわけで、もちろん「伝統」は大切だけれど、あまりこだわるとおかしくなる。
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目標を掲げるということ  世の中のはなし

 テストの前に「何点とればいいですか?」「平均は何点くらいになりますか?」とかいう質問がくる。いちばん困る質問は「何点とれますか?」というもので、「そりゃ、満点とってください」としか答えようがない。それぞれに「目標とする点数」を決めて、それから試験の準備に入るのだろうけれど、その「目標」に到達するための手段についてはきわめて現実的に考える必要があっても「目標」そのものは高く設定するべきものではなかろうか。そういう意味では、オバマ大統領の「核廃絶」や、鳩山首相の「CO2排出量25%削減」というのは、政治家が目標を掲げて国民あるいは世界の人々を鼓舞するという点では、正しい振る舞いなのではないだろうか、と思う。
 こんなことを思うのは、広島と長崎が2020年のオリンピック招致に立候補すると宣言したからである。東京の落選のショック(?)冷めやらぬうちに、という声もあるらしいが、都知事の気まぐれで決まったような五輪招致運動とは、目標という点では比べようがなくわかりやすいものではないかと思う。
 というのも、1995年に無期限延長された核拡散防止条約(NPT)は、5年ごとに再検討会議を開くことになっているので、2020年もその年にあたる。さらに、核廃絶を訴える平和都市の会議において「2020年までの核廃絶」というのはひとつの目標になっているらしい。その会議には秋葉忠利広島市長も参加し、英語でスピーチをこなしている。もちろん来年(2010年)もNPT再検討会議は開かれるので、オバマ大統領の宣言も十分にそのことを意識したものとなっているに違いない。
 そんな核廃絶の国際世論の中で、日本国民が一丸となって、核廃絶のシンボルとしての「2020年広島・長崎オリンピック」招致活動に立ち向かい、世界中の人たちを巻き込んでゆけばいいのだ。だからこそ、広島・長崎でオリンピックを開催するという目標は、政治家の掲げる政治理念としてもきわめて正しいものだといえまいか。
 ちなみに、鳩山首相がスタンフォードの工学博士なら、秋葉市長はMITの数学博士なんだそうだ。もういい加減、「文系」「理系」という枠組みは取っ払った方がいい。
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 台風が近畿を直撃するルートで北上してきた。明日の予定は台風次第ということで、何パターンかのスケジュールを確認して家路に着いた。
 明日の予定が決まっていないというのは落ち着かないものだ。夜中に猛烈な風が吹いてガンガン鳴っていることもあって、どうにもゆっくり眠れない。
 人の生活というものは、適度な慣性と予測可能性によって、安定するのかもしれない。
 明日は仕事があるだろうかと、眠れない夜を過ごす人がどこかにいる。

 International Herald Tribuneの一面は、韓国のシングルマザーについてであった。韓国では未婚の母に対する風当たりはとんでもなく強く、中絶させられるか生まれてもほとんどの子が海外へ養子に出されるのだそうだ。そんな中でひとりで産み育てる女性たちを記事は追いかける。韓国の合計特殊出生率は1.2を割り込み、日本よりも低い。韓国では若年失業やワーキングプアの問題も日本よりも深刻なのだそうだ。韓国社会は日本を1周遅れて追いかけ、猛烈な勢いで近代化の問題を先鋭化させて見せてくれている、そんな気がする。
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気になる判決  世の中のはなし

気になる新聞記事が3つ。いずれも訴訟関係。

(1)最高裁、参議院「1票の格差」4.86倍に対し、合憲としながらもすみやかな是正を国会に要求する。(http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091001ddm010040155000c.html)
 最高裁が選挙制度自体の見直しにまで言及するというのは、異例のことではないか。たしかに現行制度での定数是正では限界があることは明らかだし、人口の少ない県の定数を減らすことで1人区を増やすことは、代表制という点から問題が多いように思われる。
 なお、先日の衆院選で、滋賀県から自民党の国会議員がいなくなってしまった。参議院滋賀県選挙区は1人区なので、事実上、すべての議席が小選挙区によって選出されるようになっているためである。こういうことを考えても、やはり参議院は大選挙区制か比例代表制によって少数意見を大切にする議院になってもよいと思うし、さらに、党議拘束をかけたり政争の具としないという紳士協定を結び、予算は衆議院に任せて決算を中心として活動するなどの、抜本的な参議院制度改革が必要なのだろう。

(2)鞆の浦埋め立て・架橋計画に対し、景観は「国民の財産」として広島地裁が免許差し止めを認める判断。(http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091001dde001040011000c.html)
 あくまで地裁レベルなので、控訴審でどのような判断が出るかである。ただ、国定公園である瀬戸内海の景観は瀬戸内法をはじめいろいろな法令による保護の対象とされているわけで、たとえばマンション建設による街並みとは保護のレベルが違うのだろう。
 道路をつくってフェリー埠頭をつくったところで、はたして鞆の浦に行こうと思うかどうか。それよりは、ジブリの森ではないが、宮崎駿さんに協力してもらってポニョの街としてテーマパーク化した方が、はるかに活気づくだろう。鞆鉄バスは福山駅からボンネットバスを走らせているので、これを猫バスに改造すればちょうどいいかもしれない。渋滞解消については山側へのバイパス建設という対案がすでに示されているわけで、いずれにしても埋め立てが唯一かつ最善の選択肢ではないはずだ。 

(3)京都市立小中教員・元教員が、違法な超過勤務を強いられたとして損害賠償を求めた裁判で、大阪高裁は、違法性は認めなかったものの、校長の安全配慮義務違反を認め、慰謝料などの支払いを命じた。(http://www.ujikuse.jp/news/2009/10/01-180456.php)
 テスト作成やクラブ活動の指導などで、2週間で38〜51時間の超過勤務があったらしい。1日あたり2〜3時間の残業+土日の出勤という計算になろうか。いいとは思わないが、よくある話だ。
 こういう勤務状況を前提として、教育公務員には一律4%の加算がなされているのだから、これに対処する方法は、「クラブ活動の禁止あるいは外部委託」と「定期考査の廃止あるいは外部委託」を実施した上で、一律加算を撤廃し、勤務内容に応じた業績給へとシフトさせることが必要である。残業代も基本給に読み替えられていたのだから、基本給も切り下げる必要がある。あるいは法改正により、教員に対して裁量労働制や「ホワイトカラー・エグゼンプション」を適用することだ。それはそれでありだと思うのだが、はたしてこの先生たち(=京都市教組)は、こういう学校にしたくて裁判を起こしたのだろうか。
 そもそも現行の教育公務員の給与のあり方は、田中角栄が教師聖職論に基づいて「先生には給料の心配なく働いてもらおう」と、渋る大蔵省をねじ伏せて成立したという経緯があるらしい。これに勢いづいて財務省が加算部分のカットに乗り出すのではないか。それに、公務員ではない私学教員にも同じ基準が適用されれば、もっと大変なことになる。
 まさに、タコが自分の足を食った裁判。


おまけ。とうとうイギリスに最高裁判所ができたらしい。(http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/hojin/marine_site/news/pdf/marine_news_090625.pdf)


*追加:最高裁、非嫡出子遺産相続規定に合憲判決。

(http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091003k0000e040063000c.html)
 ここで民法改正に踏み切らないと、立法不作為として将来的に違憲判決が出される可能性が高いと考えるか、まだ時期尚早と判断するか、この判決をどう解釈したものか?
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今月は中央公論より現代思想よりSIGHTだなぁ  世の中のはなし

 インフルエンザの影響で1日順延した体育祭が、秋晴れの下、開催された。なんとか秋の行事を乗り切ったが、次のヤマは入試だ。

 最近総合雑誌があまり元気がないなぁ、と思う昨今、今日手にした「SIGHT」は元気で楽しい。これをロッキング・オンが出しているというのが、なんだかロックだなぁ、と思う。
 楽しかったのが、内田樹×高橋源一郎の言いたい放題対談で、自民党が負けたのではなくあれは自殺だという話から、『1Q84』じゃないが自民党のネガティブキャンペーンが通用しない世界に自民党は迷い込んでいたんだだとか、おやじたちが娘たちにことごとく取って代わられたわけだが、家父長制は終わりでこれからは恐妻家(鳩山夫婦しかり、オバマ夫婦しかり)の時代だよね、と自分たちの話で盛り上がってオチになる。
 家父長の時代の終わりと自民党政治とを重ねるのは言い得て妙。黙ってオレに任せておけばいいんだ!、というオヤジは退場し、嫁(=国民)のご機嫌をうかがいながらもきちんと家族をコントロールしていく能力がこれから必要だというのは納得である。
 とすると、熟年離婚されてしまった自民党を再生させる鍵は「うざいオヤジ復権」にあるのだろうか? 家族の問題は日本保守思想の核心なわけだし、ちょうどいいんじゃないかとも思うが、ただしそれに谷垣総裁が適任かいうと、ちょっと・・・。

 どーでもいいが、内田センセイ、20歳年下の女性と再婚ですか。それで最近「婚活」ネタが多いわけですか、はぁ。
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