朝から無気力だった。
布団の中から出られず・・・
昨日も仕事に行ってないというのに、家の中の片付けも、父親の弁当作りも出来てないというのに・・・
なんとか起き上がる。
色々な幻聴が聞こえたんだ。『お前のようなグズは必要ない』『死ねばいい』『殺してしまえ』
パニックを起こしながら、煙草に火を付ける。
父親が仕事に行くまでは、自傷は出来ないだろう。
と、いうよりも死ねないだろう・・・
父親を起こし、仕事に行くのを見送った後、布団に戻った。
これでいいんだ、と思っていた。
これで楽になれる・・・
と思っていたら、良二からの着信が鳴った。
『チャンスを潰したい』
前から言ってた言葉の通り、仕事を無理に休み、家に来た。
火傷を作ろうとすれば止められ、剃刀を奪われ・・・
抱き締められた時の良二の心臓の音と、良二の香りがリアルだった。
生きなきゃだめなのか?
死ぬ事は許されないと。私は生きる運命にあるのだと、彼は言う。
私は数日前に良二からのメールの事を思い出していた。
『ハジメちゃんがいなくなったら、きっと俺の心は崩壊する。だから傍にいてくれ。』
生きることはつらい。
でも、周りの人間には、私がいなくなる方がよっぽどつらいのだと、思ってはいる。
だけど、どうすればいい。
今も私の傍を離れずに、良二がいる。
今日の零時を過ぎれば、この気持ちは変わるのだろうか?
なんとか目を覚まさなきゃ。
いつもの元気な私に戻れますように・・・

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